恋はもしかすると死より強いかも知れぬ。しかし病気は死よりも一層強い。
-マルセル・プレヴォー
毎日ずっと野暮な事ばかりで、人様に話せる様な事があまりないので、ここは粋に詩に認める事とする──。
「No Talking January Ends」
by Nori MBBM
昼に家で6回
夕方、ライヴハウスで2回
帰って家でも2回
その後、カラオケでもう3回
どれだけトイレ行った?
とてもつらくて長い一日だった
くたびれた身体
何も出すものがなくても
腹が張り裂け、捩れる痛みで
頭痛と吐き気も相まって
朝方、おやすみ前にとどめの1回
勿論、食欲はないけど
一日なにも摂っていないと
胃が怒ってギューギュー締まる
仕方なしに
昨日貰ったパンを少し齧れば
また幾らでも気持ち悪くなって
嘔吐、下痢の無間地獄
思い起こせば
去年から今年、明けていたんだ
何時の間に
そんな感覚は全然なくて
地続きの地獄の中
休みはない
──働き詰めの缶詰野郎?
だのに金もない
──未払い給料何ヶ月分?
そんな感覚は全然なくて
地続きの地獄の中
休みはない
──働き詰めの缶詰野郎?
だのに金もない
──未払い給料何ヶ月分?
睡眠時間は2、3時間で
腹の捩れる痛みで以て
2、30分おきに起きてしまうから
結局一睡も出来ないで
職場でも合間、合間で
職場でも合間、合間で
トイレ駆け込みながら仕事
「何かの病気?」
「病院いけよ」
金も時間もないので
無視していたら
「何かの病気?」
「病院いけよ」
金も時間もないので
無視していたら
2回、強制早退
そして、強制通院
保険証もないので
診察料も桁違い
自費通院なんて無慈悲な、何つって
──笑えない
働き詰めの合間を縫って
深夜にバンドのリハーサル
皆疲れていた
俺の掛け持ちの予定に合わせて
たまの深夜に練習するばかり
みんな疲れていた
それぞれの苛立ちが
そこかしこに溢れていて
みんな話すこともなかった
そのままライヴは近づいていた
1月の終わり、俺は暗い
──話すことなき1月の終わり
みんな話すこともなかった
そのままライヴは近づいていた
1月の終わり、俺は暗い
──話すことなき1月の終わり
──No Talking January Ends
この大寒波バカぢゃん?
寒すぎて死にそうだけど
心身ボロ雑巾になっても
俺は死にきれない
だって家のポストに
ケータイの着信に
この大寒波バカぢゃん?
寒すぎて死にそうだけど
心身ボロ雑巾になっても
俺は死にきれない
だって家のポストに
ケータイの着信に
ドアのノックにインターホン
不吉なピンポンゴンゴンゴン
督促ループは毎日来る
督促ループは毎日来る
「早く金払え」「カネカネ、カネカネ、カネカネカネ」
金の時だけ国も社会も誰も彼も
律儀に手紙を呉れるので
益々寂しく成りました
──残高626円
見慣れた空っぽ口座の数字
──もうこれ以上
──もうこれ以上
引き落としさえも出来ぬだろう
──もうこれ以上
地に墜ちることもないだろう
クソな生活リズムで
肌がボロボロなのも良いだろう?
瞼や首や指や手が血塗れで
肌がボロボロなのも良いだろう?
瞼や首や指や手が血塗れで
かさぶただらけで
ただれていたって
恥ずかしくなんかない
誰に見られたって
何ともない
恥ずかしくなんかない
誰に見られたって
何ともない
汚ねえ手と顔さ……
眠いなあ、疲れたよ
2017年が始まった?
知らなかったわ
テレビはおろか、カレンダーですら
見る時間ない、思考がない
仕事のない時は
1分でも休んで居たい
何度も目覚まし時計の
ベル鳴る時間を延長、延長
もしどこかに社会不適合の俺を
テレビはおろか、カレンダーですら
見る時間ない、思考がない
仕事のない時は
1分でも休んで居たい
何度も目覚まし時計の
ベル鳴る時間を延長、延長
もしどこかに社会不適合の俺を
俺を裁くヤツが居るならば
俺と同じ目に遭えば
望みの裁きを受けてやるよ
俺と同じ目に遭えば
望みの裁きを受けてやるよ
──話すことなき1月の終わり
──No Talking January Ends
ノートーキン、ジャニアリーエン
ノートーキン、ジャニアリーエン
のーとーきん、じゃにありーえん
~~~~~~
そんな感じでした。ライヴもバンドも終わって、声も出ない。
本調子に乗れない歯痒さはあったものの、ぶっ壊れた心身で乗り切った自分と歌い終わって拍手や歓声をくれた人達、ライヴを見に来てくれた人達には感謝しています。有難う。
音信不通のユージさんはやはりライヴにも姿を見せず、ベースレスという変則的な編成で演りきったけれど、もしも次回があるならば、バンドの皆でドカンと演りたい。ユージさん、元気だと良いな
これからもっと強くなる。
次の段階に、別の次元に、進むだけ。
才能は努力、努力は才能。
前進あるのみ、進め──
前進あるのみ、進め──