2017年12月31日日曜日

嗚呼ありがたし2017年──有難し平成29年

「人間は眼ざまされ陶酔した生命と神とが合歓するために使われる器官にほかならない。人間の感情が無力になれば、神の屈辱がはじまる。」
-ピーター・ペーペルコルン

 ライヴに始まりライヴに終わる、怒涛の一年が終わる──ライフに始まりライフに終わる、波瀾(はらん)の一生を終えるよに──昨日の弾き語り、良かったら観て下さい。


ニルヴァーナはアングラでヘヴィメタリックなファーストこそ至高(異論は認める)

しんさんから教えて貰ったくるりのロマンチックなナンバー(キラキラと切なくて俺好み)

 さあ、同じ曲を演り込むんだ、反復の重要性を理解するのだ、“覚えた!!”と言っても、演っている最中に曲の構成を頭の中で辿り乍ら演るのはダメだ、無意識に身体が、喉が動き出すくらい板に付いた曲を演るべきなんだ、少なくとも馬鹿な手前はな。


 一日一日、修行あるのみで御座います!!


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 皆様、今年も有難う御座いました!!

 1月からの出来事を思い出していると遠い昔の様で、大事件や大逆転や大失態や大奮闘の数々が、この大晦日に大円団を迎えようとしています。


 奇跡の様な、稀有な一年で御座いました。嗚呼ありがたし2017年──有難し平成29年。


 来年もまた、宜しくお願い致します。


2017年12月23日土曜日

怒涛の2デイズ(を観て)

近ごろ予定がパツンパツンで記憶がデタラメ、昨日の事を一昨日と言ったり、数日前の事を昨日の事として話したり、「頭、狂ってるね」とバンド仲間に笑われてしまった。


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 先週の15日(金)、16日(土)と2日連続でライヴを観に行きました。


ドレスコーズマガジン新宿集会モデル(左)と付録ラジオジングル野郎(右)の図

 15日は、ずっと観に行きたかったムードブレイカーズのライヴへ!!

 詳しくは手前のツイッターで呟きましたが、ムードブレイカーズの皆様(Gt.せかいさん、Ba.マコトさん、Dr.いでさん、で全員ボーカル)とは、これが初めての出逢いではなかったのです。

 上の写真のギターのせかいさんとは、2年前のHERSHEY'Sのライヴイベントで初めて出逢い、その時にツーショットを撮らせて頂いておりました(その時の写真が見たいのに、一体何で撮ったものか、一向手元に見当たらぬ……)。

 それも今回のライヴ会場と同じ代々木ザーザズーだったのです(その頃のせかいさんはムーブレの前身である“パブロックスミス”というバンドで、髪は今のピンク色の前の、緑色の前の、確か金色でした)。


前バンド・MBBMのカズ兄とユージさんと3人で新宿ジャムへ遊びに(これも2年前)

 次にベースのマコトさんとは、前のバンドのメンバー達と「ライヴでも観に行こうぜ」と新宿ジャムへ、目当てのバンドもないまま何となく遊びに行った時に出逢いました。

 マコトさんの弾き語りは印象的で(特に歌詞)、2年経った今でもよく覚えております(そのマコトさんがまさかベースを持って、せかいさん、いでさんと一緒にバンドをやるなんて、想像だにしていなかった)。



2年前に頂いたマコトさんの音源と出たばかりのムーブレの1st、時の流れにドグマッ

 そしてドラムのいでさんとは直接お話した事は無かったものの、せかいさんから教えて貰ったパブロックスミスのライヴ動画を観たり、高円寺で何度もお見掛けする(私といでさんの家が偶然ご近所)くらいには存じ上げておりました。

 また、この記事の冒頭で「狂ってるね」と私に宣告したバンド仲間といでさんが大阪の方で、上京前から既に顔見知りであったという偶然もありました。今回の15日のライヴはその音楽仲間の彼との一件もあり、いでさんへ急遽ツイッターでDMして、チケットを取り置きして貰ったのです。

 他に話したい事は山程あるけど、またムーブレのライヴに行きたいし、今後の活動も気になるし、何時かライヴで共演したいな


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 16日は、前に共演させて頂いたミツキバンドさんの弾き語りライヴへ!!

 これも前のバンドのMBBMの頃の話で、ミツキさんと共演した場所はアンコール渋谷でした(とても素敵なライヴハウスで店長の高橋さんも本当に良い人でお店の雰囲気も音作りも何もかもが大好きで、なのに年内で閉店なんて、、)。

 今回は四ツ谷ハートメンスタジオでのライヴでしたが、ミツキさんの弾き語りはとても胸に沁みる。何でこんなに良い歌声しているのだ(ギターも上手いが)。

 ミツキさんは以前、ボブゴブリンというユニットでオアシスの“Don't Look Back In Anger”をカバーしていたので、今回のライヴ後に「今度オアシスのあの曲と、この曲と、あれと、これと」なんて歌って欲しい曲を幾つかリクエストしてみたら、「実はオアシスそんなにハマってないのよ」との事でした(その後レディオヘッドの話で盛り上がった)。

 ……そして何と今日はこれから、ミツキさんとボブゴブリンのボブさんと呑むのだ(ボブさんとは今宵、初対面)!!ゆっくり音楽談義しよ♪


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 ライヴの感想が長くなってしまいましたが、本日12月23日は我がギターヒーロー・しんさんのお誕生日。おめでとう御座います!!

 バンドのホームページ作成も、ツイッターのアカウント開設も、アンフィニッシュド・バラッズ結成のきっかけやバンドのテーマの作曲も、新メンバーの募集も、ムードブレイカーズの存在を教えてくれてマコトさん、せかいさん、いでさんに再び出逢う契機をくれたのも、何から何迄しんさんでした。

 しんさんに色々とお世話になりっ放しであった2017年。感謝と共に来年は私も滾りまくっていきます、イヤォッ!!……みんな、中邑真輔は知ってるね?



 12月30日、私と年内最後のライヴで逢おう!!トップバッターで出番は17時からだ

 それではまたね、イヤォッドグマッ


2017年12月14日木曜日

2017年、最後のライヴ!?

先日8日(金)、年内最後のライヴであった「クリエイトフェス2017」にお越し頂いた皆様、どうも有難う御座いました。

 当日の己がテーマは“激情のアコースティックパンク”でした!!


ずっと演りたかったスターリン、ミチロウさん自身ソロでも弾き語っていたタマネギソング
(一箇所コード進行ミスっているが、みんな分からにゃ問題なし)


これまた大好きなブルーハーツ、ロマンチックで可愛いヒロトの真骨頂たるラヴソング
(分厚いコード本を座右に置いて、ギター弾き語りし始めた頃を思い出すワ)

 さりとて自分の弾き語りの出来に納得が行かず、ライヴ後にモヤモヤとする気持ちを抑えきれないで、観に来てくれたバンド仲間にそれを伝えたら、「毎回セトリの曲を変えすぎやろ、何でそんな変えんの?」と言われてハッとした。

 演りたい曲が多すぎて、前回(11/29)の弾き語りと今回(12/8)の弾き語りのセトリに一つも被っている曲がない、という事にライヴが終わってから気付いたのだ。バンドの方では散々、「一曲一曲を大切に育てていきたい」と宣っていた奴が弾き語りではこの様だ、まったく自家撞着も甚だしい。


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 という訳で先程ツイッターでも解禁になりましたが、12月30日(土)に新宿ヘッドパワーで弾き語りライヴをやります!!件の12月8日の「クリエイトフェス2017」が年内最後のライヴになる予定でしたが、これが本当の年内ラストライヴです(ドラムのなおさんがやっていたバンド・ブエナビスタの濱田さんの企画で誘って頂きました)。

 満足に出来なかった曲のリベンジをしよう!だからと言って新たに演りたい曲もあるぞ!その間を上手いこと取り持つセトリで行こうぞ!と考えております。


 我が2017年の総決算、見届けてやって下さい。ドグマッ


2017年12月3日日曜日

怒涛の2デイズ(を終えて)

12月になりましたが、先月28日はUnfinished Ballades、29日は己がソロ弾き語りライヴと“怒涛の2デイズ(←これ言いたかった)”を観に来て下さった皆様、本当に有難う御座いました!!どうも無敵です。


 まずは28日、久し振りに演った「金星のアフロジニー」──オルタナでブルーズだろ?

 まだ育てている途中の「天使と悪魔のダンスフェスタ」──サイケでポップだろ?

 そして、新たな必殺曲「Anti-aging Music Rising」──生まれたてで化け物だろ?

