2019年11月30日土曜日

平成の皆様、さようなら –我、令和オルタナティヴ–

半年振りの“Nori MBBMのカバーMVシリーズ”、令和に入ってお初の今回は(やはりニルヴァーナのカートが好きだった)ピクシーズで御座居ます。



 今年頭からの“ヴァセリンズ/ニルヴァーナのカバーMVロッソのカバーMVバンドの初音源「30年 e.p. -XXX years-」発売10月のレコ発ライヴ”、この一連の流れに終止符を打ちます。我、令和オルタナティヴ!!

 俺の場合、ピクシーズはニルヴァーナからでなしアジカンからのナンバーガール経由で知ったものの、未だにデビュー作のEPとファーストとセカンドアルバムしか持ってなくて、歌と演奏とメンバーのヴィジュアルつまりバンドにまつわる全てがめちゃくちゃツボで好きな要素しかないんだけど(後で詳しく述べます)、全作品買わなければという位には至っておらず(しかしナンバーガール経由で知ったのにナンバーガールより好きだ、しかしながらナンバーガールは全アルバム持っている何故だ日本人だからだ)

 ピクシーズメイニアではないので分からない事も多く、例えばデビュー作のEP「カモン・ピルグリム(1987)」はスパニッシュの要素が入っている印象なんだが、このラテン風味は何なんだろ、ギタボのブラック・フランシスの仕業?それともベースのキム・ディールによるもの?ギターのフレーズとか楽曲のタイトルとか詩に、それからアルバムジャケのアートワークにも、そこはかとないラテンを感じるんだけど、ピクシーズに詳しい人おしえてその訳を(♪Na~nanana na na~nanana by アジフー←椎名林檎風)

 で、俺が一番よく聴いたのはやはり、ロック史に何食わぬ顔で飄々として居座り続けるド変態なファースト「サーファー・ローザ(1988)」ですが(3曲目「サムシング・アゲインスト・ユー」からの4曲目「ブロークン・フェイス」の間髪入れぬ怒涛の流れとか狂おしいし愛おしい)、セカンドの「ドリトル(1989)」に至ってはもう世間常識そっちのけで突き抜けちゃって音もクリアで普通に聴きやすいし(ド変態も堂々と演っちまえば公然と狂って楽しいし正しい)、謂わば“変態ポップやりたい放題”って感じで30年経った今でもギンギンの現役、てか今のオルタナロックの中にブラック・フランシスの血が流れていないものはないのか、それがこの原液、我平成元年ドリトル同期、ニルヴァーナとかレディオヘッドとかナンバーガールを介した体液、知らぬ間のレイプに辟易(ちなみに「サーファー・ローザ」のプロデューサーは元“レイプマン”のアルビニ、その5年後にニルヴァーナの「イン・ユーテロ」も“レイプ・ミー”なアルビニ、バコンバコンいうドラムのエグい音処理が堪らんでアルビニ)。


 以上、他人事の曲が一つもないのよ、ピクシーズ。ブラック・フランシスって親戚のおぢさんでしたっけ?実は幼少を一緒に過ごした仲でしたっけ?と錯覚する程に。好きというより分かってるよ、分かってるって、だから分かりすぎて、デビューEPとファーストとセカンドだけで満足みたいな?まあ、お金があったら残りのアルバムも全て揃える予定、どうせ俺なんか全部わかりきっちゃうだろうし、きっと親戚のおぢさんだ。

 あと、我がグラムセンサーもビンビンに反応しちゃうワ。ピクシーズは絶対に「グラムロックではない」と断言できるけど、この奇妙なコード感とかヘロヘロな演奏&歌唱(男女が両方ボーカルとってるっつーのも両性具有ってるし)、“マーク・ボランみ”がチラホラと散見される-ファーストの8曲目「カクタス」なんて、ギターリフからボーカルまで“超T.Rex”……と思っていたらデヴィッド・ボウイがアルバム「ヒーザン(2002)」でカバーしていて心底納得。そう、ボウイ様も“ピクシーズ好き”を公言しており(そもそもブラック・フランシスの方がボウイを聴いていたみたいだし)、ピクシーズにグラムを感じた俺のセンサーの正しさは保証された、好きは繋がる、世間は狭い。


