2023年10月15日日曜日

超人・鉄人

誰も座(ざ)せぬ神棚。四年前から誰も座せぬで、空っぽなままの神棚。言うて御粗末な、高円寺の近所のホームセンターで買ってきた細長いプラスチック板を壁に固定したそれが、私の神棚。いつか日々の信仰も何も、もう毎日が無気力となって、心願(しんがん)成就の己が名入り木札(きふだ)、破魔矢(はまや)、芸道(げいどう)成就の御守りを、彼(か)の花園神社へ還(かえ)した後も、信者をやったやめたが馬鹿らしく、棚そのままとなっている。

 何年も一日と欠かさず、神棚へ和菓子・洋菓子・飲み物ジュースをお供えし、想うところ心で唱え、次の日はまた新しいお供えを捧げ、古い物は御下がりとして、毎日毎日頂いた。確かにあの頃の私は、神憑(かみがか)っていた様だった。何ものかが、見守って居(お)られた。

 四年前、まだら牛の金の星、ないし牡牛座見守る金星、その名もツァラトゥストラ、ニーチェその人が現れてからは──

 低俗な者たち。神、或いは超人・鉄人を名乗る者たち。今日ちょうど数えで180歳の彼、ニーチェと私が対話する。

わたしの深部はゆらぐことがない。しかしそこは、泳ぎ遊ぶさまざまの謎(なぞ)と笑いとで、かがやいている。

 惑わせても無駄だ。自ら戸惑いを楽しむ者に、他の誘(いざな)いは一つも聞こえぬ──自前の謎が最高となりますよう。

 もし大声で大声を認めさせても、美声でないならうっとりせぬ。もしも美声で惹き付けたとしても、己が声の楽しさを愉(たの)しむのに美しさは要らぬ──手前の笑いが最強となりますよう。

かれは、あいかわらず、とびかかろうとする虎(とら)に似た姿で立っている。しかしわたしはこういう張りつめた魂を好まない。わたしの趣味には、こういうような内にこもっているすべてのものがいとわしい。

 強いね、格好良いね、憧れるね、末恐(すゑおそ)ろしいね、きっと君が世界一だね。うん、世界一だと思うね。世界一、つまらないと思う。誰よりもつまらないよ、誰よりも誰よりな誰だよ、君は君に成れなかったのよ、君しか君に為れなかったのによ。全く惜しいよ。強いって罪だよ……その罰だよ。

かれは牡牛(おうし)のようにふるまうべきだったのだ。そしてかれの幸福は、地の匂(にお)いを発すべきで、地への蔑みの匂いを発すべきではなかったのだ。
 白い牡牛として、鼻息も荒く、うなりながら、力強く犂(すき)を引くさまをわたしは見たいのだ。そして、そのうなりが地上のもの一切の讃歌の一つであってほしいのだ。

 そうは云ってもツァラトゥストラ、のニーチェ。一度くらい蔑(さげす)みをしないと、当たり前の様に慈(いつく)しみは出来ぬ。高嶺の花を最愛の華には出来ぬ?崇高な美を当然の美とす!牡牛の犂は十字架す、こんなにも貴女を慕(しと)うて居る──犂、犁、鋤、隙、空き、透き、すき by Nori MBBM、の憲宏拝

そしてわたしは、力強い者よ、だれにもまして、君からこそ、美を期待するのだ。やさしい心を獲得することが、君の最後の自己克服であるように!
 わたしは君があらゆる悪をなしうることを信ずる。それゆえにわたしは君から善を期待するのだ。
-ツァラトゥストラ

 優(やさ)しいは、優(すぐ)れる、と書くね。あの憧れと悪行の数々は、この数知れぬ当然、と善の為にね。英雄と美のない処とは、もの凄く醜い低俗な場所か。或いは、唯一の英雄と美が存在する所の処か──素晴らしき貴女に、貴女の素晴らしさ認められぬか──

 低俗な者たち。四年前、神は死んだ。あらゆる宗教の戒めを笑ってやったのだ。人を戒めなければならぬ神の力不足を認めたのだ。戒めに人を呪う教条の全てを無視したのだ。私をして良く言えば超人・鉄人、神をして悪く云えば──


