2016年12月29日木曜日

今年もお世話になりました中産階級

一個の社会的な振舞は一個の道徳規範から生起したりしない。この振舞は、一社会の構造、つまりその社会を動かす物質的な力の活動を物語っている。
-ジョルジュ・バタイユ

 信念と行動は斯うも一致しないが、それを自覚して何とか一致さす。そうだ俺が名付けようではないか、是ぞ無知の知──ないし“信念の念”と。


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 昨日28日はイエモンの誕生日だった。武道館でやった“メカラウロコ27”、お祝いしたかったな──そしたら俺のグラム魂も成仏できただろうに。

 因みにメカラウロコの後ろにつく数字ってバンドの年齢らしいんだけど、俺とイエモンは同い年だ。お互い27歳。その次は28、そのまた次は29──イエモンも俺も、俺もイエモンも──俺はイエモンだ、イエモンも俺だ。



 この時期、クリスマスやら何やら帰省もあるからか、街中で家族連れを沢山見かける。身も心もボロ雑巾の俺は独り、ジャパニーズ・ファンクの雄“じゃがたら”の「中産階級ハーレム」を謳う──それがせめてもの救いって訳さ。

 昼夜掛け持ち連勤地獄の汚い面した俺が、自宅ベッドで堕落しながらレコーディングしました。俺の魂の演歌を聴けよ──酷使された人間の顔色の悪さと、濁った目玉と、全身ボロボロに肌荒れした様子を、とくと御覧あれ。

 適当に伸ばした髭は、江戸アケミさんへ捧げます。


 皆様、今年もお世話になりました。それでは最後に聴いて下さい──「中産階級ハーレム」


2016年12月13日火曜日

燃えてんのかい歌舞伎町!?

“Are you burning?”──どうもNori MBBMです!!



 11日の新宿・歌舞伎町にあるライヴハウス「新宿メガロック」でのライヴ、感無量で御座いました。最強天才ドラマーのなおさんを迎えて演ってやったぞ!!

 打ち上げでなおさんが“ツェッペリンのボンゾと同じセットのドラムを叩いた”っていう話は興味深かった。太鼓類の何もかもがデカくて、バスドラ踏むのも大変だったってさ!!


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 まず、なおさんとのファーストコンタクト──今月の3日と8日にやったリハから既に、この日のライヴは始まっていた。「ANTHEM –降臨–」のツーバスに始まり、「殺生ワード頭蓋骨」イントロにおける狂気のドラム連打、「Black Star Twinkle」のサビ前“ワン・ツー!!”という迷いのない強い意志を持ったグルーヴを象徴するカウント、「See you next burn」に至っては“人力ディレイ”でスネアスネアタムタムタム……完璧。なおさんと出逢い、人生がまたグイッと変わっちまった。


 そしてライヴ当日──12月11日“歌舞伎町 is バーニング”──クラッシュの名曲「ロンドン・イズ・バーニング」に愛と敬意とクソな毎日への想いも込めて。


 そういえば先日、マルコム・マクラーレン(とヴィヴィアン・ウエストウッド)の息子・ジョセフ・コーも「バーン・パンク・ロンドン」つって、8億円相当のパンク・コレクションを燃やしたんだって?“パンク生誕40周年”おめでとう!俺も歌舞伎町を燃やしたよ──



 「MBBMのテーマ」をライヴでやっと演れたのが心底嬉しい。何てったってバンドを結成した昨年7月19日の呑みから帰った朝に俺独り、ハイなまんまで家で速攻で作ったからね(その日はとりあえず寝ないで仕事行って、意識飛んだまま働いた)。1年越しの夢、ライヴで叶えたぜ──


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 昼から夜までライヴハウス、夜から朝までカラオケ……っていう労働無間地獄がこれからまた1週間ほど続くから、一度死ぬ前にブログに残して置きたかった──己が溢れ出して零れそうな想い。


 もう朝だ、寝よう。

 起きたら、地獄です。

 また逢う日まで、ご機嫌よう。


 おやすみなさいzzz


2016年12月1日木曜日

大門軍団NHKホール襲来!?

もう日を跨いで12月となりましたが、昨夜11月30日は布袋さんのライヴへ行って参りました──ギターのしんさんに誘って頂いたのです。


 その結果、私は今ぁとびきり幸せな気分です……

 ♪私は今ぁ南の一つ星を(←それはHOTEIの妻)


 しんさん、どうも有難う!!

 しんさんは何時だって爽やかなナイスガイである──



 それに比べて、HOTEI後方にいる絵面の汚いコイツが──誘って貰った小生である。


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 ※以下、ライヴ内容及びセトリのネタバレあり


 嗚呼、“生BOOWYソング”はやはりブチあがる!!「NO.NEW YORK」「DREAMIN'」は勿論、「TEENAGE EMOTION」とか「ホンキートンキークレイジー」に至ってはもう感無量で、なりふり構わず大合唱ですよ。じっくり聴きたいお客さんの最大の敵ですよ、本当クソ野郎ですよ、グラム歌謡メタル野郎ですよ?1曲目の「POISON」からアドレナリンMAXでしたがね!!

 それとベースがルースターズの井上富雄さんで、冗談半分に布袋さんが「(初期のBOOWYは)ルースターズに追いつけ追い越せで……追い抜いちゃったけどね」と話すと井上さんがおどけてみせたのが、何とも言えず微笑ましかった。

 BOOWYや布袋さんの曲、そしてルースターズも高速ブッ飛びver.でカバーしていたエディ・コクランの「C'MON EVERYBODY」、それら全てをデジタルサイバーパンクな布袋版で、かつてのライバルバンドのメンバーだった井上さんと一緒に演る……昨日の敵は今日の友、そんな言葉が相応しい場面でした。



 最後はダブルアンコールでお腹一杯!NHKホールも居心地良くて最高!!

