2022年9月29日木曜日

無題(破)

エレキをアンプに、ただ刺した。何の変哲もないギター弾き語り、演らせて頂いた。



 激しくやるより優しくやる方が、何事も難しいのです。“やる気がない”と捉えられたら、誰からも愛想を尽かされますから。だから、いつもみたくギターの音も激しくしないで、めずらしく優しく弾いて演った。

 それでも原曲より“ワルツを踊れ(Tanz Walzer!!)”、そのビートを感じてしまうのは、BPM速めてしまうのは、手前がピック弾きゆえ(岸田さんは指弾きゆえ、つまり原曲との差別化を図るため、と指弾きをしない口実作り)。


バンドカラー×スキニー×ノーショーソックス×レザースニーカー×台湾茶カフェ=俺流ノームコア2022(くるりへ最大級の愛を込めて)

 今回のワルツのその前に、「無題」と云われる“言葉にならない”曲を演ったのは、くるりのこと好きな誰かへのちょっとした愛、否、天才の愛、ないしラヴぃ、なあ、笑顔を見せてくれよ(イヤだ云うなら、石、転がっといたらええやん)。

 あと原曲のピアノフレーズは、大好きなローズピアノの音色でアナログシンセを弾いて演った。己がフェチズムだとか我がノスタルジーだとか手前のセンチメントが、多分そうさせた。


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 私がくるりを解せなかったのは、あれが平成だったからだ。私がくるりを解せるのは、これが令和だからだ。イエモンやミッシェルが手に取る様に分かったのは、それが昭和だったからだ。

 寝かせたカレーは深みを増して、冷や飯の方も旨味の角を落とす。棘を抜かれて腑抜けた薔薇の地味、それは勢いを削がれた獣の愛くるしい滋味。カレーだ薔薇だ、ロックチームくるりの抱える苦悩だ。今こそ真価を発揮する平凡の中庸、くるりと回り廻って輝く平成の凡庸。


 そうか、分かったぞ。私がくるりと帰れる距離に今、平成があるから。




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