 低俗な者たち。


2023年9月16日土曜日

“An Ignorant Street in September”

「夜になったら、星をながめておくれよ。ぼくんちは、とてもちっぽけだから、どこにぼくの星があるのか、きみに見せるわけにはいかないんだ。だけど、そのほうがいいよ。きみは、ぼくの星を、星のうちの、どれか一つだと思ってながめるからね。すると、きみは、どの星も、ながめるのがすきになるよ。星がみんな、きみの友だちになるわけさ。それから、ぼく、きみにおくりものを一つあげる……」

 九月の無智な街で──星の王子様は生まれた。九月の無智な街路に僕はバック・ギアを入れる──哀しいかな王子様はまた星になって帰って行った。


Oh, man, I need TV when I've got T.Rex!!

 マーク・ボランちゃんへのラヴソングとしてカバー致しましたワ★。イアン・ハンターはそのつもりなかったと思うけどネ☆。

 そういえば、ボウイ(←日本の方の暴威)に“ビート・スウィート”というグラム歌謡メタル野郎なナンバーがあるのだが、それのデモ音源の時の仮タイトルが“モット・ザ・フープルにはなれなかったよ”というものであった。布袋さんが冗談半分で付けたんだろうけど、そのお陰で16歳のJ-POP少年はモットまで辿り着く事ができた(ボウイの未発表曲デモメイニアが故)。そうだ、T.Rexが好きな君に★★★★★★★(←三日前に新譜「ギタリズムⅦ」が出たわね、の七ツ星death)。


野球では虎が18年ぶりのアレで持ち切りだ

 イエモンやバビロンズーが取り上げていた“ホナルーチ・ブギー”もハイロウズがヒロト節を炸裂させた“ロックンロール黄金時代”も最高なグラムナンバーでカバーしたかったけど、どのカバーもレベル高くてアレンジまで全く隙が無かったから、改めて手前でカバーする意義を見出だせなかったワ……という訳で“ロール・アウェイ・ザ・ストーン(邦題:土曜日の誘惑)”よ!!今宵、エス!エー!ティーユーアー!ディーエーワイ!ナイッ♪だからよ!!“サッカー(←吸う方)”も“ヴァイオレ~ンス”も、我が国では雨上がりの夜空に塗り替えられちゃった“ドライヴィン・シスター”も絶望少女達に歌われた“マリオネット”も、モットにはもっともっと凄い曲が沢山あんだかんね(“スウィート・ジェーン”はヴェルヴェッツの原曲を超えちまって、切なすぎて優しすぎて懐かしすぎて涙出るワ)!!処でコレ読んでいるアンタ、ロッカビリパーティあんだけど行かっない?


「土曜日の誘惑 –Roll Away the Stone–」
作詞・作曲:イアン・ハンター

Baby, if you just say you still care
Follow you most anywhere
Roll away the stone, roll away the stone

And, in the darkest night
I'll keep you safe and all right
Roll away the stone, roll away the stone

Won't you roll away the stone
Why be cold and so alone?
Won't you roll away the stone
Don't you let it die

No matter if fools say we can't win
I know I'll fall in love again
Roll away the stone, roll away the stone

So sing - we still got a chance
Baby, in love and sweet romance
Roll away the stone, roll away the stone

Won't you roll away the stone
Why be cold and so alone?
Won't you roll away the stone
Don't you let it lie

There's a rockabilly party on Saturday night
Are you gonna be there?
(Well, I got my invite)
Gonna bring your records
(Ohh, will do)
Hahaha, made it!

Won't you roll away the stone
Why be cold and so alone?
Won't you roll away the stone
Don't you let it die

Come on roll
Come on roll, yeah

Come on roll
I want you to roll
Come on, yeah

Come on roll…


日本語詞:Nori MBBM

君がまだ僕のこと
想っているなら
Roll away the stone, roll away the stone

暗すぎる夜も
君が安らげる様に
Roll away the stone, roll away the stone

Won't you roll away the stone
独りぼっちは寂しいね
Won't you roll away the stone
行かないで

野暮な奴等にゃ分からねえ
恋しているのさ
Roll away the stone, roll away the stone

そう、謳う-諦めないぜ
愛することの全てを
Roll away the stone, roll away the stone

Won't you roll away the stone
独りぼっちは寂しいね
Won't you roll away the stone
云わないで

ロカビリーパーティーあんだけど行かない?
レコードある?
「あるわよ」
どんなのある?
「ううん、無い」
ははは、無いね!