 しんさん、本当に有難う──。



 その後、しんさんの地元の隠れ家的なバーで余韻に浸る。 by Nori MBBM a.k.a……












 a.k.a……















 別名……



















































































 中学の時のクソ先公から付けられた渾名が“団長”であった──あいつもう死んだかな?




2016年11月28日月曜日

如何でも良い話と12月のライヴ告知

如何でも良いのだが、富士そばの紅ショウガ天はウマい……紅ショウガと玉ねぎのやつ。
 
 ざるそばの大盛りと紅ショウガ天があれば、それで充分満足だ──春菊天まで付けて呉れようものなら、それは幸せが過ぎるというもんで、純情商店街が空を飛ぶ──ジュリーの“TOKIO”的に云うと──


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 如何でも良いのだが、富士そばで長居するのは“野暮”だ……さっと食って、すっと帰る。そして作ってくれた人へ「頂きます」と「御馳走様でした」が言えたら、それは“粋”なこった──

 以上、夜勤終わりの早朝に独り富士そばへ行って、大人数でダラダラと長居してくっちゃべっている学生さんやおっさんらを見て思ったこと。



 如何でも良いのか良くないのか分からないが、Google等の検索エンジンで「MBBM」と検索すると俺たちのバンド写真と共に、大量のキワどい画像が出てくる。

 そのキワどい画像たちの正体は“Most Beautiful Black Men”の略──即ち“もう一方のMBBM”であった。うむ、まあいい。俺たちもカテゴリー的にはそんな遠くない集団だ……



 これに至ってはよう分からん──にぎにぎして自撮りする事に、一体何の意味があるのか!!


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 最後に、如何でも良くない大事な話として、来月11日(日)に新宿は歌舞伎町にあるライヴハウス“新宿メガロック”でライヴをします──時刻は21時20分から、遂にドラマーを迎えて!!


 そんなキワどいロックバンド、MBBMをどうぞ宜しく!!(“most beautiful”なもう一方のMBBMもついでに宜しく)


2016年11月14日月曜日

君に殺生──アイ・キル・ユー

昨日13日のアンコール渋谷にお越し頂いた方々、どうも有難う御座いました。殺気立つよな最高のライヴでした!



 元々この日は、最低限の装備でライヴを成立させる為に武者修行として続けている“MBBM Unplugged”というアコースティック編成で出演するつもりだったんだけど、アンコール渋谷が「エレキ使用OK」との事であったので急遽、しんさんエレキ(テレキャス)、ユージさんベース(サンダーバード)となったのだ(カズ兄はフェンダーのアコギ)──名目上、急にMBBMの初ライヴとなった訳。



 ライヴタイトルを「BEATLESS 4 GUYS (BEATLESS FOR GUYS)」と題し、“ビート亡き4人の男(ビートを失くした野郎ども)”って感じで演った。今まで何人かセッションしたりしたんだけど、中々ドラマーが定着しなくてね。ドラムレスの極みってのも探してみるか、というのが今のテーマ(とは言いつつもドラマー募集中)。

 あと今回のテーマ、ビートルズの4枚目のアルバム「Beatles for Sale」にも掛けている。超多忙を極めながらも、事務所との「年2枚のアルバムを出す」という契約を守る為に、クリスマス商戦に向けて“ガガガっ”と作られたアルバム「Beatles for Sale(ビートルズ売り出し中)」。仕事だなんだ関係ない!多忙を言い訳にすんなライヴやりまくれ!!縦いドラムのビートがなくても!!!そんな心意気が「BEATLESS 4 GUYS (BEATLESS FOR GUYS)」だ。

 俺たち4人もあの4人の天才にあやかろう──ビートルズは音楽の偉大な発明家だから何かと関わっといた方が良い──セコイか?


 冗談はさておき、ドアーズとかヴェルヴェッツ、早川義夫さんのいたジャックスみたいな60年代のアヴァンギャルドなバンド、そう、ジャズあり、パンクあり、ブルースあり……そんな何でもありなサイケデリックなバンドも結構好きなんだが、目下イメージするところはそんなとこか?目標というか理想郷というか。ヴェルヴェッツの「Sunday Morning」とか、ジャックスの「時計をとめて」みたいな曲も書きたいな、あの世みたいな超メルヘンなやつ。

 まあそのヴェルヴェッツやジャックスにもう少しビートを効(き)かせたら、ストゥージズや村八分になるよね──そして最終的にはスラッシュメタルまで行きたいよね、MBBM。


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 因みに、前回6日(東高円寺カットウ)と今回13日(アンコール渋谷)のライヴで着ていた私のジャケットがこちら。


 元がこれ、高円寺の北口にある“THE GATE”っていうお気にの古着・雑貨屋さんで入手した900円のジャケット!!生地や裏地もしっかりとしていて、在庫処分の古着とはいえ、とても900円とは思えない(これとは別に在庫処分セールに出ていた金ボタンのジャケットも格安で買ってしまった)。襟が大きくて好きなヤツ──


 その900円のジャケットを“俺仕様”にカスタマイズする為、型紙を作って赤いスプレーをブシューッとした訳であります。


 昔、プラモ作りながらよく手を切っていた俺ら、ある意味赤いスプレーいらずだな


 背中には“殺生(せっしょう)”の二文字がドドン──“殺生”ってのは勿論ウチのバンドの鉄板ソング“殺生ワード頭蓋骨”から──通称「殺生ジャケット」と呼んでいるMBBMの特攻服である。これ着ると気合入るんだ……殺生とは詰まり、アイ・キル・ユー


 で、6日の東高円寺カットウのライヴでは、その「殺生ジャケット」の下に“般若心経Tシャツ”を着ていたのだ。“殺生”も仏教用語だけど、この日の俺は完全に“後光”が差していただろう──

 この“般若心経T”もTHE GATEのオリジナル商品らしく、店員のお姉さんに「ウチで作った商品なんですよ、買って頂いて嬉しいです」と言われ、「今度ライヴで気合い入れる為に、勝負服として着ます」と約束したのだった。

 共演した方からも着ている服についてご指摘があって、それはそれは不思議がられたけど──「こいつヤヴァイ系?」って──そもそも2か月前に新曲「Helloボーイ!仏教ガール!」ってのを作っていたからね。この曲も早くライヴで披露して、歌詞中にあるお経をみんなで唱えたいぜ!!


