2024年11月28日木曜日

報恩講拙記



「歎異抄和讃(たんにせうわさん)」
作詞・作曲:Nori MBBM

序)
金の無い人に金を渡さず
字の読めぬ人に字を書かず
声が届かぬとも声に出すだけ
歌に乗せて詩乗せるだけ

一)
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏
易行(いぎやう)念仏
只の念仏
其の善行は取るに足らぬ
此の悪行も取るに足らぬ

二)
天国と地獄に大差無し
奈良やら比叡山程に知らぬ
釈尊、善導、法然上人
親鸞上人程知らぬ

三)
自力/\で遣つて来たから
神に好かれる訳も無く
仏に救はれる訳も無く
他力/\で遣つて来たから

四)
助けて上げるよ
解決出来ぬが
解決するなら
助けて呉れるな
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏

五)
父さん母さん、御免なさい
親友恋人、御免なさい
薄情者、先(ま)づは薄情者に
捧げない、では居られない

六)
先生生徒、御免なさい
先輩後輩、御免なさい
上司部下師弟上下shit関係
捧げたい、では居られない

七)
南無阿弥陀仏
以上が無い
瞬間刹那的閃光だ
南無阿弥陀仏
以下も無い
循環日常的言動だ

八)
言ひたい事を言ひたいからだと
言つてゐる内は言つてゐるだけ
云ひたい事は云はされてゐると
云つてゐる内に云ひたいだけ

九)
遣りたい事が沢山有つて
是れぢや往生死ねないや
遣れない事も沢山在つて
其れぢや往生死ねるんや

十)
生き死にゝ理由が要ると
好き嫌ひに理屈が要ると
思考停止、手前で仕上がれ
脅迫観念、勝手に仕遣がれ

別序)
Amitāyus ist Amitābha
無量寿いづれいずれ無量光
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏

十一)
理由が有るから偉いのか
理屈が在るから人間なのか
偉いと信じられるのか
人間だと仰(おほ)せられるのか

十二)
難行、易行を謗(そし)るは易し
易行、難行を受け入れ難し
易行は難行を認め難し
易行を難行と認め難し

十三)
良い行ひで善い人なのか
悪い行ひで惡い人なのか
善悪、一人で決められたか
全惡、世界は定められたか

十四)
正負の法則、辻褄合はせで
円環構造、帳尻合はせ
生の教則、肩身が狭くて
中空(ちゆうくう)構造、肩透かし

十五)
悟りの一言で済ますな
即身成仏(そくしんじやうぶつ)、四文字で
六根清浄(ろつこんしやうじやう)、四文字で
効率的に取り澄ますな

十六)
思ひ悩んでは悟れぬと
想ひ/考へ/諦め/悟つた
思考停止は哀れである
回心(ゑしん)は自然(じねん)は憐れである

十七)
行き成り浄土に逝けませぬ
浄土の辺地(へんじ)に行けませう
天国と地獄に大差無し
己が疑ひをば晴らさうぞ

十八)
金の多額で救つて御呉れ
字の長編で済まして御呉れ
此の声と詩の美辞麗リヽツ句
仏には全て御見通し

後序)
あゝ仏の為すが儘
おゝ仏の成るが侭
人生半ば──三十五歳──流罪
ダンテ・アリギヱヰリと共に



 親鸞が流罪(るざい)に処された年に。ダンテが暗い森の中に迷い込んだ歳に。芥川が自死した三十五年の齢(よわい)に。嗚呼わたくし、和讃(わさん)す。あなかしこ、あなかしこ。

 タブーとか不謹慎から入り、歴史の暗部に光を当てよう。厭々(いやいや)思い出すな、正当化せよ。いや正当化するな、相対化せよ。思い出したくもないこと、想い出(いだ)そう。知りたいが知らないもの、有り付けそう。

 へえ?テーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼ?弁証法?止揚(しよう)?アウフヘーベン?しよう……ヘーゲル?

