2018年10月16日火曜日

メタ読書感想文 [type:spiral-shaped]

実家にある勉強机(兄のお下がり)の引き出しに、小学校の時の読書感想文を見つけてしまった。「我ながらよく書けたぞ」という記憶は一つもないので、情感の一つも表せていない駄文であろうと読んでみれば、思いのほか手前の必死が滲む位には書けている。手前の必死というのはこうも身に覚えなく、君以上に誤解され、忘れ去られるものである。改めてそう感じ入り、この読書感想文の更なる感想文を認める。

 とは言え感想文の締め方、その結末が揃いも揃って酷かったので、今までの記憶はやはり確かなのであった。“泣きました”、“感動しました”、“勉強になりました”、“がんばりました”、“ありがとうございました”といった具合に、どの感想文も同じく凡庸たる過去形を迎えていた。自主的な没個性、若しくは慇懃の無礼を自覚している。言い訳をさせて貰えるなら、想定され得るあらゆる読者から馬鹿にされたくなかった為、手前から馬鹿となっていたのを覚えている。ある程度、考える事(=独自性・独創性)を放棄している。当時は“バードアイ”なんて格好付けていたが(←楠みちはるの漫画で知った概念)、謂わば鳥瞰、より誇張すればメタ視点と云えなくもない。

 その代わりと言っては何だが、お絵かき帳やじゆう帳では一人天下を取っていた。中途半端な恥は命取りになるが、命にかかわる恥であれば手前で如何様にも出来るのである。飛行機や戦車やその内部構造のイラストに、独自の解説や講釈、型番やスペックを表す幼稚な文字が所狭しと羅列されていた。今の己れと直結していて、否定が即死に直結する恥である。当ブログ記事では是らを、敢えて他人事として扱う事とする。世俗に塗れた代償を払いて、成果を上げようと試みる。螺旋構造に気付いて、全長以外は変わらぬ形状をしている事と思う。ほら、来るよ──


 最後に、ここまで読んで頂き、ありがとうございました。泣きました、感動しました、勉強になります、がんばります。


2018年10月8日月曜日

吉井さんの夢を見た

吉井さんの52歳のお誕生日に夢を見た。夜勤前に仮眠を取った、今し方の話。

 吉井さんの歌う「Winner」のライヴ映像に合わせて、何故か自分が歌を入れる、それも実家の居間で。実際に実家でレコーディングした事は勿論一度もない。納得がいかなくて、何度も何度も録音テイクを重ねてゆく、傍らには寝ている家族。寝ている側でレコーディングするなよ

 途中、吉井さんの楽曲エピソードを回想する俺ら、何故に「Winner」をチョイスしたのか。手前は“清廉カタルシス系ロビン”より“濃厚グラム系ロビン”が好きだし、「I WANT YOU I NEED YOU」とか「マンチー」とか「魔法使いジェニー」とか「ヘヴンリー」とか「クランベリー」とか、とかとか。中には「吉井さんにそんな曲ないよ!」と起きてから冷静に突っ込むよな曲まで夢の中の誰か(思うに理性とか意識を持った自分)に紹介していた。一応確認するけど「CASSIS」、「シャンペイン」なんて曲、吉井さんの作品にはないよね?


 21時の目覚ましが鳴って、先ほど叩き起こされた。電気のスイッチと間違えて、エアコンを起動して、すぐ切る、真っ暗な部屋で。今だってこれ、ちょっと寝ぼけている。

 いま見た夢の意味を知らないけど、吉井さんの誕生日に吉井さんの夢を見たのだから、無意識の自分にはまだ素直で健気なところが残っているのかもしれない。いつも憧れている吉井さんでも、普段は殆ど夢に出て来ないから。


 今日は朝から夕方まで毛皮ズの「センチメントがお好き?」という曲を宅録していた、夢を見る前まではそんな一日だった。いずれMVを撮ってアップするぞい



 遅刻しちゃう、シャワーしていざ仕事へ!!吉井さん、お誕生日おめでとうございます!!イエモンの新曲の「天道虫」、カッコ良すぎ★


2018年9月30日日曜日

G・L・A・M ~ゴッツいレディのアタイがママよ~

「そりゃ、もう、あたくし、あなたがすきなんです。あなたがそれを、ちっとも知らなかったのは、あたくしがわるかったんです。でも、そんなこと、どうでもいいことですわ。あたくしもそうでしたけど、あなたもやっぱり、おばかさんだったのよ。おしあわせでね……」

 はーい、ノリ・エムビービーエムですわよ。9月も今日で終わりねん☽



 そうそう、本日9月30日はT.Rexのマーク・ボランちゃんのお誕生日なの。グラムの星の王子様、おめでとん☆

 彼の描いた「メタル・グルー」という素敵なグリッターナンバーに、アタシゃ日本語訳詞をつけてルンルンで歌いましたわ。


「Metal Guru」
作詞・作曲:マーク・ボラン

Wow-oh-yeah!!