Won't you roll away the stone
独りぼっちは寂しいね
Won't you roll away the stone
逝かないで

Come on roll
Come on roll, yeah

どかそう
どかしたいよね
どかそう、イエイ

どかそう…



 普段より、原曲の歌わんとする事を出来るだけ損なわずに訳詩しようと心掛けておるのですが、ラスサビ前のブリッジ部、原曲だとイアン・ハンターとリンジー・ディ・ポール嬢の掛け合いの場面、ここだけはROLLYさんの引用で演らせて頂きましたで候ふ。

※再結成後のすかんちによる“恋のローラースケート(30th ver.)”を参照のこと

 グラムロックは我が生業(なりわい)で御座居ますから、皆が皆分からなくても仕方無えのです。自然と無意識に分からねえ事を多々演っちゃいますから、気付く人だけ気付いてくれりゃあ良いのです(私はROLLYさんの演ること成すこと一々気付いているわよ、スウィートにマッドにBCR、クイーンもツェッペリンもパープルも、ジュリーや近田春夫やはっぴいえんどだって)。そんなミーのこと、分かってくれた貴方はそうね……ウルトラバーニンソウルメイト🖤。

 ドグマッドグマッドグマッ


未完の、終わらない詩……全てはここから始まった(今回サングラスしてないが)

 ああ、NN。つまり長すぎる夏、ないし夏が長い。夏も冬も想い出たくさん大好きな季節だけど、春や秋をこれ以上なくさないで!って感じ。東京の真夏日(30度超え)日数は今年既に80日以上を数え、明治五(1872)年からの観測史上、過去最高とな。何ならこのまま真夏日日数90日、100日と以後超えられぬ記録として、ガンガン更新して行って欲しいね令和五(2023)年……ここんとこ谷川俊太郎とか中原中也とか詩集ばっかだったから、そろそろ分厚い長編でも読もうかしらん読書の秋(いつ来んねん暑いわい)。


“Seven years bad luck ain't that long──(7年間の下積みなんてたいして長くない──)”
~Mott the Hoople「Through the Looking Glass(偽りの鏡)」より~




ぢゃ、これにてグラム歌謡、次はメタル野郎で逢おうぞ!!



2023年7月25日火曜日

オルタナ畑でつかまえて(The catcher in the nevermind) –我、令和オルタナティヴⅢ–

「未成熟な人間の特徴は、理想のために高貴な死を選ぼうとする点にある。これに反して成熟した人間の特徴は、理想のために卑小な生を選ぼうとする点にある」
-ヴィルヘルム・シュテーケル

 私がTHE YELLOW MONKEYというバンドを好きなのは、グラム・歌謡・メタル・野郎だからというのは無論、詩曲や佇(たたず)まいに言動それから“イエローモンキー”という名が示す通り、日本人が避けられぬ日本人というものを自覚的に演っている日本のバンドであるからに他ならぬ。三島や谷崎を読まずには居られぬのと同然の道理である。

 このどうしようもなく日本人な、どうしようもない日本人はまた、日本語に聴こえてしまう外国語の、日本語で歌われるに相応(ふさわ)しいよな旋律の、そんな洋楽につい惹かれる(マーク・ボランとかイアン・ハンターは時たま日本語で歌ってなあい?本当に私の空耳かしらん)。こちらはまた、バタイユやバルザックを読まずには居られぬのと同じ訳である。



 BUSTERSないしピロウズフアンにとっては退屈で冗長(じょうちょう)な導入部となったやもしれぬが、私が今迄ピロウズを通って来なかった理由を明確にし、また今回カバーするに至った訳を打ち明ける為にも、この回りくどい前置きが適当だと判断したのである。