 西洋哲学がニーチェに罹(かか)る度(たび)に!西田幾多郎(きたろう)が親鸞を患(わずら)う様に!我ら彼ら理解する為に!思想の病(やまい)に罹患(りかん)しよう……貞祐(ていゆう)!

 カント!フィヒテ!ハイデガー!

 ロマン主義的なドイツ観念論によれば、天地創造も己が力によるなり。フィヒテかぶれの学友に、ゲーテかぶれの我吹きて。噴飯(ふんぱん)ものの自意識過剰に、仏頂面で蔑(さげす)まされた遠き日の思い出。ただ遠くよりも遠くなりにけりで、一周廻って今まさに想い出(い)で。嘲笑された創造神(そうぞうしん)気取りの彼が、仏頂面をして今わたくしに立ち出で。神が仏の出で立ちで、“絶対自我”の何たるかを講釈す。

 そうして伝家の宝刀であるエレクトリックギターをば封印し、DTMer/打ち込み/打ち込む/打ち込んでは作り上げた己がトラック。何せ今回ヒップホップなので、今迄ヒップホップ通って来なかったもので。しかし例外が二つだけあって──フィヒテかぶれの彼が教えてくれた──十代の終わりから聴き続けているは、“ラッパ我リヤ”と“N.W.A”だけ。そんな男のヒップホップなので、一番ヒップホップなのではないかと思う。ロックから一番遠いものが、最もロックだったりする様に。ドイツを最も憎んだ男がまた、ドイツを最も愛した男だったと謂(い)える様に。

 マン。ニーチェ。ゲーテ。

 いちばん宗教を疑っていたのに、いちばん宗教を愛してしまった。うそくさい、うさんくさい。にわとり/たまご、どっちがよ!

 再三の注意・警告があり──神は死んだのだと、現に神は居ないのだと──現実・世界もう分かったよ!

 ただ人間はしぶとい、まだ生きている、こう能書きまで垂れる、その人間が生きている限り──神は生きているし、現に神は居(お)られるし──迷いは消えないものだよ!

 散々議論してきた事の正解、正体を明かしてしまえ──人が神だろうと、現に人が神ぶろうと──仏の方がしっくり来るよ!

 仏とは何か?仏とは阿弥陀(あみだ)ないしアミターユス(Amitāyus)またはアミターバ(Amitābha)つまり“光”の意(い)である。この梵語(ぼんご)はまた「無量光(むりょうこう)」と訳(やく)されたりするが、言い換えれば“限り無き光”とか“永劫(えいごう)の光”という訳(わけ)である。こんな末法(まっぽう)の世で、そんな抽象的な物言いは憚(はばか)られるか?

 ならば具体的にまた繰り返すか?タブーとか不謹慎から入り、歴史の暗部に光を当てよう。厭々思い出すな、正当化せよ。いや正当化するな、相対化せよ。思い出したくもないこと、想い出そう。知りたいが知らないもの、有り付けそう。とはいえ具体まだ分かりづらいか?

 具体どれだけ隠した処で、己が見つけてやる、手前で見つけてやる、それ阿弥陀の慈悲というもので、神は居なくとも生きてゆけるが、仏の居るが故、大乗仏教の大丈夫、大丈夫──タブー・不謹慎・歴史の暗部・心の闇──みな正当化、否、正しいとか当たりとか論外、否、それ以前の問題、三たび、否、相対化、対照する光、満遍(まんべん)無き光……具体よ、とどめだ!!