MV撮影の為、雨が止むまで池のカモを眺めながら休んでいたら

ワンちゃんが五匹もいらっしゃった(静かな御利口さん達)

 今回はファーストの5曲目「ギガンティック」にした訳だけど(タイトルからしてグラムが過ぎる)、選曲はめちゃ迷った。どれを俺がカバーしても違和感ねえなって。中には悪戦苦闘するカバーも多いから(どうしても俺色になんねえ、俺と混ざらんってヤツ)

 己が演奏のこだわりとしては、グラム+グランジ+ガレージロックのGGGの3Gなアレンジにしようと思って(GGGの3Gなアレンジって何?)、何って即ち手前の大好き全乗せで(マアホント欲張りネ!)、分厚く歪んだギターに(90年代はパンクとメタルの垣根をディストーションでブチ壊す!)、男のくせしてヘロヘロなファルセットボイスをイントロやサビのコーラスに入れて“マーク・ボランみ(=T.Rexみ)”をより強調したり(裏声入れるとグラムのグラム量が増し増し!しかしこれは原曲からそう!!)、冒頭の“ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッ”っていうクリーントーンのブラッシングはニルヴァーナのアレ、「レイプ・ミー」のイントロのソレ(静かなクリーントーンからのドラムインからのバンドインで爆発しちまえスメルズライクティーンスピリット!しかしそれは原曲からそう!!)、そしてドラムのビートはローファイガレージ魂で轟音塊魂なノイズまみれ処理(エクスプロージョン!神楽坂エクスプロージョン!我ジャパメタ万歳!!)

 ……いつもの如く原詩と、俺の日本語詞をのっけときます。


「Gigantic」
作詞・作曲:キム・ディール&ブラック・フランシス


And this I know his teeth as white as snow
What a gas it was to see him
Walk her everyday into a shady place
With her lips she said


She said, "Hey Paul, hey Paul, hey Paul
Let's have a ball
Hey Paul, hey Paul, hey Paul
Let's have a ball
Hey Paul, hey Paul, hey Paul
Let's have a ball"


Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love
Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love


Lovely legs there are
What a big black mass, what a hunk of love
He'll walk her every day into a shady place
Like the dark, but I'd want him


"Hey Paul, hey Paul, hey Paul
Let's have a ball
Hey Paul, hey Paul, hey Paul
Let's have a ball
Hey Paul, hey Paul, hey Paul
Let's have a ball"


Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love
Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love


Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love

Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love

A big, big love…


日本語詞:Nori MBBM

横目で見る彼の顔
女を連れ去るの
人目のない公園の
茂みの中で彼女が

そう、そう、そう、そうそう
ウソ、ウソ、ウソ、ウソウソ?
そう、想像に任せる

Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love
Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love

下に伸びる四本足
二人はゴミの人たらし
覚えた場所は公園の…
君も観に行こうよ

そう、そう、そう、そうそう
ウソ、ウソ、ウソ、ウソウソ?
そう、想像に任せるの

Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love
Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love

Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love
Gigantic, gigantic, gigantic
A big, big love
A big, big love…



 内容はどうしようもない恋の唄(ルースターズ)だけど、あわよくば青噛んで熟って頂戴(椎名林檎風Ⅱ)、しかも“青噛ん”を見ている方で。

 まあピクシーズの歌詞は暗示的で、ネイティヴの人からすると一見ナンセンスらしい。意味不明だけど実は具体的なイメージが確固として有る、これは日本のバンドだとホルモンみたいな感じ?詳しくないから喩えが間違ってたらゴメン(しかしマキシマムザ亮君とローリーさんの血が繋がっていること、腹ペコ諸君の誰よりも俺がよく知っている、合掌グラム)。……否、やっぱりごちゃ混ぜ全乗せ感のあるホルモンじゃなくて、ここでもナンバガだな。抽象された歌詞の殺伐さ(“カラッと乾いた狂気”と云えば良いのか)、に於いて相似するので、酷似しているので……ので……ので(←人力ディレイ by 向井秀徳 This is)。