 28日のバンドのセトリは、何処か張りつめた緊張感を意識して曲順を組んだのだが、極めてイメージ通りに出来たと思っております。あっ、


共演した女の子に「Kiss and Deathが好きです」と云われたので、貼っておこう

 日に日にバンドの演奏がマッチョになっているというか、音楽的筋肉度が増々上がっていて、(文字通り)調子に乗っちゃうくらいバキバキの鬼グルーヴで、それはライヴ中もこうして映像を見返す中でも改めて実感しております。バンドは全く生き物だね、俺らきっと何かの生け贄だね。


 Unfinished Balladesのライヴはこれが年内最後だったけど、また来年が楽しみだ。爆裂ハードコア高速2ビートぶちかましニューアンセム「Anti-aging Music Rising」、じっくりと育てて行こう。

 コズミックホールで10代の方々と共演する中で「もっとアッパーな曲を!!(このバンドはみんな70年代のハードロックとか90年代のオルタナロックが好きだから、今の邦ロックのテンポに追いつかないし、馬鹿の一つ覚えに追いつこうともしないの)」という訳で作った曲でもあるからね、コズミックではどういう反応があるのか、とても楽しみです。


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29日の弾き語りもどうぞ──麗しのドレスコーズ「才能なんかいらない」のカバー

 バンドの方とは打って変わってソロは反省や改善点ばかりで、「もっと修行せねばならんなあ」と痛感させられるライヴでした──“一人で成立させる”って大変な事とは知っていたが、予想だにしないミスが幾つかあって、まあ勉強になったので次に生かします(大まかにはライヴの進め方、ちっさいとこではボーカルやギターに対するそれぞれのマイク位置など)


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 お別れに、己が年内最後のライヴは再び立川コズミックホールにて、3日間行われる「クリエイト・フェス 2017」の1日目、12月8日(金)のトップバッターで、16時30分からの出演となります。

 上述した29日の弾き語りライヴの反省を生かして、次は最高の弾き語りを披露できたらと息巻いておりますので、宜しくお願い致します!!


 何の曲やろっかな?どうしよっかな?沢山あるんだよな、演りたい曲。へへっ

 それではまた!!


2017年11月15日水曜日

新曲続々できる日々──ATDI、hide、くるりに感謝

実際私たちが死ぬということは、死んでいく当人よりも、むしろあとに残るひとびとにとっての問題なのである。
-トーマス・マン(Ⅰ)

 1か月振りの更新です、ただいま!バタン──玄関のドアが閉まる音

 今月11月のライヴ予定ですが、28日(火)は吉祥寺クレッシェンドにて我等がUnfinished Balladesのライヴ、29日(水)が立川コズミックホールにてNori MBBMのソロ弾き語りライヴ(初!!)となっております。


バンドのツイッターの告知ツイートより

 28日のバンドのライヴで燃え尽きて、次の日のソロ弾き語りライヴで声が出ないとなれば、出演者とお客様とスタッフの皆様にのど飴を配って、「これを舐めれば良かったの、私」「ごめん、探さないで」とイイ女のセリフで照明を落とし、会場が明るくなった頃には高円寺の我が家へ帰って布団に入って居りますので、ご了承ください──いえ、嘘つきましたわアタシ、両日とも真心を込めて死ぬ気で詩と曲を贈ります。


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「文学者諸君の誤りは、精神のみが人間を真面目にすると信じている点にあります。むしろその逆こそ真なので、精神のないところにこそ真面目さがあるのです」
-レオ・ナフタ


近所のレコード屋さんで買ったくるりのシングル盤たち(サンプル盤で安かった)

 最近、“くるり”ばかり聴いている(29日の弾き語りライヴでもカバーする予定)。

 ギターのしんさんとベースのあやさんが好きなバンドという事で聴き始めたのだが、こんなに素朴で飾らない、真っ当な日本語のロックを聴いてこなかったのは、自分が“洋楽かぶれ”だったから?否、語弊を恐れずに敢えて言おう──“洋楽かぶれの日本のバンド”が好きだったから。

 人によっては“くるり”もそれに当てはまるのかもしれないが、今までの私にとって重要だったのは極論、精神性のない過剰なスタイルとポーズだけで、何語か分からない奇声や罵声やシャウトにイットにアウトにラウド、エグいギターリフの格好良さとか、派手な衣装とステージアクションに外タレじみたMCとか、洋楽名盤百選の上澄みだけをペロリと一度に味わえるよな、余計な事を考えなくて良い軽薄さ、その全てだったのである──それは今も変わっていないし、いまだ正しいと信じている。


アルバムではギターロックな“NIKKI”に一目、否、一耳惚れ!くるりフアンには邪道かな?


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なぜなら物語は、時間を充たす、つまり時間を「きちんと埋め」、時間を「区切り」、その時間にはいつも「何かがあり」、「何かが起っている」ようにするという点で、音楽に似ているからである──。
-トーマス・マン(Ⅱ)

 またドラムのなおさんとの繋がりから、立川のコズミックホールに出演させて貰う事が増えて、必然的に10代の方達との共演が多くなってきた(コズミックは出演ノルマや入場料金の設定など、若い人の為に作られたハコであるが故)。

 すると新しい日本の若者像が顕現(けんげん)してきて、画期的な演奏やステージングに驚く事となるのだが、俺は俺で悶々と自閉探索(←アジカン)する日々である。

 今の10代の方達の多くが敬愛する邦ロック(ロキノン系バンド以外に、ニコ動を中心に活動するボカロPや歌い手等のアーティストも含めたもの)の実態に触れ、楽曲における彼等の価値基準、美醜・優劣の判断、一点の曇りや迷いも感じさせない身振りや手振り、高く透きとおった歌声、性急なリズム、変拍子、ディレイの掛かったアルペジオなどに、美空ひばりや松田優作が亡くなり、ベルリンの壁が崩れ、アーパーなバブル最盛期の平成元年に生まれた己が身も心も、もうすぐ30年が経とうとしているのだ、と感慨深くなる──英語の“generation”その一世代とは約30年の長さを指すというが、それにしてもジェネレーションギャップを感ずるには早過ぎる、俺が昭和・大正・明治へと逆行し過ぎてんのか、或いは時代が速過ぎんのか──。

 日本人が洋楽に憧れた季節はとうに終わっていたのであったが、その記憶もろとも本当に全て消え失せて終(しま)った事を、手前の眼で以て目撃した──嗚呼、“和製ニューヨークドールズ!”とかそういう文句にシビれた、己が時代錯誤よ。


 昭和生まれの方からすれば“平成生まれ”などその何年だろうが一緒で、何時まで経っても“古き良き”を解さぬケツの青いヒヨコか、情緒を共有できぬ宇宙人の様に思われているのかもしれぬが、詰まるところ私こそが昭和の後遺症であり、何者にも成れなかった平成のその元年であり、自意識過剰が元号の狭間で爆発寸前のNori MBBMである。

 元年生まれは思い出す──10代の初め、テレ東でやっていた“メダロット魂”のEDテーマ「年下のボク」で、毎週金曜の夕方18時30分に胸が締めつけられ、視界に収まった家の中が一面ピンク色となり、初体験や一人暮らしを前に、小学生時分の恋に命を奪われそうになるのは、この私だけで良かったと──。


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──もっとも、時間に注意しないということこそ紛れもなく最も性(たち)の悪い良心喪失にほかならないのだが。
-トーマス・マン(Ⅲ)

 以上、話の筋がぐちゃぐちゃになって仕舞ったが、日々新たな刺激を受けて、敢えて自分らしくないイカした曲を沢山書いて作っている、という事を言いたかったのだ。最近できた幾つかの新曲はアット・ザ・ドライヴイン(ATDI)、Xのhideさん、くるりに感謝……謝謝……シエシエ(アジアン感風世代)


 28日、29日のライヴ、それぞれ生まれ変わった俺を楽しみにしていて下さいね。ドグマッ


2017年10月18日水曜日

ビューレイ兄弟ってなぁに?

一昨日16日(月)は吉祥寺シャッフルにてオルタード・スカイの来日ツアーイベント、最高のライヴとなりました!雨のなか観に来て下さった皆様、本当に有難う御座いました!!


お決まりの“殺生”で幕開け、ズガイコヲツ!!

久方振りに演った“ボディブローブルーズ”、怪しいぜ、妖しいぜアンタ!!

わたくし作の新曲“天使と悪魔のダンスフェスタ”、サイケな秋にピッタリよ!?

“ブラックスター”も演っていてキモチE、手慣れたもんだね!!

 ライヴを演っている最中も感じていたけど、映像を観て改めて思うのは、メンバーそれぞれが余裕を持ってバンド演奏を楽しんでいた、ということ。ライヴが終わってから、「あそこミスったね」って何時もの様に反省会はしたものの、何かみんな良い感じにヘラヘラしていた。

 出演者もお客さんも若干ピリッとしつつ皆和気あいあいで、こんなに不穏で気持ちの良い一日も中々ない──This is ハッピーサッド──これだから対バンライヴやめられない。

 活動する上で面倒な事も沢山あるけれど、バンドだけは、音楽だけは誠実にやってゆこう、と原点に帰する位には幸福の余韻に浸って居るので御座います。この果報者!!


