2019年5月30日木曜日

1st EP「30年 e.p. –XXX years–」発売

我がバンド、Unfinished Balladesの初音源・1st EPが本日発売されました。


その名も「30年 e.p. XXX years

(ジャケット裏)
人格形成に多大なる影響を及ぼしたものたち……俺は断然“セガ派”だった



 デジタル配信で“Amazon Music、Google Play Music、mora、music.jp、Spotify、YouTube Music、レコチョク”等の大手配信ストアにて、1曲・200円よりダウンロード購入できます。フィジカルなモノとしては、今後ライヴ会場でプレスしたCDを販売いたします。


CDは税込1,000円で販売(初回は100枚プレス)


 以下、このブログ記事に一曲一曲のエピソードも書いておきます。


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全曲試聴トレーラーも作ったので観てね!!


1.「殺生ワード頭蓋骨」(作詞:Nori MBBM、作曲:Kaz)

 2015年9月22日(火)、Unfinished Balladesの前身バンド“MBBM”のスタジオセッションで、初めてバンドメンバーと一緒に作ったオリジナル楽曲。作曲はMBBMのリズムギター・Kaz兄でクレジットしていますが、メンバー4人“せーの!”の即興で作詞作曲をしました(曲の核を成すコード進行はKaz兄考案)。この一曲で「俺達のオリジナルをガンガンやっていこう」と自信が付いた“バンド人生の出発点”とも言えるナンバー。ライヴでは大抵、一曲目に演奏します。

 “Unfinished Ballades”になってからはボーカルの私がリズムギターも担当しているので、MBBM時代とアレンジがやや異なりますが、最新で最強のヤツをレコーディングしました。Shinさんのリードギターも“布袋イズム”を感じさせるアグレッシヴな攻めのリフで(もともとShinさんと俺は“布袋寅泰とセックス・マシンガンズが好き”同士で仲良くなったのだ)、一聴して頭蓋骨に大きめなヒビが入ったよね。

 詩に関しては、スターリンのミチロウさんやミッシェルのチバさんが持ちうるような“鋭利な言葉”、“エッヂのある語感”を意識して書きました(というのは後付けで、前述した4年前のセッションで叫び散らしながらのフリースタイル即興作詞でした)。

 “アイ・キル・ユー”なエッヂのある言葉を貴様の脳天にぶち込むぜ


2.「Kiss and Death」(作詞・作曲:Nori MBBM)

 2017年2月20日(月)、大切な恋人も友達もなくして独り、高円寺の自宅にて怒りに震えながら数分で完成させたナンバー。2017年1月29日(日)のライヴを最後に“MBBM”が解散、新バンド“Unfinished Ballades”結成に際して書いた楽曲群の中の一曲であります(他にUnfinished Balladesを立ち上げる際に書いた曲で、「彼女の心は桜色」というアジカンとイエモンを足して割ったようなポップなナンバーもありました)。

 これはもう手癖というか俺のお得意というか、何も考えずに直感だけで作詞作曲をしました(結果として“チバさんリスペクト”な曲になっていると思う)。バンドをやっていく中で経験した、もしくはこれから来るべき苛立ちを詩に認(したた)めた攻撃的なナンバー。この曲に関しては、間奏のギターソロも俺が担当。

 すべての音楽家気取りのクソッタレに、俺の口づけと死を


3.「横浜ブレードランナー」(作詞:Nori MBBM、作曲:Shin)

 2017年4月16日(日)、Unfinished Balladesの初ライヴを終えてから数日後のこと、ギターのShinさんからPCメールで送られてきたデモ音源、仮タイトルは「笑い」(Shinさん、なぜ?)。これがまさか我ながら「横浜ブレードランナー」という詩になるとは(笑)。聴かせてもらった時の第一印象は俺の中だと“まだギターロックをやっていた頃の、2ndアルバム辺りの初期レディオヘッド”のイメージだったんですが、いつもライヴを観てくれている方々にはどう聞こえているのだろうか?そういえば、「この曲をどういうイメージで作ったのか」ってのも、Shinさんに訊いたことないな。

 Shinさんがリードギター&リズムギター、ベース、ドラムのフレーズ、ボーカルのメロディーや曲構成など、完璧に仕上げたデモ音源を作ってきてくれたので、自分は本当に詩を書いただけです(作詞は作曲より大好きなので御褒美です、美味しいところだけ御馳走様です)。

 詩のイメージは、幼少時に父と兄によく連れられて行った新宿の高層ビル群の街並みを思い浮かべながら、且つ作曲者のShinさんが横浜生まれの“浜っ子”なので、その風景も綯(な)い交ぜにして、架空の未来都市における独白調の物語として書きました(加えて、俺の人生初のギターも横浜の楽器屋で買ったんだが、あの情景、夕暮れの帰り道も、ずっと忘れられずにいる)。それから、説明不要なSF映画の傑作「ブレードランナー(1982)」の世界観も頭に過(よ)ぎったので、以上を全てミックスして“都会に生きる孤独”について歌いました。

 あとね、間奏部分が16小節あるんだけど、その内の前半8小節がベースソロのパートになっていて、ベースをやってくれていたAyaさんが新曲初合わせのスタジオリハでソロを弾いてくれた時はマジでカッコ良くて、演奏しながらゾクゾクっと感動したし、“Shinさんも曲中にベースの見せ場を入れちゃうなんてイカすなぁ”と改めてバンドメンバーの才能にホレボレした記憶あり。今回の音源では、これまた凄腕ベーシストで機材マニアのSyuさんが、クールなベースソロを弾いてくれていますので、ゆっくりとご堪能あれ。