 我がバンド・MBBMの解散した平成29(2017)年1月29日(日)から数えて今日で2,861日、一日とて欠かさず試作に詩作を重ねて毎日ツイート/ツイッター/呟(つぶや)き/呟くこと2,861回、その己が140字ヂャストの最新鋭・最先端が試行錯誤の時代錯誤の詩の2,861編、未完の、終わらない詩──アンフィニッシュド・バラッズ──本日分ここに転載す。

【MBBMの日めくりバーニン八重】家柄、職業、性別、容姿で振り分け、人間、関係、立場、振舞で割り当て、地獄の門、煉獄(れんごく)の門、天国の門へと続く道それぞれ、岐路(きろ)に立ち、三叉路(さんさろ)に迷い、何処に行くものかと、何処迄も続く日々つれづれ、四辻・十字路の真ん中で。ドグマッ


 又ぞろ、ダンテ・ダッタ・ナンテ!!惑(まど)わされるのと迷うのは、違うのだぜ?例えば、オーディエンスとプレイヤー程に──親鸞もダンテも標準語で書かず、地方の、土着の、ウチらの地元の言葉で書いた。こうして世俗へと放り込まれたのであるから、せいぜいが光を見つけるゲームでも楽しめ──めいめいが好きな暗号、隠語、言語、殺生なワードとその頭蓋骨を駆使して。嗚呼わたくしなりの、報恩講(ほうおんこう)で御座居ます。あなかしこ、あなかしこ。


2024年11月27日水曜日

鋼鉄綺譚

人には言えぬ趣味があって、それは“天国の階段”を上(のぼ)る事であった。お茶の水駅前の二階へと続く、あれだよ。細長い、薄暗い、今は亡き、あれだ。

 Xの“アイル・キル・ユー”の歌メロフル無視絶叫カバーが素晴らし過ぎる──“過ぎる”という何にでも濫用(らんよう)されるこの形容はエクストリームメタルにこそ相応(ふさわ)しい──フランスの“アノレクシア・ネルヴォサ”、女児をハンマーで殴り付けてブタ箱に入れられた精神分裂症のボーカルがコウメ太夫より先にコウメ太夫の様に絶叫するスウェーデンの“サイレンサー”、速すぎて遅く・重すぎて軽く・正確無比すぎて滅茶苦茶に聴こえる手数(てかず)/音数(おとかず)が千手観音(せんじゅかんのん)なカナダの“クリプトプシー”、数十秒ないし十数秒のナンバーも繰り出しながらローファイな轟音の嵐を矢継ぎ早に容赦無く叩き付けてくるアメリカの“ブルータル・トゥルース”、我が十代の重大アンセムである名盤1st「エクリプティカ(1999)」収録の5曲目“キングダム・フォー・ア・ハート”を残してくれただけでも有り難うなフィンランドの“ソナタ・アークティカ”……いま思い浮かんだ5か国・5バンドだけでも“シンフォニック・ブラックメタル”、“デプレッシブ・ブラックメタル”、“テクニカル・デスメタル”、“グラインドコア”、“メロディック・スピードメタル”とそのジャンルは多岐に渡り、私はその一つ一つ、一段一段の天国を、無我夢中で駆け昇って行った訳である。

 登っている最中は気付かなかったが、心にブッ刺さったバンドをふと思い返してみれば、“モータヘッド”よりも“ヴェノム”、“メタリカ”より“メガデス”より“アンスラックス”よりも“スレイヤー”、“スコーピオンズ”より“アクセプト”より“ハロウィン”より“クリエイター”より“デストラクション”よりも“ソドム”──ジャーマンパワーのやりすぎで俺のケツから火が出たぜ!!ジャーマンパワーのやりすぎは体に悪いぜHeavy Metal!!──とメタル野郎は至極スラッシュメタル野郎であった。こと日本のバンドにおいても“カスバ”、“ドゥーム”、“フラットバッカー”、“アウトレイジ”と超絶スラッシュメタルが好きなのだ。本当、いま気付いた──何の因果で?