Metal Guru is it you, Metal Guru is it you
Sitting there in your armor plated chair, oh yeah


Metal Guru is it true, Metal Guru is it true
All alone without a telephone, oh yeah


Metal Guru could it be you're gonna bring my baby to me
She'll be wild you know a rock and roll child, oh yeah


Metal Guru has it been, just like a silver-studded sabre-tooth dream
I'II be clean you know pollution machine, oh yeah


Metal Guru is it you, Metal Guru is it you
Oh yeah, oh yeah, yeah, yeah, rock!


Metal Guru could it be you're gonna bring my baby to me
She'll be wild you know a rock and roll child, oh yeah


Metal Guru is it you, Metal Guru is it true
All alone without a telephone, oh


Metal Guru could it be you're gonna bring my baby to me
She'll be wild you know a rock and roll child, oh yeah


Metal Guru is it you, Metal Guru is it you, yeah, yeah, yeah
Metal Guru is it you, yeah, yeah, yeah
Metal Guru is it you, yeah, yeah, yeah ....



日本語詞:Nori MBBM

Wow-oh-yeah!!

メタルグルー、瞑想中
メタルグルー、何時来る
座って冷たい重たい鉄の椅子


メタルグルー、瞑想中
メタルグルー、何時来る
音のない世界でお待ちしてます


メタルグルー、口説く
僕の夢の恋のベイビー
凄えワイルドなロックンロールちゃうのねん


メタルグルー、恥ずかしい
甘える虎のように夢みる
愛の掃除屋、キレイキレイマシーン


Metal Guru, is it you?
Metal Guru, is it you?…


メタルグルー、功徳
お経が子守歌のベイビー
善悪二元論ロックンロール出ちゃうよね


メタルグルー、瞑想中
メタルグルー、何時来る
音のない世界でお待ちしてます


メタルグルー、口説く
僕の夢の恋のベイビー
凄えワイルドなロックンロールちゃうのねん


Metal Guru, is it you?
Metal Guru is it you, yeah yeah yeah


Metal Guru is it you, yeah yeah yeah
メタルグルー、いつチュー?
「言え、言え、言え」


メタルグルー、いつチュー?
「いえいえ…」

メタルグルー、いつチュー?
「家、家、家?」


メタルグルー、いつチュー?
「いえいえ…」

メタルグルー、いつチュー?
yeah yeah…Yeah!!!!!!!!!




 アタイの詩、どうかしらん?楽曲トラックに関してはね、いつもの赤いストラトちゃんをジャカジャーンと鳴らしましてからに、ドラムは“ズンッタッタズンッタ”の所謂グリッタービートにアレンジいたしましたわ。最後の仕上げにストリングス&シンセをポロポロリンって感じね。



 MVにはね、ワタクシが寄せて集めた「クマーズ11(イレヴン)」に出演して貰ったの。



 「クマーズ11」──それぞれにお名前があるのよ。左から、ワタクシメのお誕生日を着飾る“メイ・ザ・ファース”、両手で抱えたハートを押すと自らの名を告白してくる“アイ・ラ・ビュ”、大きな身体に大らかな心の持ち主“リボン・ド・シロ”、胴体のファスナーを開けると物を収納できる“ペタン・コ・アヲ”、ばってんおめめの“Mr.テディーン”、付き合いが一番長くて14年も一緒に居る“猛田ショウ”、どさくさ紛れに“エルモ”、かつて恋人とお花畑へ行った際に土産物屋から連れて帰ってきた“チェリヲ&ベリヲ”、水玉の浴衣がまあ渋い“甚平ノ助”、クローバーのペンダントを後から付けてあげた“ヨツバユウスケ”、以上11人(11頭かしら?あたま?かしら?うふふ)。本物のクマはおっかないけど、ぬいぐるまれたクマは可愛いものよ。