 ライヴで演ると「あの中盤でやっていたディレイかけてた曲が良かったです」と必ず評判が良くて、とても嬉しいのだけれど少し悔しいのである(俺の作曲したナンバーも褒めてくれ、笑)。ということで、この曲はこれからもずっと大切に演ってゆくでしょう。

 愛している、今でも
 覚えている、あなたの声



4.「Anti-aging Music Rising」(作詞・作曲:Nori MBBM)

 2017年11月8日(水)に書いた“俺のハードコア全開”なナンバー。バンドで云うと“ミッシェル”に“ATDI”、“9ミリ”あたりの影響を感じさせる楽曲。過去のブログにも書いたけど、一時期、立川にある“コズミックホール”というライヴハウスによく出演させてもらっていて、そこで10代の高校生や大学生の人たちと一緒にライヴをする中で、「俺の作る曲は70~90年代の血が流れているからテンポが遅いな」と思い知らされ、「BPMの速い曲を書かねば」と思い立ち、割と意識的・意図的に作った曲なのです。

 前述したように、今回のEPの2曲目「Kiss and Death」とかは何も考えずに作っている一方で、この曲は俺の中の“ハードコア魂”をフル回転させて必死に作りました。Shinさんの「横浜ブレードランナー」に影響されたのか、わざわざベースのソロセクションも設けたし(笑)。それと間奏では、オアシスのデビュー曲「スーパーソニック」よろしくなスローピックスクラッチも“キリキリキリキリ……”と鳴らしております。あの不気味でスローなピックスクラッチを自分も自身の曲のどこかで、バンド人生のどこかで絶対にやりたかったの、という小さなこだわり、小さなロックの夢、また1つクリア。

 ライヴで披露した時はギターを故意にハウリングさせまくって、お客さんへ不協和音の嫌がらせをしていましたが、これからもそういたしますので、是非ともライヴ版の方も生で聴きに来てください(笑)

 音楽の、ロックンロールの魔法で、歳を取るほどに若返ってしまおうぜ


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アマゾンで自ら配信中の音源も購入、愛用のウォークマンにも入れたった

 音源のミックスに関しては、エンジニアのたかしさんに「“ニルヴァーナ”とか“ミッシェル”みたいなエグい音にしてください」と伝えて、見事、ニルヴァーナの2nd「ネヴァーマインド」や3rd「イン・ユーテロ」、ミッシェルの5th「カサノバ・スネイク」に6th「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」あたりのバキバキな骨太サウンドになって返ってきたので、本当に感動いたしました。

 ちなみに全曲、右(→)チャンネルのギターがShinさんの“ワッシュバーン・N4”で、左(←)チャンネルのギターが俺の“フェンジャパ・ストラト”です。アンプはShinさんが“マーシャル”、俺が“JC(ジャズコーラス)”という定番のチョイス。

 それからCDのマスター音量について、昨今の流行りよりも小さめの音量でマスタリングして頂きました。ここでもニルヴァーナの「ネヴァーマインド」を意識しており、初版91年盤と同じ位の音量となっております。イエモンで云えば、ファンハウス移籍前の90年代コロンビア時代、「フォー・シーズンズ(1995)」迄のアルバム作品の音量に合わせております。

 2000年代以降のCD音源、特に邦楽を聴いていて、闇雲に音量を上げすぎだろう、という違和感が10代の頃からあって、みんな馬鹿みたいだな、と思ったのが事の発端です。ロックは馬鹿でナンボじゃい、という思考停止は黙れ。話は逸れるが、最近のロックやポップスのMVとかライヴ映像の高画質化にも、ずっと違和感があります。業が浅はかで白けるんだワ

 従って当作品のマスター音量は大きく作られていないので、爆音で聴きたい方はご自身の再生機器の音量を上げてください。ヨロシク!!


「私の少年時代は永い病気のようなものでした」
-フェリックス・ド・ヴァンドネス

 そういえば、イエモンのメジャーデビュー作「夜行性のかたつむり達とプラスチックのブギー(1992)」のレコーディング時のエピソードで、音源のミックス作業日に発売したばかりのニルヴァーナ「ネヴァーマインド」をエンジニアの方が買ってきて、すぐにラジカセで聴いて、その音圧に皆で衝撃を受けて、エンジニアが同じ様なエグいミックスをしてくれたそうなのですが、対する吉井さんは“ピンクレディー”や“フィンガー5”など70年代の歌謡曲をエンジニアに聞かせて「こういうポテポテしたスネアの音にしてください」と喧嘩になり、「俺はカッコ良い音楽をやりたいんじゃないんだよ」と自伝本に書かれていたことを思い出しました。

 自分は今回、その吉井さんの意志を受け継ぎながら、「俺はカッコ良い音楽をやるしかないんだよ」と憧れにも謀反、俺の存在理由“世界のどこにも負けない日本のロックンロールを演ること”、その攻撃的なサウンドの真を突き詰めただけの話。死ぬ時は結局一人だから、独りで演るしかないんだから


令和元年にレッツ“両性具有ポーズ(命名:Nori MBBM)” !!
※イエモンのインディーズ時代の名盤「バンチド・バース」のジャケットのマネ

 この作品を平成の30年間と、スターリンのミチロウさん、ニルヴァーナのカート、ミッシェルのアベさんに捧げます。あとは俺の今迄の人生、愛憎の30年間に


歌詞カード、盤面、帯、CDトレイ内外、寸法合わせながら全部1人でデザインしたぞ!

 令和元年5月30日(木)、Unfinished Ballades 1st EP 「30年 e.p. -XXX years-」発売。平成元年5月1日に生まれた30歳の男の叫びを、平成三十年間の鎮魂歌として、此処に。十兵衛が打ち建てた感応寺の“五重塔”さながら、憲宏が造立した平成の“30年”を、ここに。


 それでは、次はライヴだぜ!!よろしくお願い致します。


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