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 ギターのしんさんから、殺生ジャケットを着てギターを担ぐと“生”の方が隠れて、ずっと“殺”しか見えないんだけど、って指摘がありました。※写真はライヴハウスへと向かう途中、渋谷の地下通路にて

 こんな格好の私と渋谷の街中とか、親子連れの多い休日のショッピングモールを一緒に歩いてくれたMBBMのメンバー達に感謝──バンドを続けるって、きっと思い遣りだ。


 まだ会場とかセトリとか決めてないけど、来月12月もライヴやるぞい!!


2016年10月17日月曜日

我が名は“スバリストNori”

我がバンド、MBBMのレパートリーの内の1曲に「Nitro Drivers Go!!(作詞:Nori、作曲:Kaz)」というナンバーがある(ホームページで公開中す)。その歌の詩に込めた想い、並々ならぬ車への執着と其処から発見された己が特性と人となりについて、忘備録的に残して置く──クルマも好きな手前の事を知って欲しくて。

 「Nitro Drivers Go!!」の“Nitro:ニトロ”とは、かつて一世を風靡したアメリカのスポコン──“スポーツ根性”でなし“スポーツコンパクトカー”──映画「ワイルドスピード」などで、小さな日本車に乗るアメリカ人がここぞという時に、ハンドルに付いたボタンをスイッチオンしてカッ飛んでいくあの加速装置・NOSをはじめとする“ナイトロシステム(亜酸化窒素噴射方式)”の事を指している。日本車の特性・キャラクターや歴史などは一切考えず、何でもかんでも“とりあえずニトロ積んどきゃ良いだろ”→“ニトロブシューっ!!”→“鬼はえー”っていうあの粗暴で雑な世界観は嫌いではない。

 要するにそのニトロ装置の如く、「俺たちの青春もカッ飛んで行こうぜ!」っていうのが、あの曲なんである──。


我が青春の愛読書「新型インプレッサSTiのすべて」を久し振りに読む

 レコーディングした「Nitro Drivers Go!!」の冒頭に「ドゥルルルル……」というエンジン音が入っているのだが、あれは己が口で再現したボクサー(水平対向)エンジンのサウンドである。細かく言うとインプレッサの“EJ20”というエンジン、それもGDのA・B型(丸目インプ)までの“不等長(または非等長)エキマニ”のサウンドである。
 ※この度、ネットで改めて調べてみたら、不等長エキマニに対する批判的な意見の多いこと(「排気干渉の不愉快な音だ」とか)……俺は痛いスバリストなのかしらん

 実社会で本当に何の役にも立たないが、誰にも負けないと自負する己が“エンジン音の声帯模写”──「友達いなかったんだな」と言われそうな幼少期からの特技である。

 セリカとかMR2が載っけていた3S-GTの“ファーァーン”っていう籠ったよなエキゾーストノートとか、ランエボの4G63の始動音の“チュン、ドゥルルル……”とか、フルチューンした13Bのロータリーサウンドとか、シビックやインテグラの“ジュビビビッ”っていう高回転のイカれたサウンドとか、アメ車のダイナミックなV8サウンドとか、ポルシェ911のボクサー6サウンドとか……そんな“エンジン音の声帯模写”ばかりやっていた子供であった。“ファーン”とか“ジュビビ”とか一体何言ってんだって感じだが、その特技を今回やっとバンドの新曲の導入部分というかたちで、公に初披露できたので御座います──。


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 車に興味のない人も、もう少しお付き合いを。そもそもインプレッサを好きになった訳は、その“全能感”にあるのだ。いや、兄がランエボ好きだったので、「ランエボとられたから俺こっち」っていうだけだったのかもしれないが、やっぱりあのメタリックブルー(ソニックブルー)にゴールドのホイルというヴィジュアル、大型でも小型でもなくミドルクラスで、WRC上がりだから峠や悪路などの公道はもちろん、サーキットでも鬼速い──特に筑波のイメージ──という“オールラウンダー”な感じ、あれが手前の心を奪ったのだ。

 そしてそれ以来、スバル好き過ぎてSTiの桂田勝社長(当時)にサインを貰ったり、見かねた中学の時の友達から「親戚の走り屋の兄ちゃんが昔乗ってた(初代)レガシィの鍵、のりくんにあげるよ。もう廃車にしたんだけど、鍵だけとってあったんだ」って実車のレガシィの鍵をもらったり(もの凄く嬉しくて今でも大切に保管しています、上田くん)、何となく家にあった国語辞典で“すばる”と調べたら、5月生まれの私と同じ牡牛座の星ということが判明して「スバルを好きになったのは必然だったのか」って感動したり──

 直感か本能か何事にも一目惚れで、それに対して誰よりも一途であると自負している。インプレッサが好きなのも、BOOWYが好きなのも一生変わらない。


 その様にして何か、何事でも好きになるポイントは先に述べた“全能感”、“オールラウンダー感”であるということを今回、インプレッサとの出逢いを振り返る中で発見したのだ。

 例えばカッコ良いのは分かるのだが、GT-RとかRX-7は一目瞭然で俺ぢゃない。クラスを束ねる漢らしい番長とか、女子にモテる男子ではないのだ。俺が車に生を受けたら、“インプレッサ”なのである。

 現行の米軍戦闘機でいうならF-14(トムキャット)とかF-15(イーグル)ではない。俺は“F/A-18(ホーネット)”だ。F-4(ファントム)は憧れの兄貴って感じ。