 さあ、また曲を作って、この上ないライヴを演ってやるぞ──ところでビューレイ・ブラザーズってどういう意味?


2017年10月10日火曜日

Unfinished Ballades、10月のライヴ告知

バンドの公式ツイッターでも呟きましたが、10月16日(月)に吉祥寺でライヴをします。



 英国北部はスコットランドのグラスゴーから、“Altered Sky”というロックバンドの来日ツアーのイベントで、場所は吉祥寺シャッフルになります。
 
 我々、アンフィニッシュド・バラッズはトップバッターで19時からの出番。当日は3、4バンド出る予定で、チケット代は前売2,500円、当日3,000円となっております。


 個人的にグラスゴーのロックバンドと言えば“ティーンネイジ・ファンクラブ(TFC)”が真っ先に思い浮かびますが、オルタード・スカイの方はまた一段とラウドで激しい印象を受けました。ハード&ヘヴィなギターロックでありながら、ポップで聴きやすくてカッコ良いってのはTFCと一緒だけどね

 ジャンルで言うと“エモ”っていうの?(エモとヒップホップとジャズとクラシックは通って来なかったから分からん)……まあ何でも良いが“名は体を表す”のでオルタード・スカイ、オルタナには違えねえ


 楽しいライヴイベントになると思うので、是非とも吉祥寺までお越し下さい!

 それではまた!!


2017年10月8日日曜日

僕はジャガー──確か殺された──あの娘の前で

本日10月8日は吉井さんのお誕生日、51歳おめでとうございます!!


墓場まで持ってゆく1枚──我が音楽人生で一番大切なアルバム「ジャガー・ハード・ペイン」

 当ブログの紹介文の冒頭に“グラム歌謡メタル野郎!!”という煽り文句を載せておりますが、これはもちろん手前の事であり、THE YELLOW MONKEYひいては吉井和哉という人の事でもあります。

 親の様に私を育てて呉れた音楽達──“グラムロック”、“歌謡曲”、“ヘヴィメタル”(それとあと“シャンソン”)。私の求めるそれら、それぞれ独立した確固たるジャンルを1つの楽曲に、アルバム作品に、ライヴコンサートに、絶妙なバランス感覚で纏め上げて、バンドとして提示していたのが、吉井さんその人でした。


 欧米人がアジア圏の人間を揶揄する際に使う“イエローモンキー”という蔑称を自らのバンド名に与え、そのバンドのメンバーはおよそイエローモンキーとは程遠い、むしろ真逆の、モデル体型の、長髪の、国籍不明の、年齢不詳の、美しき野郎ども四人、ってのも皮肉が効いている──

 因みに手前が今やっている“Unfinished Ballades”というバンド名は、私とギターのしんさんが好きだったヘヴィメタルバンド・SEX MACHINEGUNSの代表曲「みかんのうた」から取っており、マシンガンズの方は果物の“みかん”で「オレンジ:Orange」となるところを落語のトンチの要領で“未完”の方に掛けて「アンフィニッシュド:Unfinished」とした訳で、そうすると「Unfinished Ballades:未完の、終わらない詩」って感じでブルーハーツみたいでカッコ良いでしょ、以上、蛇足──



 そして昨日書いた記事の向こう側の壁には、ヨシイのロビンソン氏が黄昏れております。彼の周りにも節操のない己が嗜好の、ないし至高のレコードの数々が──

 14歳でBOOWYに出逢い、15歳でT.REX、そして16歳でイエモンを聴いたんだっけな。「此処には答えがありそうだ」と毎日聴きまくって、今こうなって居る訳です。


 昨日の“ヒムロックおめでとう”と今日の“ロビンおめでとう”の両記事で、10月の星座の左右の天秤は釣り合う程に丁度良くなったかしらん──


 今朝も早うから仕事に行かなきゃ。今度またライヴあるからお知らせします、それでは!


2017年10月7日土曜日

夢を見ているヤツらに贈るぜ!!

最近、ブログがライヴ告知ばかりだから、たまには大好きな歌い手についての話でも。


散らかった自宅のCD収納タワーより、BOOWYで一番好きなアルバム「JUST A HERO」

 そう、本日10月7日はヒムロックのお誕生日である。57歳、おめでとう御座います!!

 手前にとって氷室京介という人は、あらゆるボーカリストの基準である。だから、KK(吉川晃司)やバクチクの櫻井さんや吉井さんの声を初めて聞いた時は「目眩がするほど熱くて太くて粘っこい声だな」と思ったし、チバさんやブルーハーツのマーシーやカート・コバーンのシャウトを耳にした時は「なんちゅうぶっ壊れ方をした嗄れ声だ」とも思ったし、その都度、確認する様にヒムロックの声を何回も聴いたものである。ヒムロックが謂わば、我がリトマス試験紙となっていたのだ。

 透き通るよな冷たい水流の如きその歌声は、何時でも心地良く聴こえたもので、もうすっかり脳内での己が歌声はヒムロックそのものであった──多分10代の頃まで。今じゃ自分の声がどんなんか分かってるから、ヒムロックの歌も客観的に聴く事が出来る様になったけどネ──ネだけカタカナはヒムロックっぽいサ──サだけカタカナの方がヒムロックっぽいワ──ワだけカタカナだと志磨さんっぽいゾ──ゾだけカタカナだと野原しんの……もうええて



 自宅の壁に何年も掛けっ放しのレコード達、その中に物憂げなヒムロックがポツンと居る。彼の周りには奥田民生、シド・ヴィシャス、キヨシローやジュリーにカート・コバーン、秋間さん&マーク・ボラン、スターリンとドアーズにビートルズ等々……全く節操のないラインナップだ

 そういえば、ヒムロックの親父さんは石川県の人らしい(まさかの同郷)。噂によるとお肉屋さんを開く為に群馬へ出てきて奥さん(氷室母)と出逢い、その時にヒムロックが生まれたのだとか(今日はBOOWYでも聴こうかな)。


 夜勤明けで眠いので、寝ます。おやすみなさいzzz……そこで本日のブログ記事のタイトルに戻る、ドリーミン!!


2017年10月1日日曜日

それは脱皮と生誕のあやしい季節だった

9月30日(土)、立川コズミックホールでのUnfinished Balladesのライヴ、有難う御座いました!!


今回ライヴ動画がありませんので、ざんばら髪の私をご覧ください

 毎回、全身全霊で挑み、燃え尽きておりますが、今回もまた面喰らい、バンドとして一皮剥けた様な実感があります。具体的には人に言う迄もないみみっちい事なのですが──ライヴの進め方とか、お客さんとのコミュニケーション方法とか、そういうの──また次のライヴに生かします。

 それにしても共演する10代の子達、みんな上手い。そしてまた楽曲のBPMが速い。160~180なんてザラだ(自分は120~130位がちょうど良い)。


 よし決めた、めっちゃ速い曲作るもんね!!


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 これを書いている今日は10月1日(天秤座のド真ん中)。9月はもう終わったけど、手前にとって9月というのは何故か、昔から生まれ変わる為の季節なのだ──恋とか音楽とか生活とか。

 ♪あやしい季節だったぁ、なんて一風堂でも気怠く口ずさみたくなるもの。ここから年末に向けて己がクライマックスだ──恋とか音楽とか生活とか。


 最後に、10月も面白いライヴが決まっております!!Unfinished Ballades、海外のバンドと初対バン!?また詳細をツイッターやブログでお知らせ致します。それでは★


 (追伸、、ライヴ当日の昨日9月30日は己が敬愛する王子様、T.Rexのマーク・ボランちゃんのお誕生日でした。遅くなりましたが、おめでとうございます。慕うて憧れておます、いつまでも☆)


2017年9月15日金曜日

すみれセプテンバーライヴ告知(←一風堂的に云うと)

“O salute, O satana, O ribellione, O forza vindice de la ragione”
「おお健康よ、ああ悪魔よ、おお反逆よ、おお理性の復讐の力よ」
-(伊国に伝わる)とある頌歌、それも悪魔に捧ぐ

 9月30日(土)にお馴染みの立川コズミックホールで、Unfinished Balladesのライヴをします!!「フルコンボダ〇ン」というイベントです。出番は20時30分から☆



 新曲で「天使と悪魔のダンスフェスタ」という摩訶不思議なサイケポップナンバーが出来たので、どうか聴きに来てくれい!!


 何時だって全身全霊を懸けて演るからね、お楽しみに♪


2017年8月30日水曜日

“MBBM Ultimate is the end.”