 つまりだ、私はこうも日本人した日本人なので、昭和歌謡やジャパニーズポップスなどと“故意に”断絶しているオルタナティヴロック(=邦楽に代替するロック)を演っているザ・ピロウズという日本のバンドを聴いて来なかった訳であるが、染みたれた四畳半の情景を想起させ“ぬ”ピロウズの、さわおさんの何処(どこ)迄も風通しの良い日本語詩の響きに洋楽を感じた時、私がマーク・ボランの詩や節回しに日本を感じたのと逆向きに照応(しょうおう)する形で、今回ピロウズをカバーしようと思ったのである。

「アリーが死んだことは僕だって知ってるよ!知らないとでも思ってるのかい、君は?死んだからって、好きであってもいいじゃないか、そうだろう?死んだからというだけで、好きであるのをやめやしないやね──ことにそれが、知ってる人で、生きてる人の千倍ほどもいい人だったら、なおさらそうだよ」

 私は何でも、超越するもの、調節するもの、境界に佇むもの、共感せざるを得ぬもの、に否応なく惹かれる。中途半端を嫌な言葉とは思わぬし、優柔不断は何とまあ美しい態度であろう。断定や断言など、何時(いつ)だって馬鹿に任せておけば良い。何処かの誰かが云ってたろう、最も美しい女というのは適度な男性性を持ち合わせ、逆もまた然(しか)り、適度に女性性を併(あわ)せ持った男というのは美しいものである、と。中性的なグラムロックを好きにならずに居られぬのも、そういうこった。グラマラス、つまり魅惑的なもの、その魅了してくるものに、平凡な人の私は惹かれる他ないのだ。



 ピロウズといえば、三期だろう。メンバーやフアンはピロウズというバンドの歴史を全四期に分けて、音楽性の変遷その全貌を捉(とら)えている訳だが、バンドのブレイクのきっかけとなり、飛ぶ鳥を落とす勢いで次々と画期的な新曲・新譜を発表していたのが、ニルヴァーナやピクシーズに代表されるUSオルタナ直系のギターロックサウンドを展開していた三期(1996~2012年の間)なのである。その頃を象徴する様なナンバーを演りたくて、今回この選曲に落ち着いたって訳。

 影響を受けた先輩バンドにコレクターズの名を挙げ、影響を与えた後輩バンドのボヘミアンズを自身のデリシャスレーベルに擁(よう)す、このピロウズというバンドの存在を鑑(かんが)みれば、一期(1989~1993年の間)のパンクでモッズな音楽性は腑に落ちる。

 反して二期(1994~1996年の間)、ジャズやボサノヴァ的な凝ったフレーズを繰り出すギター、ベース、ドラムetc.……ピロウズにして意外でしかない(モッズ的といえば、さもありなんではあるが)。こんな時代があったのか!と三期のイメージしか頭になかったエセBUSTERSの私はあんぐりしてしまったが、これがどうして聴き心地、最高である。ジャズやボサノヴァなどと抜かしちまったが、楽曲によっては幻想的でサイケな瞬間もあって、個人的にはそこに90sシューゲをひしと感じてしまい──そして手前は隠れシューゲイザーだから──このピロウズ結構好きだ。二期は、今後の己が研究課題である。



 そして、本題の三期。5枚目のアルバム「プリーズ・ミスター・ロストマン(1997)」から今に続くピロウズの全てが始まったかの様な評を多々目にしたのだが、まだ二期の穏やかさや優しさ、奥床(おくゆか)しさを引きずっている様に思う。ピロウズが攻撃態勢に入ったのは、6枚目の「リトル・バスターズ(98)」からであろう。アルバムのジャケットでもう既に勝ち、はい優勝(ライオンが凄む檻の前で外国の少年がアイスクリンをペロっ)。一曲目から歪みまくったディストーションのグランジサウンドにメタル野郎はブッ飛んだぜ……カバーMVするならこれしかねえ!!