 音楽でイエモンがしっくりくるのも吉井さんの“全能感”、“オールラウンダー感”ゆえなのだ。イエモンとはグラムであり、歌謡曲・演歌でもあり、時にハードロック・ヘビィメタル、おフランスなシャンソンの顔も見せるし、名曲“球根”などはニルヴァーナへの日本からの回答の様な和製最強のオルタナロックでもあった。

 服でナポレオンジャケットへ異常に執着したり(俺のまた別の顔は“ナポレオンジャケット・コレクター”、何時かそのコレクションも御覧に入れよう)、ギターで花形のストラトやレスポールではなくSGタイプが好きなのも、私独自の価値基準によってジャッジメントされてそれを選んだのだ。

 ギターのSGに関しては、サバスのトニー・アイオミと人間椅子のワジー、あとジミー・ペイジ(こちらはダブルネックだが)、ゆらゆら帝国(坂本さん)に、スライダーズ(蘭丸さん)に、ギターウルフ(セイジさん)に、DOES(ワタルさん)……もうメタルもパンクもガレージサイケもブルースもOKな、正に“オールラウンダー”なギター!

 車なら「何に乗りたいか?」でなし「私自身が車に生を受けたら何に該当するか」が基準であり、飛行機も「何に乗りたいか?」、音楽なら「何を聴きたいか?」、服なら「何を着たいか?」、ギターなら「何を弾きたいか?」ではなく、俺が飛行機なら、音楽なら、服なら、ギターなら、「どんな形で生まれて来たのか」という事である──。


 話が収束に向かう気がしないが、小さい頃の飛行機や車から始まり、音楽、映画、文学、ファッション等々、「何でこれを好きになったのだろう」という事を考えていたら、自分独り腑に落ちてしまった。

 是らを繋いでいたのは“スバル”、即ち“六つの星々の結束とロマンチシズム”、そのバランス感覚及び美的感覚。


 ──我が名は“スバリストNori”。


 “全能感”、“オールラウンダー感”……俺の完成形、そして理想形。


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 小さい頃の手前とけろっぴ──此処でも“オールラウンダー”な両生類のギャワズ(!)が、一番の友達であった。


2016年10月8日土曜日

吉井さん、お誕生日おめでとうございます

10月だ。手前の好きな“天秤座”の月。人が人たる所以──天秤座は考える──知性の星である。

 ヒムロック(10/7)、トム・ヨーク(10/7)、ジョン・レノン(10/9)、バクチクの今井さん(10/21)……“10月/天秤座生まれのミュージシャン”はもっともっと居たと思うが、ざっと浮かんだだけでもこんなもん。「この人の有無を言わさぬ賢しさったら、全くセンスが良いなあ」と思って誕生日に星座を見やれば、「やはり10月、天秤座であったか」という事がよくあって、昔から軽い“10月/天秤座コンプレックス”である──。


前のケータイの待ち受けの吉井和哉(後期)

 そして、10月8日は“我がロック四天王”である吉井さんのお誕生日。おめでとうございます。偉大なるおかっぱパンクギタリスト、ジョニー・ラモーンさんも、おめでとうございます。

 こうして、天秤座のロッカー達を列挙すると私は“10月生まれ/天秤座”に多大なる影響を受けている事を改めて思い知らされる。手前は“5月生まれ/牡牛座”なので──全く正反対の──“感性”の星である。うむ、ドロドロしていない知性が欲しい。クレバーになりたい、カリスマになりたい(そう言っている時点でダメなんだが)。


今のケータイの待ち受けの吉井和哉(初期)

 まあ10月になると毎年そんな気分となるのだ──「10月生まれなら、頭もセンスも良かっただろうに」ってな。


いつかのケータイの待ち受けの吉井和哉(中期)

 憧れは10月生まれのロビンソン……

「明快な人間らしい思想を信頼なさって、気違いじみた妄想や精神の泥沼を嫌悪なさってください。まやかし?生命の神秘?ねえ、親友(caro mio!)断定し区別する道徳的勇気、まやかしと現実とを見分ける道徳的勇気が挫けると、生活全体がだめになり、判断、価値、革新的努力がすべて失われ、道徳的懐疑の壊敗作用が進行して恐るべき結果を招くのです」
-ロドヴィコ・セテムブリーニ

 それではまた、親友(see you)!!


2016年9月25日日曜日

「男ならロマンを持て」

朝4時頃、帰宅。昨日は丸一日休みであった、その記録。


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 9月24日(火)、たまの休日。雨のち曇り。うむ、悪くない。


 家の窓から望む曇天、少し肌寒い午後。

 仕事の時に降る雨はかったるいが、お休みの日の雨は嫌いぢゃない……なんだか心が落ち着く。傘をさして高円寺の商店街をとぼとぼ歩くのも、良いものだ。

 そして、こんな日は家で読書だ──。


 といっても今日は漫画だ、松本零士だ。難解な哲学書とか経済書を読むよりダイレクトに脳味噌へ、人生を深く豊かにして呉れる。

 ──「男ならロマンを持て」──

 松本零士の“ザ・コクピット”は、同氏の名作“戦場まんがシリーズ”を再編集して纏めたものである。間違いなく日本漫画史に残る名著の一つであり、一家に一冊はなければならぬ。
 
 「戦争反対!」──若しくは「やっちゃえ!」──と何となく叫ぶ前に、この地獄の底に花咲くロマンを御一読されたし。それから戦争について、好きに結論を出せば良い……。


 表紙をめくれば、松本零士の全身全霊を賭けた1ページ、1ページが俺の心に直撃する。

 俺はこの本から、そう、松本零士から「如何なる状況であっても、男たるものロマンを持って生きてゆかなければならぬ」ということを教わった──ロマンを持たぬ男は男に非ず──ロマンとは星空に託す夢の様なものだ。