先日8月26日(土)のライヴ映像を何本か頂いたので、編集してダイジェストムービーを制作いたしました。



 タイトルはずばり──“帰ってきたMBBM”。まあ一夜限りの再結成であったので、そのままis the end.しましたが。

 当日は6曲やった内、1曲目「Black Star Twinkle」と4曲目「すばらしい日々(ユニコーン)」の映像だけ無かったみたいなので、その他の4曲分のダイジェスト(セトリの順番通り)となっております。


 1月に活動終了してから久し振りのMBBM。カズ兄が昔よく出演していて、話だけは度々聞いていた大塚ミーツにもやっと出られた。感慨深いというか、また一つ踏ん切りがつきました。ちゃんと歴史を終わらせてから、ちゃんと歴史を始められるのです。


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 気付けば8月も終わり。今日は高校の時の親友がお誕生日なので、「おめでとう」のメッセージをケータイで送った。彼はフェンダーの赤いストラトをくれた友達だった──

 9月からまたUnfinished Balladesのライヴをがんがん演って行くぜ!!


 素敵な、すみれな、セプテンバーが、来るかしらん


2017年8月19日土曜日

帰ってきたMBBM──アルティメイト!!

ツイッターでは呟いたのですが、現バンド・Unfinished Balladesでなし、前バンド・MBBMで、8月26日(土)に大塚ミーツでライヴをします。



 メンバーは……

【MBBM Ultimate】
・ボーカル/エレキ:Nori (MBBM, Unfinished Ballades)
・ボーカル/アコギ:Kaz (MBBM)
・ギター:Shin (MBBM, Unfinished Ballades)
・ベース:Aya (Unfinished Ballades)
・ドラム:Taiji (Mr.Girl)

 となっております。バンド名は“究極のMBBM”という訳で、「MBBM Ultimate(エムビービーエム・アルティメイト)」でどうだ!!今回限りのメンバーで、今回限りの曲目──セトリの大半がカバー曲の予定──ですので、どうかお楽しみに。


 8月26日(土)、大塚ミーツで待ってるぜ★
 昼前から始まるイベントで、我々の出番は15時だ!!

 
 イエェイ君を好きでよかったぁ♪(ヒント)


2017年8月11日金曜日

“バーニン日記”も一周年:魔の山の日

己は善良でありたい。己は己の思考に対する支配権を死に譲るまい。そこにこそ善意と人間愛があり、そのほかのどこかにあるといったものでもないのだから。
-ハンス・カストルプ

 昨年8月に当ブログを始めてから一年が経った──ジミヘン、ジャニス・ジョプリン、ジム・モリソン、カート達の居る“27クラブ”には入らずに済んだ──無事28歳。

 MBBMでアンプラグドライヴ等を演り始めたのが、去年の今頃。ドラマー募集しながらも、アコースティックの弾き語りバンド編成で、理想のロックバンドの何たるかを模索していた──「アコースティックでも激しく、頗(すこぶ)るパンクに」と意気込んでいたのが懐かしい。

 遂にドラマーのなおさんと出会えたもののMBBMは夢半ばで終わり、今はUnfinished Balladesで順風満帆、とはいかないまでも理想のバンド像、何でもありの粋な万能ロック馬鹿には近づいている実感がある。幸せな事である。


 馬鹿者の人生は何時だってそう──一週間後、一カ月後、半年後、一年後が楽しみで仕方ない──未来の手前はどんなメタモルフォーゼをどんだけしてんのか。

 そして本日8月11日は、昨年から新しく制定された“山の日”という祝日だったらしい。高校時代、山岳部・部長だった私の、この登ったり降りたりの道程、段々と様になってきたかしらん。息も絶え絶えで精一杯だが、たまに良い景色が見える事もある。



 昨年の今頃はまた、知り合いが参加するカットコンテストのモデルとして、数週間だけ金とか銀とか赤髪になっていた馬鹿者。馬鹿は一生治らぬが、あの頃より心身はとても健康で、髪質も良好である。あゝ、めでたし、めでたし


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 追伸、、8月もライヴをしますが、勇往邁進中のUnfinished Balladesとはまた別のバンド、今回限りのメンバーで、今回限りの楽曲を演ります(近日中に詳細をば)。楽しみにしていて下さい!!


2017年7月31日月曜日

“青春エスカレーター逆行天国!!”

一昨日は7月29日(土)、立川コズミックホールで行われた“青春エスカレーター”というライヴイベントのトリを任された──俺はエスカレーターに乗せて貰って、強引に幸せな気分となった。

 お客さんの反応も含めて、Unfinished Balladesのライヴとして、完成形の1つが出来たのではないか。


 始まりは「殺生ワード頭蓋骨」で“アイ・キル・ユー!”

わたくし作の夏の新曲「あの夏の扉を」も初披露

しんさん作の「横浜ブレードランナー」も汗だくで絶叫

締めにハイロウズの「日曜日よりの使者」を皆で大合唱

 凄え良いライヴだった。リハから思い描いていた事をそのまま演った。当たり前の事を当たり前に演った。最高を初めから約束された一日であった……サタデーナイトの神様、どうも有難う。

 既に手持ちは無くなり借金は増える一方だし、僅かな金を入れた口座も凍結されて今日のメシだけで精一杯の生活だが、こと音楽に関しては、バンドの周りの状況は、どんどん好転してきて充実している。


 “青春エスカレーター”──手前は十代で乗りそびれたから、会場に居た皆が羨ましかった──。


 だがしかし、乗り終えたはずのエスカレーターを逆行して、年齢も無視して青春に舞い戻る28歳、地獄か天国か分からぬが、生活の暗がりに音の鳴る光が見えるから、全力疾走してゆくのだ──。バンドをやるのだ──。笑われてもいいのだ──。


 ──“青春エスカレーター逆行天国!!”


 夏のど真ん中だ、今日で7月が終わるのだ。

 明日から8月だ、また自分を生きてやるのが楽しみだ。


生きつづけよう、と私は思いました。そして未開人が復讐の時をうかがうように悦楽の時を待ちうけよう。そのためには木にものぼろう、ぶどう畑にも身を伏せよう、アンドル川の岸にも身をひそめよう。夜の静けさや、生活の倦怠や、陽の暑さに手をかりて、一度は歯形をのこしたあの林檎の実を、心ゆくまで味わいつくそう。
-フェリックス・ド・ヴァンドネス


2017年6月18日日曜日

宇宙(そら)に消えた歌たち

6月17日(土)、立川コズミックホールでのUnfinished Balladesのライヴが終わった──あっちゅうまだった。

 ライヴのテーマとか世界観については、予め熟考していたつもりだったのだが、少しこぢんまりし過ぎたと反省。もっとパフォーマンスで暴れたら良かった(今回のイベントは“歌”を聴かせるというテーマだったので、それを真面目に考え過ぎた)。


 という訳で今回はライヴ写真も動画もなし!!……っつーのは自分でも寂しいので



 昨日の左下半身でも載せておこう──当日の手前の装備を解説すると、今の自分のダメさ加減が浮き彫りとなるのである。

靴:学生時代に買ったブーツ──両足とも底がパックリ割れている

パンツ:職場の後輩の子から貰ったカーゴスキニー──パンクな感じ、気に入っている

ベルト:前のバンドのギターのカズ兄から貰った──ターコイズが入っている、気に入っている

シャツ:何年か前に新宿の露店で買ったシドヴィシャスT──店員はアジア系の片言の姉ちゃんだった

ギター:フェンダーの赤いストラト──高校の友達から十年ほど借りっ放しだったが、この前、話がついた

 お古か借りもんか貰いもんばっか

 ──ばっかばっかばかばか


 でもミッシェルの「ダニー・ゴー」をバンドで演れて良かった!この曲は俺、得意だ。

 しんさんの新曲「横浜ブレードランナー」も、中古で3,000円で買ったアナログディレイで良い感じに演れた!もっとメンバーの頭の中のイメージ通りに演れるよう精進したい。


 次回のライヴでこの鬱憤を晴らす!!


2017年5月21日日曜日

イエモンの新譜を買えぬ男の日記

10日前になりますか、5月11日(木)に池袋は“アダム”という老舗のライヴハウスで、一発かましてきました。


バンドのテーマ曲「Unfinished Ballades」──最高なグラムロック・アンセムさ

 5月11日は母方の祖母の誕生日でしたので、尊敬する祖母の様にニヒル&クール、そしてユーモアたっぷりで演りました。

 春にピッタリな己が自信作「彼女の心は桜色」、ギターのしんさんが持ってきた幻想のオルタナバラッズ「横浜ブレードランナー」、それにイエモンの「LOVE LOVE SHOW」まで演っちゃって──この日のライヴはルンルン気分の春爛漫だったワ──周りのゴリゴリなパンクス達とは対照的だったって訳。

 おらが春は日本一ってね!!


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 そういえば今日はイエモンの新しいアルバムの発売日なんだが、金がねえ。ねえ金がねえ──2回言おうが金増えねえ

 人生を捧げるほど好きなバンドの再集結後の初のアルバムだってのに、買えないなんてよお……周りの感想など新譜を買えぬ人間は「くやしぃい」って見てらんねえし聞いてらんねえよお!