 それから撮影時の服装について、今年の手前のテーマは“オルタナティヴ(及びカート・コバーン)”だったと自覚しているので、飾らずにカジュアルな格好でカバーMVしました。ロックンロールとかバンドを演る時に俺が絶対にしない格好、近所のコンビニへ行く時くらいの適当な格好。緑のGAPのチェックシャツは友達の芸人さんから「俺にはサイズが大きすぎたから」と頂いたもので、下は気儘に黒のパンツとドット柄のコンバース。90年代以降のオルタナロック、大量生産型・近所の兄ちゃんを俺なりにやった次第。当初、「やっぱりグラム野郎だから、我が秘蔵のワードローブから女物を厳選して、ゴツい男が女装して演ろうか」という計画もあったんだけど(ドレスコーズの志磨さん云うところの「女装+すね毛=オルタナティヴ(※ドレスマグ特集 #21 参照のこと)」)、それは次回以降にするとします。


公園でヘンなことしないで、静かに野鳥の会でもしようぜ

 半年振りの“Nori MBBMのカバーMVシリーズ”、また年末に幾つかアップしようと企んでおりますので、楽しみにして居て下さい。

今日は何日ですか──11月30日──えゝ札幌、の11月30日ってこんなに熱いものなんでしょうかねえ?
-向井秀徳

 高円寺も今日は結構冷え込んでいるのだが、俺は何だか身体中が熱くて、どうもオルタナの血が騒いで、居ても立っても居られぬから、次もまたオルタナ、ティヴるだろ?


2019年11月15日金曜日

死なないだけの理由を探して(5/31の手記より)

今年の5月31日(バンドの初音源「30年 e.p. -XXX years-」の発売翌日)に残しておいたメモ書きをいま引っ張り出してみる。だって今日は、吐き気がするほど目出度いからね!(絶賛水星逆行中)


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 だいたい嫌なところは何をしなくても目に付くし、好きなところも少しだけ有るし、そんな状態で「自分が大嫌いだ」と言うのは理想的で、好きなところが誰にも負けない確固たるもの故に安心して宣言できる、というもの。



 本当に辛いのは、好きなど全て憎し、生きている価値なく、黒く大きな負債だけで「自分が大嫌いだ」、言うまでもなく。


 I hate myself and want to die (1993, Nirvana)


 「カートは自分を好きになれば良かったのに」「生きていれば良かったのに」

 これがエゴならば、誰か殺してくれない?


 大好きだった人や大切な人に全く理解できない世界でも、酷く傷ついた誰かにとって魅力的な人物であれますように。醜く汚れて、それでも生きて、何かの為、君のため。



 おい、ロマンチスト
 てめえ、ロマンチスト

 死ねないだけの理由を探して


 全部なかったことになったりして楽しいだろ、その感情も消し去るのさ
 未来永劫、誰にも気付かれることなく、さり気なく死す。

 ロックだとかバンドだとか知ったこっちゃないね、自分が可愛い
 時間とお金と愛をくれた人もいたので、生きている、生きてみる。


 ロマンチスト、死ねないだけの理由を探して


 死なないだけの理由を探して


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 ミチロウさん、69歳のお誕生日おめでとうございます!!