 長兄から「“スタンレーの魔女”を読め、話はそれからだ」と小さい頃に云われて、初めて読んだ時の衝撃たるや……あれは男のロマンである。

 個人的にはザ・コクピットの“二巻”がヤバい。松本零士が最高にブチギレている。


 俺が一番好きな“零距離射撃88”。もうタイトルから最高すぎるし、扉絵と題字がいちいち格好良すぎる。ホント震える──


 “ラインの虎”だよ!キングタイガーの前では、ドイツもコイツもただひれ伏すしかない。


 そして、松本零士の描く女の可憐さに、誰しも一度は恋をしてしまう。理想の女性は松本零士が描く儚げな女か、ガンダムのセイラさんもといアルテイシアに他はない。


 “零距離射撃88”より──日本陸軍の88ミリがイギリス軍のモスキートやシャーマンをブチ抜いて撃破する快感たるや。

 それにしても本当にこの二巻はヤバい。だって他にも彼の有名な“音速雷撃隊”に“ベルリンの黒騎士”だよ?松本零士キレっキレ。何で松本零士の描くキングタイガーやフォッケウルフは、実物のそれより格好良いのか。ディフォルメのセンスが間違いねえ──

 それから、それぞれの国の兵士のキャラ立ちがハッキリしていて、やはりドイツ兵に憧れた手前は現在、何者となっているのか……


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 また数時間寝てライヴハウスだカラオケだ、知り合いの知り合いのカットコンテストのモデルだ、いくぞ何者かも分からぬ俺!!ぐぅzzz


2016年9月19日月曜日

新曲“バーニングかぞえうた”と“Helloボーイ!仏教ガール!”

ライブハウス勤務終了。昨日今日とメロコア、スカ、サイコビリー、ハードコア系の入れ墨おっさんらのライヴだったので、散乱した酒、タバコ、ポイ捨てされたゴミカスの掃除がとても難儀であった、、身体中タバコ臭えしベタベタする。



 仕事の話はさておき、1週間ほど前になりますが、また新曲が2つ程できたので動画をアップいたしました──タイトルはそれぞれ「バーニングかぞえうた」に「Helloボーイ!仏教ガール!」となっております。どちらもギターのカズ兄が持ってきたカッティングのリフに私が即興で詩をつけたもの。

 初めてバンドの皆で作った「殺生ワード頭蓋骨」っていうオルタナパンクソングから、MBBMでの曲作りの方法は今の今まで殆ど変わっていない。良いことか悪いことか知らないが、カズ兄の考えるエッヂの効いたギターリフに、その場で思いついた言葉を自由にのせるのが案外楽しいから、これでEのだ♪E、E、E、キモチE(←キヨシロー)


 「プロトパンク」とか「プレパンク」なんて云うのかな。手前が“イギー・ポップ”好きという訳で──客から渡されたピーナツバター躊躇なく身体に塗りたくるところ、まじリスペクト──、またカズ兄も“ゆらゆら帝国”好きなせいもあるが、この新曲はストゥージズかゆらゆら帝国か……あっ、村八分にこの曲やってもらおうかな、メンバー亡くなられたけど……「あっ」──その後、山口フジオのカッティングが京大西部講堂を切り裂く──くぅうカッコE!

 歌詞はまあ己が頭から反射的に出た言葉なんで、イギー・ポップやチャー坊のソレとは違うが──何せ俺は遠藤ミチロウ詩集で育った男だ──、ここに共通するのは原始的な衝動が全てだってこと。「Helloボーイ!仏教ガール!」の詩に関しては、“般若心経”と“法華経”を一緒に説く(歌う)なんていう節操の無さ、「宗教・宗派なんて知らんが現代日本に生きる我らボーイズ&ガールズは仏教ミクスチャーの落とし子だベイベーかかってこいや!!──知らん内に仏教用語駆使しちゃってるよ?きみ全然無宗教なんかぢゃねえよ?」ってことの表明。俺自身、家は浄土真宗だし、まあ大体みな大乗仏教だし大丈夫だろ、教義飛び越えたって大目に見てよ──一切空──勝手に意味を見出したは人間、サンスクリット語に当てはめた漢字の、文字が記号の羅列だよ。

 これからも懲りずにプリミティヴなロックをぶちかましてやります。

 んで寝ます。おやすみzzz……


2016年9月17日土曜日

俺にしか見えない扉を叩く夜(Q)

今までじっと動きもとれずにいた、若者の胸を満たす心の願いにも、やっと輝かしい行手がひらかれようとしていたのです。一歩足を前にすすめるだけで、まったく新しい生涯に踏み入る司祭さながら、私はすでに身をささげ、心を誓っていたのです。
-フェリックス・ド・ヴァンドネス

 昨日、“我がロック四天王”の一人、ラーマ・アメーバの秋間経夫さんのライヴへ行ってきた。俺にしか見えない扉を叩く夜──今回はそんな神秘体験的記録──やや長文につき、いざ覚悟!!



 9月16日、それはマーク・ボランが星となった日。「グラムロッカーを自称するなら、一度は行かねばならぬ」と毎年開催される“グラムロックイースター”へ、渋谷クワトロまで行ってきた。1987年の初開催から今年で30回目、つまり30周年ということで由緒あるイベントである。




 場内は既に7割程のお客さんで埋まっていた──T.Rexのシャツを着た人や外国の方もちらほら。そう、この“グラムロックイースター”は世界的にも有名で、日本を代表するマーク・ボラン及びT.Rexのトリビュートライヴイベントであり、愛に満ちた世界最高峰のグラムロックの祭典なのである。



 ちょうど開演で暗転、バンドが登場する瞬間の写真(ライブ中は撮影できないから、これがライヴ前の最後の写真)。マークの語りが大音量でクワトロの壁を響かせると、そわそわし始める客たち──