(以下、自身に向けたメッセージ)

・家に溜まったガス代、電気代、水道代、ケータイ代等の督促状、請求書の山を一つ位は処理せよ(何が何時の何れだか分からん)

・借金を少し返したり、また借りたり、返済してんだか、してないんだか分かんねえよ(利子だけ返しては減らぬ元本、一番ダメダメなパターン)

・督促状って送られてくる度に封筒やハガキの色が鮮やか(ex.茶⇒黄⇒赤)になって、視覚的に緊急性、緊迫したそのヤバさを訴えてくるんだよ、尚も無視し続けると電話がピーヒャラ鳴って家まで人が来るんだよ毎日誰か来るよ寂しくなんかないよ(んなこたぁいいから金払えという声が聞こえますが聞こえません)


 イエモンのアルバムが、、欲しい……(←ギターみたいな女の子が、、欲しい……の言い方で♪グレープフルーツちょうだい by ゆらゆら帝国)


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 来月は6月17日(土)、立川に出来たばかりのおニューなおハコ“コズミックホール”っつー所で行われるイカしたイベントに誘って貰いました。

 新進気鋭のミュージシャン達による“うた”をテーマにしたイベントです。



 Unfinished Balladesは19時過ぎに唄と演奏をやります。

 全力で、命懸けで、良いものを観せて演りましょう!!

 
 来月もお楽しみに♪


2017年5月1日月曜日

28歳になりました

5月1日は手前の誕生日──改めて周りに居る全ての方々に感謝します──有難う御座います。



 この通り元気です!?
(誕生日になってはしゃぎ過ぎてお凸を切って流血したから、お家にあったヒョウ柄の帽子でお凸のカサブタを隠しているのは秘密♡)



 今日は近所にあるソニックバンドスタジオで「銀座カンカン娘」を録ってきた(ないし撮ってきた)。お誕生日記念にね、高峰秀子の1949年の名曲をハードなグラムロック調に改変して、俺流にカバーして演った!原曲は優雅なアレンジを纏っているけどさ、本質はゴキゲンなブギーぢゃん♪

 お誕生日に「おめでとう」って言って貰うのは嬉しいし、ウキウキする。だから大切な人の誕生日には、心から「おめでとう」と伝える事にする。


 28歳と云えば、チバさんがミッシェルでデビューした年だ。


 ──うん、頑張ろう。


2017年4月22日土曜日

名は“アンフィニッシュド・バラッズ”という

君たちのかつての悲しみは、心が結びあわされる日に与えられる、あの永遠の至福の代価として、運命が前もって君たちに要求したものであることをくまなく解き明かしてくれるのだ。
-フェリックス・ド・ヴァンドネス

 今年に入ってから既に色々とありました。己が人生を捧げていたバンド、MBBMは活動休止となりました。1月の終わりの事です。恐らく再始動はないでしょう。

 私生活では複数掛け持ちで働いていた仕事も辞めました。バンドも仕事も限界を超えていたのだ、と今になって思います。


 2月になって、新たにバンドを組みました。名前は“Unfinished Ballades”と言います。このバンドを一言で表すなら──最強のバンドです。

 ギター・しんさんとドラム・なおさんの2人はMBBMから引き続き、新たにベース・あやさんを迎え入れました──芯のある太い重低音の指弾き、即座に繰り出す臨機応変なベースライン──マヂでカッコいいっす。

 あやさんは洋邦問わず様々なロックに精通しておられますが、特にメタル/ハードロックが好きな様で、リハではブラックサバスとかアイアンメイデンなど弾いてくれたりするので、もう私ラスチャイルドかはたまたアイアンマンです。10代の頃、ディスクユニオンのヘビメタ館に入り浸っていたグラム歌謡メタル野郎のNori MBBM、ときめいております。


 このバンド、自信を持って、沢山の人に観て貰いたいと、そう心底思っております──。


 先月3月中にUnfinished Balladesのリハーサルを数回行い、確実な手応えを得て、先日4月15日に町田アクトで初ライヴをしました。1時間のステージ、たっぷりと11曲、洗いざらいぶちまけてやりました。お馴染みの“殺生ジャケット”を着てね──



 新バンドの初ライヴ、己がテーマは「Beyond the Burning」。即ち、“バーニングを超えろ”と。セトリの大半はMBBMのナンバーで、カズ兄作曲のものとしました。

 まずはMBBMを倒さなければいけないからです。カズ兄の弾いていたリフを俺が、カズ兄と同じストラトキャスターで弾く事に意味があったのです。 

 普段、フェンダーのギターは使わないけど(ギブソン、いや“エピフォンLove人間”ですから)、高校の時の友達から10年近く借りっ放しだった赤いストラトキャスターで初ライヴに臨みました。この新しいバンドでフェンダーを、ストラトキャスターを使う事が、妙に腑に落ちたのです──これは“新しい私”なのです。



 そして、セトリの後半は新曲群で締めました。例えば、この「彼女の心は桜色」という曲は、Unfinished Balladesを始める“新しい春”に相応しいポップな曲を書きたくて、ものの数分で作詞作曲したものです。新たに入ったベースのあやさんの重低音を皆に聴いて欲しくて、イントロはベース始まりとしました。

 「人の心は、あの娘の心は、何色をしているのか?しかし心というのは脆く出来ていて、掴もうとすると儚く散ってしまうもの」という私なりの“桜ソング”ですが、無意識で何も考えずにパパッと作ったので、10代の頃に毎日愛聴していた大好きなバンド──主にアジカンとイエモン──の影響が丸わかりな曲となってしまいました。俺はもう俺らしく、堂々としています。



 セトリ最後の11曲目、ライヴの締め括りはバンドのテーマ曲「Unfinished Ballades」を演りました。

 前述した通り、1月の終わりから悲しい出来事に打ちひしがれていた折、MBBMで一緒にやっていたギターのしんさんから「またバンドやりましょう」とこの曲を聴かせて貰ったのです──

 しんさんの紡ぐメロディー、煌びやかで華やかで憂いのある、この哭く様に歌うギターソロ──それが手前を優しく慰めて呉れました。本当に有難う、しんさん。
 
 この感動的なバラード、いや、バラッドへ、詩をのせるのに時間は要りませんでした。今迄の事、これからの事、それらを全て詩に認めました。


 しんさんの作ったこの曲が、私の新たな希望です。恐らく、デヴィッド・ボウイから「すべての若き野郎ども」を書き下ろして貰ったイアン・ハンターって、こういう気持ちだったのでしょう。「もう一回、バンドやってみるか」──今の私は希望に満ち溢れています。

 (嗚呼、蛇足ながら今、これを書きながらボウイの優しさが分かった。この曲ってイギリスの行き場のない若者達を描写したかったんぢゃなくて、詩人イアン・ハンターと彼の大切なバンドが壊れない様に、消え入りそうな魂をそっと抱き寄せて、もう一度奮い立たせる為の讃美歌だったんだ)。

 
 これから“未完の、終わらない詩”が始まります──。

 出逢う人の心、全て奪い去りたい──。


 取り急ぎ、近況報告でした。


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 あやさんからの提案で、大好きなミッシェルをやった!!

 ゲット・アップ・ルーシー(ゲット・アップ・ルーシー)


 気持ち良かったし、バンドたのしい(ゲット・アップ・ルーシー)


2017年3月18日土曜日

紳士Nori MBBMの生涯と意見

天上篇より


──おれがおまえを傷つける必要がどこにあろう? この世の中にはおまえとおれを両方とも入れるだけの広さはたしかにあるはずだ
-トウビー・シャンディ

 皆様、私奴が二百五十年の時を経て改めてここに掲げたい事は、Nori MBBMが夏目漱石先生の様な面持ちで申し上げます(と言ってもあれ程の髭は生えてきやしませんが)、二ト半世紀前に生きた海鼠(なまこ)──否、性器を窓にスパーンされたこれが本当のギロ**子トリストラム・シャンディ──否、精気迸(ほとばし)るスターン家の申し子ロレンス・スターン──否、世紀の乳呑み児(ちのみご)──否、いやはや勢い余って──否、のつもりもないのに──否、と入れてしまうのは動物精気が過ぎますね、奥さま──何なのよ貴方、卑猥な事ばっか言ってないで、さっさと話を進めなさいよ!──そうかっかしないで下さいませ、世の中には無駄がないとやっておられません、そうでしょう、奥さま?仮に私の髭(ひげ)がチョビっとしか生えないものとしても、貴女のソレで無駄に多少の脈絡がもたらされたりもしますし、まず卑猥とは何ですか?その為にも貴女の古帽子(ふるぼうし)をとっくり拝見させて頂けませんか?とまれかくまれ無駄のない世の中なんて言語道断、まあまあこれは二ト半世紀経って無駄がほとんど無くなってしまったものですから、何と言うか無駄が無くて謂(い)わば無無駄というべきものです(この場合、二つの無ないし二つの損失を掛けて有駄、いや、ユダになるわい、などと冗談でも口外しないで下さい)。

