閻魔さんの前に持っていって、これが私のたましいですと示せるもの。そのようなたましいを生きている間にいかにしてつくるか、これがソウル・メーキングである。
ユング心理学の偉い先生が、そう云っていたので。
自分、何の為に生きてんの?一つ言えるんは、死後の為に生きている、は間違いないな。え、死後まで生きるつもりなん?めっちゃがっつくやん自分。そうや。
従って自分、人よりか長い長い旅となるやろ?怠けてやろ、下らん事しよ、死後を見据えて生活せな。え、本末転倒やん?今ちゃんとやらなあかんで。そうや。
酸いも甘いもな、苦も楽もな、ぎょうさんや。閻魔さんにお土産や、ほれ、ゴロン(魂)。
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どうも32歳です。カバーMVもこれで32本目です。ただ2020年より“ドントトラストオーバーサーティー”を適用して60歳で0歳となる予定ですので、実は28歳です。この前28歳やった気がするので、二回目の28歳です。
ストーンズはドントトラストオーバーサーティーを二周以上しているのに、まだまだ元気いっぱいですね。マーク・ボランは29歳で黒い星となってしまいましたが、実は今も秋間さんと一緒に生きて居りますね。そんなこんなで今回のカバーMVを演った次第、またぞろ28歳になったのもボランちゃんの仕業です。
黙っていても伝わる人には伝わると思いますが、念の為に書いておきます──昨年の誕生日はドールズの「ロンリー・プラネット・ボーイ」に「ルッキング・フォー・ア・キス」と「トラッシュ」をくっ付けてカバーMV致し、今回は「ベイビー・ゴナ・ビー・マイ・ドッグ」に「テレグラム・サム」と「ジープスター」をくっ付けてカバーMV致し候。こんな些細な事で誰か喜んでくれたら嬉しい哉。ライヴコンサートでボウイ様が「オーバー・ザ・レインボー」から「スターマン」を演ったり、ミッシェルが「アウト・ブルーズ」で“ブレイクオンスルーットゥジアザーサイ!!”とか「リボルバー・ジャンキーズ」で“ヘイ!ホー!レッツゴー!!”と叫んだり、俺はそういうサンプリングオマージュリスペクト大好きだから。
19歳の時だったね、マルコシの大名曲「バラが好き」とすかんちの大名曲「恋のT.K.O.」を同じ日にYouTubeで目撃してハートに直撃、ロマンティック大爆発!!我に帰って破片を集めて日常に戻ったんだが、時既に遅し、明けても暮れても胸の爆発が繰り返し、毎日グラムに恋狂い、今の今迄それが続いて、これからもずっとそうなのだ。
19歳の爆発事件後、今は無きレコファン大森店でマルコシのアルバム「ダイナミック・ワズ・ルビー(1991)」に「ミラバル(92)」、「リバンプド(93)」、「ルネッサンス(93)」等を次々と中古で購入していった(と同時にハマったすかんちの話はまた別の機会に)。その他、レコファン渋谷店で「乙姫鏡(90)」に「イン・カズミディティ(90)」、ディスクユニオンやアマゾンでベスト盤も含めた残りの音源を買って行った訳だけど、インディーズ時代の1st「プレジャー・センセーションズ(87)」だけがどうしても手に入らない。都内は勿論、神奈川、千葉、埼玉のレコ屋もくまなく回ったし、ユニオンの在庫検索サイトを毎日ポチポチとチェックしたけども、「プレジャ~」だけが一向に見つからない。
それ以来、レコ屋に入ると必ず“マ行”を確認しなければ店から出られない体になってしまい、大抵は店に数枚あるマルコシのCDレコードをドキドキしながら一枚ずつ手に取って確認し、今日も無かった……という不遇の日々を送り続けていたのである。頭の中では「プレジャ~」のジャケ写──事前にインターネッツで確認済み──がぐるぐると渦を巻き、未だ聴いた事ない全8曲のギターリフと秋間さんの妖しいヴィブラートボイスに佐藤さんのピンクのギブソンEBベースが白い手袋でぐわんぐわんのぐにゃぐにゃにべしんべしんされて気が触れそうだった。
幻のアルバム「プレジャ~」を探し続け、およそ三年が過ぎた頃。何かの用事で吉祥寺に来ていたので、どうせ今日も無いだろうが恒例のマ行でも見るか、とユニオンに何気なく寄り道、マ行はここだな、マルコシ何枚かある、うんうん……ん?プレ、プレ……プレジャー・センセーションズ!!嘘だろ──即、手に取る──在庫検索に無かったよな──裏ジャケや帯の文章まで舐める様に見る──何であるんだよ──何故かキレる──いくらだ──1,800円──レジは、レジはどこだ──CDレコードを両手でがっちり掴んで誰にも取られない様に左右を警戒しながらレジまで進む──生涯忘れられない一日となりました。人生で一番重みのある1,800円の買い物でした。今でもその「プレジャー・センセーションズ」、この高円寺の男の家にあって、手に取るたびニヤニヤしちまう。何千回、何万回と聴いたか、いつ聴いても最高だぜ!!
マルコシで一番好きなアルバムは、一番最初に買って聴き込んだメジャー2nd「ダイナミック・ワズ・ルビー」なのですが──「プレジャ~」ぢゃないんかい!──思い入れがあるのはやはり「プレジャー・センセーションズ」です。何せ三年間、頭を離れる事が無かったですから、冗談抜きで。大学で経済学とか英文学とか商法やら刑法やら違憲判決の講義を受けながら、頭の片隅では妄想上の「プレジャ~」が鳴っておりました……いや、勉強も死ぬほど頑張りましたので、友達など居ませんでした。
ところで令和三年の今、YouTubeで普通に「プレジャ~」が聴けるではありませんか(涙)。ファンの人か誰かが無断で全曲アップロードしておる(涙々)。しかしあの苦悶とも云える三年間を誰かに過ごして欲しくないから、無料で聴けるのはきっと良い事なのだ(涙腺崩壊)。平成は終わった(急に真顔)……廃盤になっているすかんちのアルバム達も、かつてプレミア価格つけられてドヤ顔でレコ屋に鎮座していたスライダーズの初期のアルバム達も、ウォッカ・コリンズも近田春夫もジョブライアスもクラウスノミもGGアリンも、みんなアマゾンミュージックでサクッと聴けるんだ(PC画面を両手で鷲掴み)、現代のサブスクの前で俺の存在意義とかプライドなんてレアレコード分だけの微々たるもんなんだ(口角泡飛ばし自棄のやん八)!!
まるでワガママな子供のザレゴトみてえな文章になってしまったが、年に一度の誕生日に大好きなバンドの話題となれば致し方ねえ。次回からまた身を引き締めて、しっかりと理性を持って、粋な生き様を書き綴って参りたいと思います。
葦(あし)と藺(い)のなかに殺され横たわる、
騎士はうつくし。……
-オスカー・ワイルド
お誕生日おめでとう俺──“HAPPY T.REXTASY BIRTHDAY 2021.5.1”。
それではまた次回、月の裏で会いましょう。
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