 スラッシュメタルとの出会い、マシンガンズとの出会い。私には二人兄が居て、とある晩飯時に三人でケンタッキーフライドチキンを食べていたら、長兄が何食わぬ顔で居間にあったCDラジカセに一枚のCDレコードを入れてね、直後とんでもねえ爆音リフの構築美が、「いらっしゃいませえ」と甲高いしゃがれ声が、リビングの平穏を引き裂いたのだ(手前まだ十歳かそこらの話)。

 「何これえ?」って笑いながら長兄に訊いたらば、ケタケタ嬉しそうに笑ってて、それが彼(か)の名曲“ファミレス・ボンバー”だった。これがスラッシュメタルとの出会い、マシンガンズとの出会い……いや、ヘヴィメタルとの出逢いか。

 それ以前にも“聖飢魔II”や“筋肉少女帯”など、イロモノ扱いされたHR/HMバンドは幾つもいたが──そしてそのどれもが本格的な、本物のHR/HMバンドだったが──“セックス・マシンガンズ”こそは平成ド真ん中を生きた我々の為の、最強のヘヴィメタルバンドであった。



 日テレ「電波少年」のエンディングかフジ「ボキャブラ天国」のエンディングで出会った人も居るだろう、TBS「うたばん」のスタジオトークかNHK「ポップジャム」のカラオケ演奏で出逢った人も居るだろう(「ポップジャム」の“セクシー・ヒーロー・レヴォリューション”観るとあの頃の色々を思い出すぜ)。

 高校で出逢ったブルーハーツ大好きな友達はマシンガンズの2ndシングル“BURN~愛の炎を燃やせ~(1998)”が好きで(カップリングの方の“golden hammer BLACK”は俺っちの一番お気にのナンバー)、学校の教室でよく一緒に歌ったもんだ。大学の友達とは1stアルバム収録の“High Speed SAMURAI”を学校近くのボロいカラオケ屋(マイク入らず壁ボコボコの廃屋みたいな部屋)で「ミサイルよりもぉ(ミサイルよりもぉ)」ってコール&レスポンス熱唱し、その時まさに“北朝鮮がミサイルを発射した”とニュース速報が飛んできて不謹慎ながら笑った事もあった。

 働き始めたら働き始めたで、しんさんと“布袋&マシンガンズ談義”で盛り上がり、すぐさま一緒にバンドを組んだ。しんさんの思い出の一枚は6thアルバム「MADE IN USA(2006)」らしく(兄が持っていたので私も実家でよく聴いていた)、“ZERO”って曲の歌詞が秀逸だとその素晴らしさを改めて教えてくれた。手前は“JUNK FOOD”というナンバーが好きでね、これキッカケでANTHEMの“BOUND TO BREAK”を知ったのだよ(燃えろ!!ジャパメタ)。しんさんは高校の時に組んでいたバンドで“みかんのうた”とかカバーしていたらしく、Unfinished Balladesのリハでスタジオに入った際なども“TEKKEN II”とかピッキングハーモニクスをキュオィイヽンさせて弾いていた記憶があるぜ。



 “マキシマムザホルモン”でも“打首獄門同好会”でもねえ、“SEX MACHINEGUNS”だ。そう、マシンガンズこそが常識だった。ファミレスボンバー?みかんのうた?ギャグバンド?ふざけんぢゃねえ!!あんちゃんは大マヂだ。

 もう捨てちゃったか捨てられちゃったか、その著書名も失念してしまったが、たしか黒バックに赤の題字(だいじ)であんちゃんがメロイックサインをキメている表紙の、音楽誌の連載か何かをまとめたANCHANG'sエッセイ集があって(あったんだよ!)、それを大森のブックオフで100円で何の気無しに買ったらメチャクチャ面白くて、ありゃ我が青春のバイブルだった(ぢゃ何でいま手元に無えんだ!)。

 「“スラッシュメタル四天王(BIG4)”の中ぢゃアンスラックスが一番情けない歌詞だが奴らマヂで演っているので一番好きだ」、「ロブ・ハルフォードがジューダス・プリーストのライヴでハーレーにまたがって登場するのはスゲェダサいが最高だ」、「ディープ・パープルは“バーン”より“スモーク・オン・ザ・ウォーター”よりド直球でおバカな“ファイアーボール”が一番好きだ」的な事が書いてあったはずだが(読んだのが十代の頃、もう15年以上前の事なので、多少の記憶違いはご容赦ください)、この著書名すら忘れた名著のお陰で、私はメタルの何たるかを学んだ、あんちゃんから学んだのだ(あんちゃんの愛車のC3かC4のコルベットも載っていたはずだ!俺らマッスルカーならダッジ・チャージャーの方が好きだがな!がはははは)……いざ買い直そうと思って古本屋やレコード屋の書籍コーナーを見て回ってもこれが無いんだよね、もしかして実家の押し入れの段ボールとかにまだ眠っているかしらん?