 処(ところ)で今度、Unfinished Balladesという新しいロックバンドが初めての演奏会をするそうですよ──まあ、私奴のロックバンドなのですがね──あいや、ロックで思い出しましたけれども(以下に述べる事こそ、まさに今直面するこの現象そのものを表しているのです)、恐らくは哲学者ジョン・ロックの著書「人間悟性(ごせい)論(1690)」で論じられた観念連合を用いたのだと推測されますが、このUnfinished Balladesという聞き慣れないものの心地の良い響きや字面(じづら)は、United Kingdomの文化的な匂いや国旗の赤・白・青を連想させる事によって、その音楽までもが英国的に響いて聴こえるという仕組みになっている様です。

 いえいえ違います、このブログ記事で本当に伝えたかった事はこうです──皆様、私奴が二百五十年の時を経て改めてここに掲げたい事は(冒頭で申し忘れましたが、もちろん私と奴でワタクシメと読んで下さい)、ずばりその名も「精神支柱変遷表(せいしんしちゅうへんせんひょう)」というもので(名付け親は私奴であります)、これは千七百六十七年に刊行されたとある紳士の著作の九巻・第十章の片隅に載っていたものを私奴が拾い上げ、人生百年時代と云われる現代にも通用するであろう大変に学術的資料価値の高いものと判断いたしましたから、そこに多少の加筆修正と上に申した題目ばかりは付けてやりましたが、是非とも皆様の生きる糧(かて)、或いは滅びの果て、その他、酒の宛(あ)て、矛の盾(ほこのたて)、飼犬(かいいぬ)や道楽馬(どうらくうま)に対する「待て」、まあ何にでもご活用なさって結構な代物(しろもの)です。

 それでは「精神シチューポトフポタージュ及びルポルタージュ戻ってスープ味噌汁に脳の味噌は赤出汁(だし)?白出汁?皺(しわ)無し?脳無し?トリストラムシャンディ宛ての酒ガフ」でしたっけ?何とぞ御照覧(ごしょうらん)の程、宜しくお願い申し上げます。


「精神支柱変遷表」

*好奇心、損得観、意地、意地、意地、意地、最初の別離、意地、意地、意地、意地、意地、意地、意地、意地、意地、意地、意地、意地、意地、意地、第二の別離、意地、意地、意地、意地、意地、意地、長い不在期間、意地、意地、意地、意地、意地、意地、永遠の別離

永遠の別離=永遠の邂逅(かいこう)


*意地だけで三十個も用意いたしましたが、もし足りないようであれば何なりとお申し付け下さいませ、奥さま


 貴殿(きでん)よ、汝(なんじ)の最も従順、最も献身的、
 かつ最も謙虚なる下僕(げぼく)、並びに、

 自我の、最も献身的にして、
 最も卑(いや)しき下僕、

 Nori MBBM


“二百五十年の後、日本人某(なにがし)なる者あり、その著作を連想して物ずきにもこれをネット社会に流布(るふ)したりと聞かば、彼は泣くべきか、はた笑うべきか。”


 いつ迄に死ぬべきか、いつ人間をやめるべきか、それは過去の自分と出会う時、まだ大した過ちをしていない自身に逢う時、身と心と目の下に影も裏も闇も持たない、汚れ知らずの人間に出逢う時であります。

 わたくし紳士ですから、色々と隠して生きて居るのです。何の隠し立てもいらない生命(いのち)、それを認められたら御暇(おいとま)致しましょう。嗚呼、修羅場(しゅらば)が僕に見えている、阿修羅(あしゅら)が僕を待っている。いま行かなければ、すぐに逝かなければ──

 でも今日みたく何でもない日は、未(いま)だ人生を隠して居ましょう。いちばん安全なのは、財布を相手の金庫に隠し、財貨(ざいか)を相手の財布に隠し、心を君の胸に託(たく)し、あらゆる罪科(ざいか)を隠す事です。いつ死ぬべきか、失敗を償うべきか、過ちのない手前に出逢う時、君に全て託す時です。


 何でもない人間に、呪われた部分を御披露目(おひろめ)しましょう。最後の人間のそのまた最期、とくと御覧に入れましょう。


修羅篇に続く


2017年3月11日土曜日

「自伝本ハンター ~ワジー編~」(←日活のB級映画的に云うと)

自伝や伝記など好き好んでよく読むのだが、先月2月に刊行された人間椅子の和嶋さんの自伝本もまた、人生という時間芸術を波瀾万丈そのままに描いていて、冷や汗あぶら汗かきながら楽しく読了する事が出来ました──そりゃもう思い当たる節の連続で。

 今までを慈しむ穏やかな文体と、これからを生きてゆく静かな熱に溢れている良著。


ワジーの自伝本「屈折くん」の表紙
※後ろのCDは、己が学生時代に聴き込んだ人間椅子のインディーズ盤とベスト盤

 手前と同じ5月生まれの美輪さんの自伝本は、春爛漫の花盛りの如き色彩と生命力に溢れていたし(故郷・長崎を形容する豊饒な語彙が印象に残っている)、10月生まれの吉井さんの口述筆記で綴られる自伝には、秋の紅葉の様な成熟した郷愁と落葉染みた諦観の美しさが、そして12月生まれの和嶋さんのそれはやはり、冬の張りつめた厳格、誠実で凛とした心意気そのものでしかなかった(夏に生まれた方の自伝本はまだ読んだ事がないけれど、きっと爽快な夏の青空の様な清々しさがあるのかしらん)──

 これら全てに共通するものは四季折々の情緒、日本人特有の風情や趣き、こぢんまりとした可愛らしさやいじらしさ、そして奥床しさやお淑やかさ。自らに打ち克った先達の伝記は、飢えた心の糧となる。


 以下、和嶋さんの自伝本で印象に残っている箇所を抜粋する──

 “運動はことごとく苦手であった。まず勝ち負けを争うということができない。ましてやドッジボールみたいに相手にボールをぶつける競技など、もうひたすら野蛮としか思えない。体育の時間は苦痛であった。”

 第一章から既にワジーへのシンパシーを禁じ得ない。私自身、昔からスポーツが苦手な原因は(内気なデブだったっていうのもあるが)、勝つ程に残酷に為れず、負ける程にプライドが許さず、で存ったからで在る。スポーツは見るのも苦手、というか割かし興味がない。

 同じく第一章より──

 和嶋先生の息子さんならスキーが上手いだろうとまたもや勘違いが発生し、僕を上級者コースに入れてしまったのだ。憂鬱だった。”

 子供の頃の疎外感や劣等感に満たされた想い出の数々が蘇ってきた──これは大好きなキューブリックの映画「フルメタル・ジャケット」に出てくるデブいダメダメな海兵隊の訓練生が大嫌いな鬼教官を射殺した後、トイレで自殺するシーンを観て以来だ。

 自分も小学校の行事でスキーへ行った事があるが、あんなもんは生き地獄であった(小さい頃の方が人間、そういうすれ違い多いよな)。行きのバスがスキー場の駐車場に停まる所から、昨日の事の様に鮮明に思い出されるぜ──

 滑っては転んでを繰り返し、びしょ濡れの手足の指先が凍えるばかりで一向に前進しない──悪夢よりも悪夢、超絶リアル悪夢──すー、っだん!すー、っだん!といった具合である(別にجمهورية السودانへ行きたいのではない)。

 学年中のビリッケツでゴールへ着いた頃には、みんな温かい豚汁を食べ終えて「もう帰ろうよお」という雰囲気であった。スキーなんてキライーである(スキーだけに、寒い)。


 他にも“想い出を共有できない”、“疎外感”という事で云えば、公園で遊ぶとなると俺の知らない遊びにみんな夢中になるし、駄菓子屋へ駆け込むと俺の知らないお菓子をみんなで買って嬉しそうに食べている。自分も周りに溶け込もうと同じ遊びをして、同じお菓子を買うものの、無理に溶け込もうとする違和は周りにも伝播・波及して、自分はとうとう誰とも分かり合える事がなかった……。

 まだまだあるぞ、周りはコロコロコミック派ばっかだったし(俺はコミックボンボンなの!)、64かプレステかの二択で派閥争いしているし(セガサターン一択に決まっているだろうが、藤岡弘、だろうが、読点までが名前だろうが、)……なんだか口にしょっぱい味がしてきたぜ。


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 まだ一章しか触れてないのに、話が大分逸れてしまった。ワジー本で他に印象に残っているとこ?ええ、たんと、あるよ(もう雑に列挙す)!!

