お客さんの反応も含めて、Unfinished Balladesのライヴとして、完成形の1つが出来たのではないか。
始まりは「殺生ワード頭蓋骨」で“アイ・キル・ユー!”
わたくし作の夏の新曲「あの夏の扉を」も初披露
しんさん作の「横浜ブレードランナー」も汗だくで絶叫
締めにハイロウズの「日曜日よりの使者」を皆で大合唱
凄え良いライヴだった。リハから思い描いていた事をそのまま演った。当たり前の事を当たり前に演った。最高を初めから約束された一日であった……サタデーナイトの神様、どうも有難う。
既に手持ちは無くなり借金は増える一方だし、僅かな金を入れた口座も凍結されて今日のメシだけで精一杯の生活だが、こと音楽に関しては、バンドの周りの状況は、どんどん好転してきて充実している。
“青春エスカレーター”──手前は十代で乗りそびれたから、会場に居た皆が羨ましかった──。
だがしかし、乗り終えたはずのエスカレーターを逆行して、年齢も無視して青春に舞い戻る28歳、地獄か天国か分からぬが、生活の暗がりに音の鳴る光が見えるから、全力疾走してゆくのだ──。バンドをやるのだ──。笑われてもいいのだ──。
──“青春エスカレーター逆行天国!!”
夏のど真ん中だ、今日で7月が終わるのだ。
明日から8月だ、また自分を生きてやるのが楽しみだ。
生きつづけよう、と私は思いました。そして未開人が復讐の時をうかがうように悦楽の時を待ちうけよう。そのためには木にものぼろう、ぶどう畑にも身を伏せよう、アンドル川の岸にも身をひそめよう。夜の静けさや、生活の倦怠や、陽の暑さに手をかりて、一度は歯形をのこしたあの林檎の実を、心ゆくまで味わいつくそう。
-フェリックス・ド・ヴァンドネス