 そしてクマーズに与えたお家は、高円寺の古着屋に置いてあったアンティーク調のカバンで「これ売り物ですか?」「上の者に訊いてきます……(しばし交渉中)……大丈夫です、売れます!」「有難う御座います、そうしましたら下さい!!」と言ってウチが数千円で買ってきたものなの。外にステッカーがペタペタ貼ってあってイカしてるけど、中も良い感じにハート&お花柄よ。クマーズのお尻がつくところ(カバンの底)には、桜模様の和柄の手拭いが敷いてあるわ。

 あとねん、ミーのお洋服、星柄のボタンシャツも外国のヴィンテージ物で、5年ほど前に高円寺の古着屋さんにて、閉店セールの半額ちゃんで買ったヤツざます(そのお店は下北沢に移転してからも何度か行ったわ)。生地もテロテロしてなくて、カッチリとタフに作られていて、ワイ好みだわ。ナポレオンジャケットは昔、インターネッツの通販で買ったの。お帽子は老舗・ニューヨークハットのヤツで、豹柄がイカしてるでしょ。昔はよくこんなデーハーなカッコで出歩いてたもんだわさ(今は大人しめ……しかし、数年周期で巡り廻るアタイの♪ファッション!レッボリューション!!ノウノウ!エヴォルーション!!←ダンボールバット)




 今回はずっとオネエ口調で失礼したわん。そんな気分なの、私の中のチャンネルが、御免なすって。因みに前回のラモーンズのカバーに引き続き、また神奈川の方まで行って、其処にある“風船の家”という処で、今回のMVを撮ってきたのよ。

 “芸術”の、“読書”の、“食欲”の秋が遂に来たわね!!そりゃみんな貪り喰らうわよ

 ではまたね、ごっきげんよう(♪お化~粧してぇさ・よ・な・ら……チワワをぅ連れて~←“4000粒の恋の唄” by イエモン)


2018年9月16日日曜日

41レクイエム

「そして、あなたがここにおいでになったのも、おそらくは、人を墓地にも、秣桶(まぐさおけ)にも導きよせる、あの精神界に輝く天上の星に道を示されてのことなのです……」
-ドミニス神父

 我が生誕は誰かの辞世、何かの伝道より往生の君、また逢えたね。

 壁が何処か見つめていたり、雲が噂をしていたり、橋が眠たそうにしていたり、風が忘れ物を取りに来る。「何年の何月何日に何々がありました」と覚えている様に、よく見えることがあるし、相手にされないこともある。

 空の色が変わること、朝とか夜が来ること、潮目が変わること、繰り返すだけのこと。「何年の何月何日に何々がありました」と忘れない様に、溢さない様に、一つずつ。


 見つめ合うより心が通じ合うのと、分かり合えないで視覚を共有するのと、ごっちゃになって苦労しちゃう、其処のところを詳細に。

 王道を知りたい餓鬼、知った後で邪道な親父、どちらも道じゃと動じない爺。三人が一人で共有したらば、何も信じなくて良いぢゃん。分かり合えないで、分かち合うぢゃん。

 孤独とは、強い自意識で以て、堕落も辞さない用意がある。折角の機会だから、唯の一つも、お取り溢しなく。何ものか対峙して、時に自意識を捨て、時に身を任せる様に。気負う事なく、敗北もなく、しなやかに。相手が寄りかかって来たら、改めて自意識を持ち、ほら独壇場。


 両想いになる為の片想いでなし、思うに於ける片想い。構われなくてもソッポ向かれても、見兼ねた愛が味方する。恐らく愛されている(その何倍か確かに愛した)。

 中身がなくても大丈夫、行為と添い遂げるつもりなら。
 目的がある場合、有意義な行為となるだけ。
 受動、本能、興奮、恋。
 能動、理性、冷静、愛。

 破壊、破戒、忘れられた罪を重ね重ね、文化の形成。
 共存、共生、自然と私が傷つけ合い、騙し合う。
 憎むか、愛すか、だけ、だらけ。


 憎む派
 「ヤバい奴いんな」
 「ブツブツつぶやいて」
 「気持ち悪ぃ」
 「関わんないでおこう」

 愛す派
 「まあそう言わずに」
 「ライヴハウスかYouTubeで逢いましょう」
 「分かり合えますよ」
 「愛し慕うてます」


 私に貴方の火をください、貴方の命を。それを絶やさずに燃やし続けますから。貴方は私に、私は貴方に生きるのです。


 憎む派
 「貴方は何時かの私」
 愛す派
 「私は何時かの貴方」


 こう唱えてもう、41度目になります。


2018年8月26日日曜日

80年代ヤンキーLOVE!!