・ご先祖様が石川県出身だということ(一緒!)
・イカ天時代、高円寺の大和町に住んでいたこと(一緒!早稲田通りを抜けた辺りの描写が地味に分かり過ぎて笑う)
・その高円寺時代、エキセントリックな恋人がいたこと(一緒!)
・家賃滞納したこと(一緒!大家からの貼り紙や督促に血の気が引くところも、恋人といる時はそれを忘れようとするところも、後になって滞納分をまとめて払いに大家へ謝りに行くところも、もう何もかもが)
・日本語でロックンロール、ヘビィメタルをする事に命を懸けていたこと(一緒!一緒!一緒!)

 以上、異常に感銘受けっ放し。自分のいい加減な文章で誤解を与えそうだけど、流麗で落ち着いた、とても読み応えのある本です(第三章・暗黒編が本著のクライマックスだと思います)。きっと貴方の琴線にも触れるものがあるでしょう(別にワシゃ出版社の回し者ではない)──


裏表紙には若かりし頃の鈴木さんも

 皆様のおススメの自伝本もあったら、こっそり耳打ちで教えて下さいな。


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 4月になったら俺は新しいバンドでライヴすっぞ!

 4月15日(土)、町田アクトだ!出番はトップバッターだ!


 めちゃ気合入ってっからね!!!


2017年3月6日月曜日

フアンクハ平凡ナリ –ドレスコヲヅ、ソノ人ノ誕生日ニ寄セテ–

俺はファンクミュージックに疎い。これからもずっとそうであろうと思う。何故か──?

 ファンクって踊らせる音楽だから。いや、じっと黙って聴いていても良いだろ、って話ぢゃなくて。音楽の話なんで、音を楽しむ話なんで。そういう意味で、ファンクは俺に難しい。

 例えば、黄金期のJBでも良いしさ、じゃがたらでも良いや。伝説の名演とか名盤とか云われて、いざ聴いてみたらば、これが全然ピンと来ない。「ふーん、ガシャガシャ演ってんなあ」とは思う。ファンクが嫌いなのではない、嫌いな音楽は他に沢山ある──チャートに溢れるメンヘラ気取りのオナニーソング、お前だよお前!──そうぢゃなくて本題、ファンクの本質がこれ、掴めない。評論家のお偉方が凄い云うから凄いんかな?と無理矢理に自己洗脳しながら聴いてみる。だけどもどうして一向に、ちっとも露(つゆ)ほど感動できない。

 そんで今、リアルタイムで演奏されるファンク、現代のファンクミュージックを聴いてみたらば、「これは本当にすごいアルバムだよね。」と暗黒大陸じゃがたらの帯のタタキの近田春夫みたく言うしかなかった。感動した。踊りたくなった。即ち、ファンクそのものだった。

 ファンクの本質を掴んでしまった。太陽をつかんでしまった。サブリナ・ヘヴン──ノー・ヘヴン。ファンクの本質とは?一、ひたすら踊らせること。一、ひたすら繰り返すこと。一、ひたすらBメロだCメロだサビだ拒絶すること。だから凄いのだ、敢えてそれを演る事が。だから凄くないのだ、過去の名演や名盤は、敢えなく繰り返して終わるだけなんだ。で、これの何が、凄かったのよ?!と言いたくなる程、繰り返して終わるだけなのだ。


 俺はファンクミュージックに疎い。これからもずっとそうであろうと思う。何故か──?

 これからも、ずっとも、何もないのがファンクだから。今ここで、踊るべき、踊らされるべきが、ファンクだから。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損、だから。ファンクはさながら阿波おどりなり、高円寺阿波おどりは高円寺民ぢゃない奴等の集いなり、手前のゴミも持って帰れぬならやめて欲しいなり。騒ぐな──り

 凄い事を云う暇があるなら、踊れ。凄い事を云う頭があるなら、放れ。ファンクはさながら、平凡なり。

 町田町蔵の「腹ふり」でも聴くか!──いま、聴いている!──いや、全然踊れんぞ!──けど、何か凄い気はする!──僕と共鳴せえへんか!織田作之助か!そういえば彼の小説も、凄いと思わせない処が、凄いと思わざるを得ない感じ、あるんだよな!──あゝ平凡、平凡。




2017年2月26日日曜日

Unfinished Ballades

音楽に文学の堅実重層を与えよ

文学へ音楽の流麗軽妙を与えよ


未完の、終わらない詩


2017.2.26 Nori MBBM


2017年2月14日火曜日

A5サイズのラヴレター

HAPPYバレンタイン2017「なぽれおん そして、リーゼント」


2月14日、いま何年だっけ?2014……ん、2月14日につられた。2017年と


Cool! Cool! Cool! シンデレラぢゃ、あるまいし、時計なんて、見ないで……みないで


俺のリーゼントがハテナマークで問い掛ける──“Are you burning?


あの日、放り投げた花束──成層圏で乱れ咲く


チョコもないんで──the end.


2017年2月1日水曜日

初めてギターを買った日のこと

2月1日は布袋さんのお誕生日──そして、私が人生で初めてギターを買った日でもある。

 もう何年前になるのか──もうすぐハタチを控えていた19歳の頃、横浜の楽器屋さんで生まれて初めてギターを買った。布袋さんの誕生日にあやかれば上手くなるはずだ、と2月1日に購入。ハナから努力する気のない他力本願っぷりが情けない。

 そんな手前の初めての恋人は、黒いレスポールのコピーモデルだった(今も実家に居て、たまに帰ると弾くのよ)。

 背に担いだメーカー不詳のエレキギターとヂャリヂャリ安い音が鳴るこれまた謎ブランド(名前忘れた)の入門用アンプを買って帰ったあの日が忘れられない──時が止まった様なオレンヂの夕空の日差し、「(ちょっと重いな、でも帰ったらもうギタリストだもんな)」とかふわふわ考えながら坂道を歩いたの、今でも覚えている。


 そんな胸の高鳴りも束の間、一緒に買った教則本のコード表を見ながら「これがGでしょ……小指イタイ。Emは楽勝だ。これがAで、Dはこうか。F、めんどくせ……」なんてやっていたら「うわぁああギターつまんねぇええ」と発狂してしまった。すぐに布袋になれると思っていたのに!話が違うぢゃないか!!

 所謂“三日坊主”って奴。いや、三日も持ったっけか?



 ……そんな19の冬から時は流れ、社会人などと云われるものに四苦八苦していた24歳の私──文学廃人ないし俳人──は、高円寺の自宅から徒歩1分の所にある「ソニックバンドスタジオ」という薄暗い地下室に入り浸っていた。マーシャルの小さなアンプと録音マイクとDTMソフトを入れたパソコンとお気に入りのギター、それにベースなどを持って、毎回、独りぼっちでスタジオへ。

 もう無我夢中で作詞・作曲、(しょうもないボツも含めて)毎年100曲はオリジナル曲を作った。殆どがスリーコード、ツーコードのグラム風フォークロックばかり──“ひとりT.Rex”を標榜して盛り上がっていた。



 眼が醒めたのだ。24歳の或る日、久し振りにギターをやり直そうと改心して、まずは好きな曲、んでもって簡単なヤツから、という事でT.Rexの「20th Century Boy」の彼の有名なリフを弾いたあの夜から──“ジャカジャーン(E×2)”“ジャージャラッジャラッジャーラッジャーラーン(開放EとGのチョークダウン繰り返し)”──その瞬間から、全く生まれ変わっちまった。噓でも誇張でもない、本当に誰か別人となっちまった。神の啓示、雷に打たれた。毎日そればっかアンプ音量MAXで弾いて、上の階と隣の部屋と大家と家の管理会社から順次、苦情をいただいた(猛省)。



 これがソニックバンドスタジオのスタンプカード(それも確か2枚目)だけど、こんなに行っていたのだよ、ただの独りで。

 この時にレコーディングした曲達は10曲入りのデモCDにして10枚程あるけれど、どれも音のミックスが超下手くそ。

 今の自分からすれば「ボーカル、ギター……こんなデッドな音にしないで少しはリヴァーブかけんかい」とか「ボリューム大きすぎて音割れとるやんガレージサイケ野郎か」「こんなペラペラなショボい音作りぢゃマーシャル鳴かずに泣いてるで」「何でそっちにパン(音振り)した」「んでここのシンセだけなぜ爆音にしたん?」「貧相な打ち込みドラムやの」「なんでなんでここにディレイかけたんん?」とツッコミ続けたくなる代物で、人様には絶対に聞かせられないが、曲のアイデアは悪くないので、何時かの為に取って置いてある(MBBMでは決して演らないメルヘンピコピコポップな曲も多数あり)。