ものによっては、いつまでも今のまんまにしておきたいものがあるよ。そういうものは、あの大きなガラスのケースにでも入れて、そっとしておけるというふうであってしかるべきじゃないか。それが不可能なことぐらいわかってるけど、でもそれではやっぱし残念だよ。

 どんなバンドにも大なり小なり長きにしろ短きにしろ黄金時代ってもんがあって、ピロウズのそれは7枚目の「ランナーズ・ハイ(99)」と8枚目の「ハッピー・ビバーク(99)」なんでねえか?ってのが手前の持論である。笑っちゃう位に無敵、やりたい放題を神から許されている感じ──マリオにおけるスター状態。しかもその二枚共を同じ一年の間に出しているというのも凄い話だし、きっとそれはあの頃の世紀末的な狂騒がバンドの勢いを更に後押ししたのだと思う。イエモン、ミッシェル、ブランキー、ハイロウズ、みんな軽く躁(そう)状態だったぢゃん?ミスチルが「ディスカバリー(99)」みたいな全編ギターロックで尖りまくったアルバム、もう二度と作らないと思うぜ。全くどうかしてるぜ、90年代──「電波少年」とか「めちゃイケ」とか無性に観たくなる時があるんだよ、小学校の教室の窓から工場の煙突がもくもくしているのを朧気に見たみたく!!授業が余りに退屈過ぎた時、誰も居ない校庭を見たくもないのに見たみたく!!

拍手ってものは、いつだって、的外れなものに送られるんだ。

 閑話休題。9枚目の「スマイル(01)」も素晴らしいよ、アルバムからのシングルカットが一曲も無いというストイックさ。実を言うと今回、“ハロー・ウェルカム~”でなし“ウェイティング・アット・ザ~”を演ろうと思っていたんだけど、今は手前のオルタナ欲がすんごいもんだから、迷いに迷って前者にしたのさ(後者は来年辺り演ると思うね)。それから“スキム・ヘヴン”なんてゴキゲンなナンバーは、ミッシェルに衝撃を受けたさわおさんなりの“キラー・ビーチ”なんかな?などと邪推してみたり。



 その後、10枚目の「サンキュー・マイ・トワイライト(02)」でピコピコ電子音が入ってきたり(今回のMVのオチとして弾かせて貰いましたワ)、11枚目の「ペナルティー・ライフ(03)」からはグッとルーツミュージックとしてのロック、つまりロックンロール志向になったり、14枚目の「ウェイク・アップ~(07)」ではまたオルタナに回帰したり、そういえば手前がまだピロウズを聴いていなかった頃、高校の友達(山岳部のSくん)が静岡だか名古屋だか遊びに行く道中にカーステでこのアルバムを流してくれて、「これ良い曲ね、何て曲?」と訊いてみたらば「んと、“シリアス・プラン”って曲だよ」って教えてくれたり、前のバンドのギターがカラオケ行くと「この曲カッコ良いっすよ」って“ライド・オン・シューティング・スター”を歌ってたなとか、そもそも今使っている赤いストラトをくれた高校の親友が代表曲“ハイブリッド・レインボウ”を教えてくれたんだっけとか、思い返せば節目、節目でピロウズを薦めてくれる人が何時も自分の周りに居て、それは自身のオルタナギターロック好きが滲(にじ)み出ちゃっていたからかしらん?ひえゝ自分語り語り過ぎて四期まで語れる気がしねえザ・ピロウズ!!とりま、さわおさんの英語詞と己が日本語詞のせとくわ。


「Hello, Welcome to Bubbletown's Happy Zoo –Instant Show–」
作詞・作曲:山中さわお

Greedy pig, Idle monkey
Perfect bat
Lazy bear, Intelligent fox
Stylish dove

Modern mouse, Prosy elephant
Honest duck
Oh, fantastic!
I'm never tired of looking at them
Come on

Float like a butterfly
Sting like a bee

Hello, welcome to bubbletown's happy zoo
Instant show

Fat deer, Slim tiger
Drooping giraffe
Cross dog, Fishy pussy cat
Sunburned crow

Clever sheep, Jolly panther
Standard owl
Oh, fantastic!
I'm never tired of looking at them
Come on

Float like a butterfly
Sting like a bee

Hello, welcome to bubbletown's happy zoo
Instant show

Guilty man, Guilty woman
Innocent child
Oh, fantastic!
I'm never tired of looking at them
Come on