 秋間さん、降臨。前に押し寄せる客たち。そして、何だこのオーラ……さすが魔女の使いのマークの伝道師。
 
 偏見に近い私的な想いではあるが、マークに対して秋間さんは“和”の顔と雰囲気を持っていらっしゃる方で、だからこそ余計に大好きで心より尊敬している──マークが好きだからって、単なる模倣ではないのだ。

 西のマークに東のツネオは宇宙でシンクロしていて、2人が西洋と東洋の異なる人種で直接逢ったことはなくとも、この星を超えた次元の繋がりを見たとき、道理で辻褄が合っていて、真理は1つであると確信する──。

 一緒のクラスになることはなかったけど、お互いにテレパシーを送受信できるマブタチで、ガンダムで云うところのニュータイプ、決して顔を合わせることのないコインの表と裏みたいな。


 やや観念的な話題に逸れてしまったが、ライヴの話に戻って、T.Rexのナンバーってこんなに踊れるんだ!と実感させられるライヴであった。

 T.Rex絶頂期の名曲“ジープスター”や“テレグラム・サム”なんか演られた日には、頭がもげるくらい踊るしかないってもの──天上から見えない糸でマリオネットの様に引っ張られ、自分の意志とは関係ないところで、踊り狂う感覚──至極ハッピーだぜ!!

 反してスローなコズミック・ブルースである“ライフズ・ア・ガス”では、独りぼっちの暗く儚い青春に立ち戻り、心、涙。

 実家の和室で意味も分からぬ歌詞を読み耽り乍ら、何度も口づさんだアルバム「電気の武者」の曲たちである。誰一人として理解者はいない。寂しい?ノン、それで良いの──

 正直、最初は良さが分からなかったけど、「布袋寅泰がギターを持つきっかけになった人なんだから、此処にはきっと大切な何かがあるんだ」と毎日リピートしていた15歳のアタクシ。あの頃と同じ様に“ライフズ・ア・ガス”と口づさむと心はまた宇宙へ引き戻されて、真っ暗な自由に解き放たれた……手前の10代にT.Rexは確実に大きな存在として在ったのだ、と改めて思った。

 途中、唐突にバンド撤収、トークショーが始まり、グラム好きなら避けては通れぬカメラマン・鋤田正義がサプライズゲストとして登場──この日、既に何度目かのハイライトである。

 私事で恐縮だが、鋤田さんの写真集「サウンド・アンド・ヴィジョン」はとても好きで、まず自身の愛読用に1冊、そして当時付き合っていた彼女にも見て読んで欲しくて2冊目を購入、お誕生日にプレゼントした記憶がある──俺ら友情も愛情もグラムなしには語れぬ哀れな男。

 
「(秋間さんが)ステージで動いているとその中にマーク・ボランのアクションが時々あって、ファインダー越しにグッと来ましたね」

「後で知ったことなんですけどね……ボウイとボランはメディアではビートルズとストーンズの様にライバルに仕立て上げられて、面白おかしく扱われていましたけど、本当は小さい頃というか、昔からの旧知の仲で、マーク・ボランが(自動車)事故で亡くなった時も、その数日後にボウイが現場に(お見舞いに)行っていたりとか、(マークの)息子のローラン・ボランがまだ幼かったですから、ボウイが養育費を払っていた、っていう話があったんですね」

「イギー・ポップとボウイと……ルー・リードかな。有名なスリーショットがあって(※グラムファンの間ではブームの全盛を象徴する写真として、グラム特集の音楽雑誌などで何度も見かける有名なショット)。その時にイギー・ポップがT.Rexのシャツを着ているんですね。だから、イギー・ポップもT.Rexに引っ掛かるものというか、ニューヨークの連中も(T.Rexのことが)気になって居たんですね(鋤田さんはT.Rexのアメリカツアーにもカメラマンとして同行している凄い人である)。」


 書き出したらキリがないが、鋤田さんの話はこんな感じでどれもメカラウロコ(!)で、本当に一言一句聞き漏らしてなるものかと全集中して聴き入ってしまった。ボウイとボランを撮った世界的なカメラマンと云えばイギリスのミック・ロックも居るが、“我が日本には鋤田正義が居る”と思うと勝手に誇らしい気持ちになる。

 しかしまあ、ボウイがかつてのライバルであったマークの息子に(マークと不仲な時もあったと言われているが)、亡き親のマークの代わりに息子・ローランの養育費を払い続けたという話には、友情とか男気とか安直な物言いで片付けられない、熱くて、温かな、優しさだけではない色んな気持ちが綯い交ぜになって、益々ボウイの株が上がってしまった──いくつになっても紳士で、あんなオシャレな美男子で、作る曲はどれも天才的で、その上かつてのライバルの息子のことまで気にかけるって……どんだけできた人だよ少女漫画が描く男同士の友情かよ……やらないか?

 他にも頭脳警察のパンタさん、そう生パンタを見て「うわ、本物のパンタだ!レフトギターなんだぁすげぇ知らなんだぁてか歌うめえ」ってなったり、バックバンドのドラマーのシシド・カフカさんが別嬪すぎてときめいたり、書き出したらもうキリがないんだけど、大変な長文となりそうなので、ご割愛!!

 ……と言いつつも、これだけ。そのパンタさんのトークショーも鋤田さんのとは別に設けられ、気さくな腰の低いお人柄とお茶目でユーモアのある性格に憧憬の念を抱かずにはいられなかったが──事務所が「笑うなパンタ」と作り上げた怖くて過激な頭脳警察のパブリックなイメージにリミテッドされていた俺だから──、しみじみと「(ティラノザウルス・レックスの3rdアルバム)『ユニコーン』はハマったなぁ……うん、あれは全てに影響している」とボソッと云われていたのが印象的で、俺はそれを聞き逃さなかったぜ!!