真夏日から夏日の陽気へ「お、涼しくなってきたかな」と思っていたら、またもや東京は猛暑日であります。これが本当に平成最後の夏でしょう。



 恒例になりつつある“Nori MBBMのカバーMVシリーズ”、今回は横浜にある「海の公園」という海浜公園の人工の砂浜にて、“偉大なる金太郎飴”と呼ばれ永遠に上手くなろうとしなかった純然たるパンクバンド・ラモーンズのド直球ラヴソング「I wanna be your Boyfriend」のカバーMVを撮ってきました!俺らが名付けた邦題はまんま「彼氏になりたい」だ!髪もバッサリ切っただ!シドのTシャツとショットのダブルのライダースにブーツを履いて夏の海だ!

 さっきツイッターで流れてきたのだが、ちょうど今日グリーンデイの人もジョニー・ラモーン・トリビュートという名のイベントをハリウッドで演るらしい(俺らグリーンデイ聞かねえからなあ、、)


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 4、5年くらい前かな、まだバンドをやる前に一人宅録を始めた頃にも一度この曲をカバーした事があって、その時も手前で訳した日本語詞をつけていたのだけど、今回また訳詩を一から書き直し、新たにレコーディングしたという訳です。

 原曲に忠実なアレンジだった一度目の宅録と打って変わって今回は、ドラムの打ち込み、ギター、ボーカル、シンセ等を重ねてゆく中で、(この感じ、もしかして初期のBOOWYっぽい?2nd「インスタント・ラヴ」辺りに入っていても違和感ないよな?)と自問して、自答した結果が“はすっぱ”だとか“とびっきり”などのヒムロック的な歌詞となり、気分は宛ら80年代ヤンキーLOVE!!……レコーディング当初はスウィートやベイ・シティ・ローラーズ等のバンドに代表される様な70年代のグラムロック、バブルガムポップ、パワーポップ的なアレンジを狙っていたのですがね(冒頭と終盤のツインのリードがその名残)。

 日々の夜勤漬けによる手前の枯れた声も氷室京介が“狂介”の時のものか氣志團の綾小路翔か、即ち“80年代の不良/ヤンキー”が矢張り今回の裏テーマでありまして、“イカシてる”、“マブい”といった言葉の他に“ホの字”、“当たり前田の~”なんていう昭和の死語もバシバシ多用して演ったのです。死後だけじゃなく“死語”の方も輪廻で生き返らせないとね、逆にそろそろ新しいよねって感じ──80年代ヤンキーLOVE!!


 いつもの如く歌詞をここに載せて置きますが、今回は前半が原詞のまま、後半が手前の訳詞となっております(これを80年代のヤンキーは“ルースターズの大江方式”と呼ぶのだぞ、分かったな)。


「彼氏になりたい -I wanna be your Boyfriend-」
作詞・作曲:トミー・ラモーン
日本語詞:Nori MBBM


Hey, little girl, I want to be your boyfriend
Sweet little girl, I want to be your boyfriend

Do you love me babe?
What do you say?
Do you love me babe?
What can I say?

Because I wanna be your boyfriend
Hey, little girl, I wanna be your boyfriend
Sweet little girl, I wanna be your boyfriend

Uh, うぅ、うん…

ああ、あんたの彼氏はイカシてる

マブいのさ
俺はなりたい、ボーイフレンド
ホの字だぜ
当たり前田のボーイフレンド

好きなのか
分からないぜ
好きなのさ
敢えて言うよ

ああ、あんたの彼氏はイカレてる

マブいのさ
俺はなりたい、ボーイフレンド
ホの字だぜ
俺はなるぜ、ボーイフレンド
はすっぱで
とびっきりのボーイフレンド


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 それにしても台風20号の通過直後にロケした(スケジュール的にその日しか行けなかった)ので、滝の様な豪雨に何度も見舞われ、都度、撮影中断する羽目となり、思ったよりも疲れたのだぜ。

 そのお陰と言って良いのかは分からないが、朝から昼過ぎまで3、4時間もだだっ広い砂浜に居て、出会ったのは家族一組のみ(お母さんと女の子と男の子が元気そうに遊んでいた)、大きく臨む海を贅沢にもほぼ一人占め状態、しかし嵐の様な天候というカオスいや真輔的ケイオス。

 MVの途中で画面全体がブルブル震えているのは編集でなし、砂浜に深く突き刺した三脚で以てカメラが強風に耐えている為です。

 また何時か海で撮影する時は、天候の穏やかな日にしよう。砂と潮に塗れて全身ベタベタになった私は、そう誓ったのでした……(帰宅後即シャワー、そのまま仕事へ)


 それではまたの秋に、左様なら。平成最後の8月、有難う。


2018年8月10日金曜日

平成最後の夏は何色?