 いやだと言っても 愛してやるさ (君も水星逆行中)


2019年11月11日月曜日

グリコ・極細ポツキヰ概論(併説やをきん・うまゐ棒)

本日、令和になって初めての「ポッキーの日」ですので、ここいらで一度ポッキーの話をしなければなりません。


 私は“極細”のポッキーを一掴みで5、6本まとめて食べるのが好きです。


 これ“ガトリン食い”って云います(いま名付けました)。ほら、ポッキーの先端から煙出てません?ガトリング砲だからかな。まあ厳密に言えば、最低3本~最高6本の極細ポッキーを一掴みにして、それを無心でバリボリ食べるのが良いんだよね。慣れるまではポッキーの本数を意識してしまいますが、この食べ方のポイントはその本数を意識しないで、好き放題に、我が儘な子供の様に、赴(おもむ)くままに食べることであります。また、極細ではない通常のポッキーでは大味になるので(プリッツの比率が大きい為)、“極細をまとめてバリボリ食べる”のがとても美味、そして快感、気持ち良いということです。



 この際、うまい棒についても言及させて頂きますが、基本的には1本を3口で食べて、より愛しているなら4口で、苦手なフレーバーに当たったら2口でさっさと食べるのが良いですよね


 わたし魚介類は一切ダメですが、うまい棒“めんたい味”は開封前からもう旨いです。可愛いですね、3人とも笑ってますよ。こうして並べると、博士もわざわざ3回ビックリします。あの博士を3回ビックリさせられる位のやおきんマスターならせめて、固くて甘い“たこ焼味”を途中で挟んだりして、締めに再び“紫色の憎いヤツ -めんたいagain-”なあんて最高の思い出を作りませんか夢の中へ行ってみたいと思いませんか?(♪うふっふ~、さあ←ガサ入れされても俺ら素面)


 11月11日は「うまい棒の日」


 うまい棒30本は3日分


 うまい棒の穴を覗くと見える人には見える(わたしの顔が)


 ドグマッ


2019年11月7日木曜日

令和元年十月“THE27倶楽部”

バタバタしていて更新が遅くなりましたが、先月27日の下北沢でのライヴを観に来てくださった皆様、ありがとうございました!!ライヴハウスのDVD録画ですが、当日演った数曲をアップしたので御覧ください。


Unfinished Ballades、9回目のライヴも始まりはこの曲


いつでもどこでも誰でも開ける“あの夏の扉”


二番Aメロ“Nature is a whore”の一節のみ賛同しかねて、そこだけ唄わないカバー


最後、アンプのJCちゃんを倒してしまった俺のハードコア、きゅいーん


 今回のセトリは、今年5月に発売したUnfinished Balladesの初音源「30年 e.p. -XXX years-」のレコ発ライヴということで、EPに収録した全4曲と、カバーしなければならなかった1曲(Nirvanaのカバー)、それに当初8月下旬にライヴする予定で演ろうと思っていた1曲(「あの夏の扉を」)、の全6曲で臨みました。

 俺達のライヴを観て貰いたかった方々もお客さんでそれぞれ来てくださり、直接ありがたい御感想を戴けて、本当に嬉しかったです。一言一句、確(しか)と胸に刻み込みました。


当日はボウイ様のロックTとショットの革ジャンでキメたぜ、デイジーバー


 下北沢でのライヴはお初だったんだけど、何年も使っていた大切な財布を失くしまして(笑)。リハーサル時に数分だけ、演奏中は財布が邪魔になるからジーンズのポッケから出してギターケースに入れておいたんだけど、ライヴハウス内で盗られたみたい

 まあ三万四万はした金、何処ぞの貧乏に呉れてやろう。先祖代々今の今まで続けて来られた親譲りの先天的貧乏に、呉れてやればまたずっと後天的貧乏で居て暮れる、悪人正機、君は往生に近い、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏


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 二年前の2017年1月29日より、バンドのTwitterアカウントで毎日つぶやいている日めくりカレンダー、今日はこのブログでもめくって詠んじゃいます。


【MBBMの日めくりバーニン外伝】このギターの職人、PAの親、ライヴハウス設計士、カバーされたカート、皆27日に呼んだ(THE27倶楽部)。自分の知らない自身も誰かの身体を借りて、どっかでライヴ。昭和階段、平成元年階、三十年階、いま令和の一階を登り切るまで一緒にリヴ(・オア・ダイ)。ドグマッ


 Twitterで鍛えたジャスト140字、それではまた!!