Come on
Come on
Come on
Come on
Come on
Come on


日本語詞:Nori MBBM

欲豚、横着猿
完璧蚊食鳥
怠惰熊、知的狐
当世風鳩

近代鼠、散文的象
正直家鴨
驚き!
飽きないね
何時迄も
Come on

舞う蝶の様に
刺す蜂の様に

Hello, welcome to bubbletown's happy zoo
Instant show

太鹿、痩身虎
垂下麒麟
雑種犬、魚介仔猫
日焼烏

賢明羊、上機嫌豹
標準梟
驚き!
飽きないね
何時迄も
Come on

舞う蝶の様に
刺す蜂の様に

Hello, welcome to bubbletown's happy zoo
Instant show

罪男、罪女
無罪餓鬼
驚き!
飽きないね
何時迄も
Come on

Come on
Come on
Come on
Come on
Come on
Come on



 ちょうど去年の今頃に知り合った友達が、もう今の私のピロウズの先生なのね。知った風な口で一期だ二期だ語っちまったけど、この一年でピロウズのこと猛勉強したんだわ(←唐突にベンジー)。その友達から“アイシンク・アイキャン”とか“ワン・ライフ”とか“リトル・バスターズ”など教えて貰って、シンガロングなオアシスのギャラガーで三男が私は甚(いた)く感動してしまってね、追い打ちを掛ける様に「ニルヴァーナ好きならコレっすよ」って怒涛の波状攻撃が私を“カーニバル”まで“ラッシュ”させた挙げ句“ノー・セルフ・コントロール”状態にまで“空(←インスタント・ミュージックのMVで珍棒振り回していたクマっぽい何か)”させてしまい、我、令和オルタナティヴそのⅢに至った訳で御座居ます。今回のMVの撮影はその友達にやって頂きました──牡牛座・愛・爆発──誠に有難い事で御座居ます。圧倒的感謝!!ドグマッイヤァオ(MBBMと中邑真輔)

僕は例の赤いハンチングをかぶり、僕の好きなようにひさしをぐるっと後ろへ回し、それからありったけの声を張り上げてどなったんだ──「ガッポリ眠れ、低能野郎ども!」ってね。



 あの頃の“ボキャブラ”も“ガキ使”ももう無えさ!!“Mステ”も“うたばん”も“HEY!HEY!HEY!”も“CDTV”も用無しだ!!“ロキノン”ないし“ジャパン”その二万字インタビューもな!!ってな気分で──CORPORATE MAGAZINES STILL SUCK (As Worn By Kurt Cobain, NIRVANA)。

どこかを去って行くときには、いま自分は去って行くんだってことを、はっきり意識して去りたいんだな。そうでないと、なおさら気分がよくないもんだぜ。
-ホールデン・コールフィールド




2023年5月31日水曜日

裏・平成三十階段



「字於世代之問題」
「ジニオケルセダイノモンダイ」
「じにおけるせだいのもんだい」
-谷川俊太郎

 世代論は嫌いだ──いや人に纏(まつ)わるものだけは。文化だとか文字だとかなら寧(むし)ろ好きだ──私の事は一言も話すな。良いか、決して話すな!!


2023年5月18日木曜日

卓上即興(18歳の谷川少年に感化された詩)

エレクトリックギター
己が手により
物の怪の類い呼び寄せる

アンプリファイヤー
彼等の波動を
何倍か増幅して世に放つ

マイクロフォン
手前が声帯を
彼の生態に沿って震わす

マルチトラックレコーダー
幾重もの因果
応報となる様な逢い引き

フェーダー・イコライザー
遥かなる逢瀬
美化されゆく我が想い出

アーユーバーニン?
未だ燃ゆるわ
灰の中に契機が有るぞえ


ドグマッ


2023年5月17日水曜日

「俺が眼ん玉は中也とカズキの両の眼のダブル・アンコールぢゃ」

僕はあなたがたの心も尤(もっと)もと感じ
一生懸命郷(がう)に従つてもみたのだが

今日また自分に帰るのだ
ひつぱつたゴムを手離したやうに


 詩を詠(よ)むのに吟(うた)ふのに、リヅムキープとか千分の一秒とか馬鹿ぢゃねえの?だから中也だカズキだ、クリックやらプロツールスを無下(むげ)にする音楽だ。だって音楽を無下にするのが、クリックしたがるプロの何某(なにがし)だらう?