 前置きが大変長くなったが、しんさんからのお誘いで“SM Show”に参加してきた。これぞ“SM奇譚(きたん)”?まさに“濹東綺譚(唐突に荷風)”──いや“鋼鉄綺譚”!!“パーセキューション・マニアT(ソドム)”を着てね、何故って俺、ジャーマンパワーですから、俺ら、ヘヴィメタルコマンダーですから(今回のツアータイトルよ)。そのツアー初日、かつて外道がポリスに見張られながら狂熱のライヴ繰り広げた町田にて、速弾きブリッジミュートをザクザクと刻まれ、ピロピロとライトハンドかまされ、ドコドコとツーバス踏まれてきたってんだ。キャパ200人の地下の密室の至近距離で、重金属の爆音・轟音を三時間弱も、久しぶりにこんな耳鳴りが止まねえぜ、これ書いている今も耳が遠いんだぜ、絶対明日起きてからもキーーーーーー(経験者は語る)……それにしてもヘドバンの意味が分かったぜ、メロイックサインの意味が判った、ヘヴィメタルの全てが解ったんだ。これで明日から恐いもん無しだ、怖いもん無しにする為に、頭を振れ!拳を掲(かか)げろ!ヘヴィメタルと叫べ!これは画期的ですよ、依存性の高い薬物ですよ、黒魔術の儀式ですよ、メタルが他の音楽と同じ一ジャンルとして扱われているのが納得いかないんですよ、だって宗教より宗教ですよ、しかも皆が皆勝手に救われる。本当、聴けば聴く程に、歳を重ねれば重ねる位に、あんちゃんがマヂだって分かんだぜ。世間、これでもイロモノか?ヘヴィメタルが、分からんか!!

 人生で五本の指に入る最高のライヴだったぜ、町田。何の曲を演ったのかは、年末のツアーファイナルまで口外すべきでないと思うが、聴きたい曲を幾つも幾つも演ってくれた。それもBPMの狂った容赦無いゴリゴリの演奏と、喉ちぎれんばかりに天まで引き裂いてしまうよなANCHANGの絶叫で……しんさんとまたメタルのライヴに参戦する事を約束した。



 ちなみに己がマシンガンズベストを一枚選ぶなら、2ndアルバムの「MADE IN JAPAN(1999)」であります。V系の嵐が吹き荒れていた当時の空気もそこはかとなく感ぜられ、あの世紀末の不穏な狂騒、特に“illusion city”の刹那・疾走、“Iron Cross”の重厚・悲愴に是非、嬲(なぶ)り嫐られセックス、マシンガンと殺されてみてください。“TEKKEN II”、“MAGNUM fire”、“American Z”、“Operation TIGER”、“ONIGUNSOW”、“Yellow Card”……一曲たりとも攻撃の手を緩めない、重金属による執拗な蹂躙(じゅうりん)で、“にっぽん製(唐突に三島)”を冠するこの名盤に君は、果たして生きて還れるか?



 この非売品・プロモ用「MADE IN JAPAN」を見ろい(販売・譲渡禁止なのに数百円で販売・譲渡されていたんだぜ)!!古着、古本、楽器、CD、レコード、裏ビデオ等々、何でも手に入る“月光堂”という怪しいリサイクルショップが高校の帰り道にあってな、下校時に友達と学ラン着たままよく通ったもんだが、18歳の時にそこで手に入れたものだ……17年前から何一つ成長していない、何も変わっちゃいねえだ、それくらい変な話だ、変わらねえとは変な話だってんだ、そしてそれはこれからもだ──


 全き鋼鉄だからだ。