 MBBMを結成してから、一人でソニックバンドスタジオへ行く事は無くなってしまったが、思い返してみるとアレはアレで今の自分を形成するのに必要不可欠な時間だったのだ。


~~~~~~


 話が大分逸れてしまったが、布袋さんお誕生日おめでとうございます。おかげ様で楽しくギターを弾いて、曲を作って、バンド仲間もできて、ライヴもやって、あの頃の“スタジオぼっち少年”からしたら、本当に夢の様な日々です。

 最後に、ギターは弾いた事ないけど興味のある方へ3点、余計なアドバイス──!!

・好きな人の好きな曲をひたすら弾くこと(楽しく無意識にコードを押さえられる様に)
・他力本願は決してしないこと(好きなギタリストの誕生日にあやかるなど言語道断ね)
・文学に浮気しないこと(これは音楽なんだぞ!こう文章なんておちゃらけで良いのだ)

 この肉体が音色を発する事の出来たなら、そう願い、この指先が六弦に触れる事で人と物を超越し、そう叶え、その物も人が如く振る舞いたいに違いない、と錯覚し、楽器は、道具は、最早、身体の一部です、いや、身体は、精神は、楽器であり、道具である、とさえ言える、こうも云える、言葉自体も、物か、人か、最早、得体の知れない何か、渾然一体となり、私でありたいと願い、叶え、ジャッ、ジャ、ジャカジャッ、ジャーンと──

 2月はMBBMのライヴがなくて仕事関係も落ち着いたので、ゆっくり曲作りでもしてゆこうと思う。


 もうすぐ冬が終わります。皆様にとっても穏やかな1か月であります様に──。


2017年1月30日月曜日

話すことなき1月の終わり

恋はもしかすると死より強いかも知れぬ。しかし病気は死よりも一層強い。
-マルセル・プレヴォー

 長い1月が終わる……戦いが終わった、そんな気分。



 毎日ずっと野暮な事ばかりで、人様に話せる様な事があまりないので、ここは粋に詩に認める事とする──。


「No Talking January Ends」  
by Nori MBBM

昼に家で6回
夕方、ライヴハウスで2回
帰って家でも2回
その後、カラオケでもう3回

どれだけトイレ行った?
とてもつらくて長い一日だった

くたびれた身体
何も出すものがなくても
腹が張り裂け、捩れる痛みで
頭痛と吐き気も相まって
朝方、おやすみ前にとどめの1回

勿論、食欲はないけど
一日なにも摂っていないと
胃が怒ってギューギュー締まる

仕方なしに
昨日貰ったパンを少し齧れば
また幾らでも気持ち悪くなって
嘔吐、下痢の無間地獄


思い起こせば
去年から今年、明けていたんだ
何時の間に

そんな感覚は全然なくて
地続きの地獄の中

休みはない
──働き詰めの缶詰野郎?
だのに金もない
──未払い給料何ヶ月分?

睡眠時間は2、3時間で
腹の捩れる痛みで以て
2、30分おきに起きてしまうから
結局一睡も出来ないで

職場でも合間、合間で
トイレ駆け込みながら仕事
「何かの病気?」
「病院いけよ」

金も時間もないので
無視していたら
2回、強制早退
そして、強制通院

保険証もないので
診察料も桁違い
自費通院なんて無慈悲な、何つって
──笑えない


働き詰めの合間を縫って
深夜にバンドのリハーサル
皆疲れていた

俺の掛け持ちの予定に合わせて
たまの深夜に練習するばかり
みんな疲れていた

それぞれの苛立ちが
そこかしこに溢れていて
みんな話すこともなかった
そのままライヴは近づいていた

1月の終わり、俺は暗い

──話すことなき1月の終わり
──No Talking January Ends


この大寒波バカぢゃん?
寒すぎて死にそうだけど

心身ボロ雑巾になっても
俺は死にきれない

だって家のポストに
ケータイの着信に
ドアのノックにインターホン
不吉なピンポンゴンゴンゴン
督促ループは毎日来る

「早く金払え」「カネカネ、カネカネ、カネカネカネ」
金の時だけ国も社会も誰も彼も
律儀に手紙を呉れるので
益々寂しく成りました

──残高626円
見慣れた空っぽ口座の数字
──もうこれ以上
引き落としさえも出来ぬだろう
──もうこれ以上
地に墜ちることもないだろう


クソな生活リズムで
肌がボロボロなのも良いだろう?

瞼や首や指や手が血塗れで
かさぶただらけで
ただれていたって
恥ずかしくなんかない

誰に見られたって
何ともない
汚ねえ手と顔さ……

眠いなあ、疲れたよ

2017年が始まった?

知らなかったわ


テレビはおろか、カレンダーですら
見る時間ない、思考がない
仕事のない時は
1分でも休んで居たい

何度も目覚まし時計の
ベル鳴る時間を延長、延長

もしどこかに社会不適合の俺を
俺を裁くヤツが居るならば
俺と同じ目に遭えば
望みの裁きを受けてやるよ


──話すことなき1月の終わり
──No Talking January Ends


ノートーキン、ジャニアリーエン


のーとーきん、じゃにありーえん


~~~~~~


 そんな感じでした。ライヴもバンドも終わって、声も出ない。



 本調子に乗れない歯痒さはあったものの、ぶっ壊れた心身で乗り切った自分と歌い終わって拍手や歓声をくれた人達、ライヴを見に来てくれた人達には感謝しています。有難う。

 音信不通のユージさんはやはりライヴにも姿を見せず、ベースレスという変則的な編成で演りきったけれど、もしも次回があるならば、バンドの皆でドカンと演りたい。ユージさん、元気だと良いな


 これからもっと強くなる。
 次の段階に、別の次元に、進むだけ。

 才能は努力、努力は才能。


 前進あるのみ、進め──


2017年1月12日木曜日

新年会ライヴは厳かに(with 超絶バッドコンディション)

ゴホゴホッ風邪ひいてますNori MBBMっす(ティッシュでチーンしすぎて鼻ボロボロ)。

 9日の“アンコール渋谷”での新年会ライヴ、有難う御座いました!!身体は超絶バッドコンディションでしたが、一生懸命やりました!!



 会場へリハ入りする道すがら、渋谷の真ん中でギター2人をパチリ(右:カズ兄、左:しんさん)。ライヴの2日前に届いたばかりのニューエレアコにご満悦な様子のカズ兄です(ギターケースの青い方)。



 ライヴ後にアンコール名物の“ローストビーフバーガー”にかぶりつくギター2人。ベースのユージさん、ドラム・カホンのなおさん、そしてボーカルの私も、皆してこのバーガー食べたんだが、凄い美味しかった。

 ライヴ自体は“新年を新曲づくしで厳かに迎えよう”というテーマで行った為、しっとりと落ち着いたものになったのでした。


大晦日のセッションで作った「吟遊詩人になりたかった」という新曲も披露

 因みにベースのユージさんは「新年からバンドなんかやる気せえへんわアホボケカス」との事で不参加でしたが、何故かライヴには駆けつけてくれて客席から静かに睨みを利かせておりました。しかも嬉々としながらライヴ内容のダメ出しまで、全力のwhy?


~~~~~~


 さあ次回29日の池袋でのライヴは今回とまた打って変わって、鼻息荒くガンガンロックナンバーぶち込みまくるので、楽しみにしていて下さい!!

 新年早々から続いているこの風邪も意地で治しますゴホゴホッ(厳しい寒さが続きますなあブルブルッ)

 今の自分らにピッタリな、今回SEで流したアヴェ・マリアの詩を最後に載せて置きます──


“アヴェマリア、慈悲深き乙女よ
おお、聞き給え、乙女の祈り
荒んだ者にも汝は耳を傾け
絶望の底からも救い給う


汝の慈悲の下で安らかに眠らん
世間から見捨てられ罵られようとも
おお、聞き給え、乙女の祈り
おお、母よ聞き給え、懇願する子らを、アヴェマリア”


~『エレンの歌 第3番 Ellens dritter Gesang, Ellens Gesang III(シューベルトのアヴェ・マリア)』より~


 良い一年となります様に──。


2017年1月5日木曜日

新年会2017と1月のライヴ告知

どうです。実にいろいろな火が燃えているじゃありませんか。
愉快な連中が寄り合っていますぜ
-ゲーテ「ファウスト」より

 今月9日(月)と29日(日)にライヴをします!!そこの貴方、来てくださいね!!!

MBBMの公式ツイッターより(9日は渋谷、29日は池袋でライヴです)

 リハーサル後の「新年会2017」にて、カズ兄(リズムギター)の“お肉もぐもぐ”

しんさん(リードギター)の“めがねクイクイ”

なおさん(ドラム・カホン)の“ヮターッア!!”←燃えよドラゴン

拙者(ボーカル)は君に問う──“Are you burning?”←今年初ばーにん


 ※ユージさん(ベース)は予定で来られず




 2017年もいっぱい肉を焼く……ぢゃなくて、いっぱいバーニングしてやる!!

 
 ばーにん


2017年1月1日日曜日

あけましておめでとう、ばーにん

昨年も大変お世話になりました。本年もよろしくお願いします。



 2017年は貴方に逢いに行きます──よろしくです、ばーにん