 ライブ終盤、すべての若き野郎どもに捧ぐマークが残した名バラード“ティーンネイジ・ドリーム”では、苦悶とも恍惚ともいえない微妙な表情をした秋間さんが汗にまみれながら、ギターの銀色のピックアップに照明を反射させて、ギラギラとその熱光線を辺り構わずに振りまき、太く妖艶にサスティーンする音色を皆の心に差し入れた──。

 アンコールの“ホット・ラヴ”と“ゲリローン”では、会場内の演者と客一同による発狂に似た大合唱……歌い、叫び、そして踊り狂う──。



 T.Rexはもう居ないけど、日本の渋谷の昨日の夜だけは、其処に確かに“T.レクスタシー”があった。俺は本当に見た──1972年、ロンドン、グラムロックの熱狂を。

秋間さん「(今年で30回目を迎えるグラムロックイースターを)いつまで続けるか分からないけど、また9月16日は来るんだろうな。そしたらまた、やるんだろうな。パンタも出るんだろうな……」
パンタさん「だろうな(満面の笑み)」
 
 66歳になるパンタさんの少年の様な「だろうな(満面の笑み)」が、何か俺に静かな決意をさせた。


 俺はT.Rexが好きだ。死ぬほどグラムロックが好きだ──。


 あぁ優しいから好きなんだぁあああ by 甲本ヒロト



 ライヴハウスを出るといつもの渋谷……それも乾ききった時代の。

 ハチ公前のスクランブル交差点、見上げれば朧月夜。
 一瞬、シャッターを切るとお月さんはすぐ雲隠れ。
 涼しい風が夏の終わり、秋の宇宙に漂うは無垢な心。


 これはグラムロッカーの入り口、そして何かの出口。

 ──俺にしか見えない扉を叩く夜。


~~~~~~


 追伸、、0時過ぎに家へ帰ってテレビをつけると……


 NHKで今度、ティラノザウルス特集をやるらしい(バンドでなし恐竜の方)。番組の予告・あらすじによると「ティラノサウルスは最初から強かったのではなく、当初は恐竜界のヒエラルキーでも下層に属する小さくて弱い存在であったが、進化を遂げて強く、大きくなった」のだとか。ほぉん、グラムロックな話や!!

 何の因果か、いたずらか?きっとボランの仕業だろう──。


2016年8月28日日曜日

グラムの神様、in関西(破)

私の肉体は魂のなかに消え去って、私は重さを失い、足は地にふれず、まさに宙を飛ぶ心地でした。
-フェリックス・ド・ヴァンドネス

 関西まで来たぞい、オーサカ!うちのベースのユージさんとローリーさんの故郷も近い。


 ザ・ドレスコーズに逢いに神戸まで──。


 その前にMBBMというバンドを演っているからには、関西のビッグマックも調査せねば。


 会場の「神戸クラブ月世界」最寄りの三ノ宮駅前のマックへ(関西では“マクド”か)。赤じゃなくて銀色の看板だ、早速グラムだ……


 「ウマい!やるな!関西のビッグマック」とMBBMのメンバーに写真を送ったら、何時も冷静なギターのしんさんから「バンズがこっちより分厚い!!」とのご指摘。確かにそう見える。ビッグマック・アナリスト、MBBM恐るべし──“ミスター・バーニング・ビッグ・マック”の名は伊達じゃない!M・B・B・M!!



 そして、会場の「神戸クラブ月世界」着。入口の文字を見る迄「つきせかい、つきせかい」と言っていた俺、赤面。「げっせかい」なんだね☾


 開場前、整列して並んでいると突然、通り雨がザーッ!!(マヂかよ……)とカバンで頭を覆っていたら、後ろにいたお姉さんが「大丈夫ですか?」と一緒の傘に入れてくれた。そんな惚れてまうやろ──と声には出さなかったが、「すみません、ありがとうございます」と出来る限り平静を装い、心よりお礼を申し上げました。お姉さんは広島から来られたとのこと(本当にご親切にしてくださり、どうもありがとうございました)。そのまま、とても幸せな優しい気持ちで入場。


 ゴージャス(♪ラメ入りのぉ紅茶飲んでぇいえい)!!なんでも此処は1960年代から続く老舗のクラブだそうです。場内は百数十名のフアンの皆様でいっぱいに。


 第1部はトークショーで、第2部は弾き語りであった──。

 前半、トークショーのゲストとして、キングブラザーズのゾニーさんと50回転ズのドリーさんが登壇。ドリーさんの「志磨くんはバンドで色んな音楽をやってきたけど、やっぱりグラムの志磨遼平なんだよ」という言葉にしきりと納得してしまった。普通にとても良いことをおっしゃる。

 ザ50回転ズは高校の友達の影響でカラオケでよく歌ったり、一緒にライヴも行ったり、勿論大好きなバンドであるが、その中でもベースのドリーさんは、T.Rexやニューヨークドールズ好きを公言していて、信頼できるグラム男なのである。

 そんな本日のトーク内容は、会場の“月世界”に因んで「SFの歴史について」。内容は次号(9月1日号かな?)のドレスコーズマガジンに記載されると思う(ドリーさんの云っていたボウイのご子息が監督した映画も観なくちゃ)──。


 打って変わって後半の弾き語りでは、1曲目からボウイ様の「Moonage Daydream」。どひゃあ、この曲の弾き語りをドレスコーズで聴けるとは!!さらに2曲目は、ロッキーホラーショーから「Science Fiction/Double Feature」!!ぎゃあ、この曲の弾き語りをドレスコーズで聴けるとは!!

 何だか不真面目な文章で申し訳ないが、この感動はもう俺だけが分かっていれば良い。誰の共感もいらない。心の中にしまっておくべきものだから、もうこの記事ではさらっと軽薄に書いてしまう。だって、この2曲を志磨さんが弾き語ってくれたという事実を俺のグラムに懸けてきた想いものせて吐露したら、それこそ誰もついて来られなくなる気がするから。全身鳥肌立って心で泣いた。だって俺だけの大切な曲だもの、この2曲。グラムロック、俺だけ分かっていれば良いんだ。俺だけの現実逃避、独りよがり。それにしても志磨さんのアコギのスライドとブラッシング、カッコ良かった。ギターうま!!