平成30年8月、国の予定ですとこれで“平成最後の夏”という事になります。明日からお盆休みの方も多いのでしょうか?こちとらお盆も絶賛6連勤!!(滝汗←40℃近い東京のアスファルト照り返しジリジリ攻撃)



 さて今回は、日本フォークロック界の異端児・あがた森魚さんが1972年に発表して大ヒットした「赤色エレジー」をカバー致しました。

 以前よりこの曲は“カバーしたい”でなし、“カバーしなければならない”類いのものでした(日本人として生まれたからには)。白状すれば10代の終わりか20代の始め頃、あがたさんを知ったのは矢張りイエモンの吉井さんからの影響でした。

 吉井さんもそうだったと思うのですが、あがたさんの唄を初めて聴いた時、幼い頃のトラウマを喚起させられる様な衝撃を受けたのです。迸るノスタルジーを剥き出しに、「あゝ寂しいよ」と云わんばかりに、こんなにも遠慮なく泣く様に唄を歌って良いんだ、と吉井さん共々かなり影響を受けた歌い手の一人であります。


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 楽曲に関して、原曲はアコースティックで温かみのある素朴な佇まいでしたが、私はエレキギターで、それも歪ませていないクリーントーンのストラトを中心に、いつもの打ち込みとシンセサイザーの重ね録りによって、現代のオルタナロックを経由した後のふてぶてしいアレンジで以てカバー致しました(ボコンボコンいうドラムやジャキッとしたギターは蓋しNum-Ami-Dabutz的、ナンバーガールで候)。

 但し、楽曲の本質である“モボ・モガ”がアンニュイな表情を浮かべる様な、否、高度経済成長の陰に生きる幸子と一郎の貧困の喘ぎないし情欲の喘ぎが如き、大正~昭和に築造された木造家屋の湿った香り、そういった雰囲気は継承させて頂いたつもりです。

 優れた表現者とは“ノスタルジーの洪水”である(己が持論)。それが、あがたさんと彼の歌たちの答え(己が推論)。


 またMV(映像)に関してですが、毎年お盆に実家へ帰省していた時の記憶をもとに撮影、編集いたしました。

 小さい頃、実家の離れの畳の上に独り寝っ転がり、顔に見える天井の木目やふすま障子、ポロポロ崩れ落ちる砂壁に囲まれ乍ら、時折町の何処かから流れてくる祭り囃を耳にして、永遠に懐かしくなってノスタルジーに溺れて時間を失くした様な、そんな不可思議な夏の日の記憶を再現してみたかったのです(MVラストで聞こえる、遥か遠い村で謡われている、幻みたく朧気な“炭坑節”とかね)。あと風鈴のチリンチリンいう映像も撮っていたけど尺に収まりきらず、あえなくカット。

 あの“あがたさん”の曲なので私も私のノスタルジーやトラウマをだだ漏れで、感傷に浸るというより溺れながら演った訳です。


 MVのロケ地については、いま住んでいる高円寺の前に住んでいた処で撮影したものでして、其処はかつて文豪や詩人が多く住む街でもありました(あがたさんの敬愛する稲垣足穂の他、宇野千代と尾﨑士郎、川端康成に三島由紀夫、室生犀星や北原白秋など)。それから、MVに小道具として登場させた丸尾末広の漫画は“手前にとっての昭和”を表したものです←そこはお前、林静一の「赤色エレジー」だろ!と突っ込まれそうだが、私のノスタルジーやトラウマが選んだのは丸尾末広だから仕様がない!!上段で「楽曲の本質である“モボ・モガ”がアンニュイな表情を浮かべる様な、否~」と口走ってしまったのは、その為である。


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 Unfinished BalladesのレコーディングやCosmic Hallsの新曲作りも、地道にコツコツとやっておりましてよ。

 それではまた、ご機嫌よう。