 かつて俺が眼ん玉は文学的に盲(めし)ひられた──左を谷崎に右をバタイユに。いつか音楽を嫌いにならないで居る為、さうした方が良かった。

 そして俺が眼ん玉はダブル・アンコールぢゃ──片方は中也の、もう片方はカズキの。ずっと音楽が好きだという導線を引く為、文学はいっそ詩となった。


中也自選の、生前唯一の作(右)、と没後唯一の作(左)
※写真はどちらも平成九年刊の文庫版

 文学は物語の為に忘れられないし、音楽は忘れられない様に聴き続ける繰り返し、したらば詩なんてもんはその中間、せやんなあ中也?

 昔読んだのだけれどスッカリ忘れてゐた、在りし日の歌。今回カズキの旋律で歌ってみて二度と忘れ得ぬ、山羊の歌。

 詩とは悉(ことごと)く忘れられるものぞ、繰り返し。詩とは読むより詠まれる為に在るものぞ、繰り返し。これでもうわかったか?遂に心底思い知ったか?


仏文学に造詣のある中也に因み、また画家としての顔も併せ持つカズキに因み、フランス留学していたとある洋画家の、大田区は蒲田にある某アトリエにて撮影

 いつかの今日、泉谷しげるのカバーを演ったんだけど、それと言うのも5月17日がフォークでロックな友達のお誕生日であるが故、であるが故に、今回は今回で友川さんのカバーを演ってやったの。

 彼の名曲“生きてるって言ってみろ”とか“トドを殺すな”とか、俺らが昔やってたMBBMってバンド内でも流行ってね、よく話題にしてゐたから、いつか必ずカズキのカバーをしようと思ってゐたの。己が心より敬愛する世界一の歌姫・ちあきなおみへ提供した“夜へ急ぐ人”なんか情念が怨念(おんねん)と化して最早(もはや)ホラーで最高にトラウマよ……しかし今回“サーカス”を選んだのは、最近また中也を読み返してゐたから。あと前回が“ピエロ”の歌だったからね、今回は“サーカス”の歌って訳。


 それにしても友川さんの四枚目「俺の裡(うち)で鳴り止まない詩(もの)」である。誰かが既成の詩に自らが毅然(きぜん)と曲を付ける、不可逆の成功。則ちカズキの旋律と絶唱を聴く前の世界に我等、もう二度とは帰れない。全くミユヂシヤーン冥利に尽きる。つうか俺も絶対に演るわ、いつか必ず室生犀星の詩に。

 詩集「山羊の歌」の冒頭を飾る“春の日の夕暮”の、カズキによるカバーその絶唱も、俺は頗(すこぶ)る演りたかったけんど。或いは“六月の雨”かな、名盤「俺の裡で~」の中で一番ロック度数が高いんでなあい?いつか人間椅子のワジーがカバーしてくれねえかなと密かに願ってゐるよ、それくらい相応(ふさわ)しいと思うワ。

 然(さ)れどもやっぱり、中也の代表作“サーカス”にしたよ。カズキの弾き語りライヴを参考に、でも楽曲のキーはレコード音源と同一に、ギターソロなぞは手前の勝手にしやがれってね。それから冒頭に“汚れつちまつた悲しみに”も詠んでやったよ。中也といえばこれなんだらう?ゆあーん、ゆよーん、ゆやゆよん。


 で、俺といえばこれなんだやう……アヱユウブアニン?ドグマッ


「カズキさんの眼は中也の眼のアンコールぢゃ」by 中原フク


と、聞えてくる音楽には心惹(ひ)かれ、
ちよつとは生き生きしもするのですが、
その時その二つつは僕の中に死んで、

あゝ 空の歌、海の歌、
僕は美の、核心を知つてゐるとおもふのですが
それにしても辛いことです、怠惰を逭(のが)れるすべがない!
-中原中也