 その他、毛皮のマリーズの「Maybe」や「星の王子さま」、70年代末に“ロック御三家”と呼ばれた内の一人、原田真二のカバーまでやってくれて、大満足でした(ローリーさんも先日のアルバム、昨日のライブで原田真二の別曲をカバーしていたからな、原田真二のアルバムも買わなきゃだ)──。


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 帰りに大阪は“ミナミ”の道頓堀まで──。


 道頓堀と云えば有名な“グリコサイン”──。


 上と下の写真撮っている間に点灯した、グリコメン──。それにしても凄い人混みだ(ミナミに対して“キタ”の方は街中のビルの電気も消えて、閑静な雰囲気であった)。


 最後は適当にハイボールと串カツを食べて独り、高円寺まで帰るのであった……あい、御馳走様。


 有難う、関西のグラムの神様。ホント楽しかった!今度は日帰りでなし、ゆっくり巡りたいね。憂歌団かウルフルズでも聴き乍ら──!!(おわり)


2016年8月27日土曜日

グラムロッカー、今年中(序)

なるほど君はほら吹きの筒琴弾きだ。でも君は善意を持っている、善かれかしと思っている。鋭く小さいイェズス会士のテロリストよりも善意があるからぼくは君が好きなのだ。
-ハンス・カストルプ

 “我がロック四天王”、その一人に逢いに行ってきた──。

 我がロック四天王とは、“吉井和哉(THE YELLOW MONKEY)”、“hide(X JAPAN)”、“秋間経夫(MARCHOSIAS VAMP)”、そして“ROLLY(すかんち)”からなる最強の4人である──この4人には逆らえない、そんな絶対の存在である──超信頼している、最早信仰である。



Nori「今年中にグラムロッカーに成るので、願掛けも込めてサインして下さい」
ROLLY「ぢゃあ、このページ(※上の写真、歌詞カードの最後の“Be Bop Deluxe”なページ)にしよう」
Nori「有難う御座います。グラムロッカーに成れなかったら罰として卍固めされますので」
ROLLY「誰が卍固めするの?」
Nori「ROLLYさんに掛けて貰いたいです」
ROLLY「嫌ですね(即答)」
Nori「あゝ、近場の誰かに頼みます」
ROLLY「んふゝ(と含み笑いでサインして下さる)」

 四天王と先刻こんなやりとりをば──。
 
 そう、今日は発売したばかりのROLLYさんのニューアルバム「ローリーズ・ロック・シアター」の発売記念ミニライブで、新宿のタワレコに来ていたのだ。またまたライヴハウスからのカラオケ勤務上がりで、1時間しか仮眠を取らずにねむねむのまま行ったのだが、タワレコに着いた途端うきうきと浮足立って不可抗力、ミカバンドもウォッカ・コリンズも、何と“恋のマジック・ポーション”まで聴けたよ。もう最高な“グラム日和”でヒデキ感激!!
 
 で、何故に上記の様なやりとりになったのかというと遡ること4年前。あれもROLLYさんのアルバム「グラマラス・ローリー ~グラム歌謡を唄う~」の発売記念ライヴで、場所は渋谷のタワレコであった──。

Nori「将来グラムロッカーに成るので、宜しくお願いします(かなりの眼力)」
ROLLY「将来ぢゃなくて今なれよ(爆笑)」
Nori「…(爆笑に狼狽える)」
ROLLY「でもそのモミアゲはグラムロックだよ(と含み笑いでサインして下さる)」

※この時の私は後期ビートルズのジョンかポールか、オアシスのギャラガー兄弟か、はたまた尾崎紀世彦か藤岡弘のような風貌で、両津勘吉ばりの剛毛眉とモミアゲだったのです──多分エルビスのせい

Nori「あ、ありがとうございます(握手)」

 これが忘れもしない4年前の2012年3月の四天王とのやりとり。4月から始まる新社会人生活への期待と不安の中で四天王に逢って、しどろもどろであった。

 あれから4年──。その2012年の4月から始めた仕事も今年の3月で辞めて、高円寺のライヴハウスやカラオケ屋の掛け持ちで今は何とか生活している。この現状をあの時の私は想像だにしなかった。

 同時にその4年で今のバンドの皆とも出逢い、(19歳で始めてすぐ挫折してメジャーのGとEしか弾けなかった)ギターも猛練習し、右も左も分からぬまま作詞・作曲を始め、数百曲のオリジナルを作り、独学でDTMにも手を着けて、簡単な映像編集まで覚えて、デモテープ作りまくって、オーディション受けて、落ちて、また受けて……まるで想像できなかった──4年で全く別人と成っちまった。

 4年前の“将来グラムロッカーなります”事件があったから、今回は「“今年中”にグラムロッカーとなる」という事を4年越しに伝えに行ったのであります。結果、先の会話の様に相成りましたで御座在る。




 さ、ギターで愛する曲でも弾いて、その濃厚グラムな才能を己が遺伝子へと刷り込まなければ──俺らグラムロッカーに成るんだ、今年中──さもなきゃ卍固め!

 それにしても、今日の高円寺は年に一度の一大イベント“高円寺阿波踊り”のせいで、さっきも駅前は凄え人混み&バリバリの交通規制だったけど、毎年この時期、俺は高円寺に居ないのだ。祭りは楽しいと思うが、俺の好きな高円寺はもっと適当に寂れているからさ……

 という訳で阿波踊り二日目の明日もここ高円寺を出て、憧れのロックスターに逢いに行く。しかも神戸まで(♪泣いてぇどうなるのかぁ←クール・ファイブ)


 では、おやすみなさいzzz