2018年5月15日火曜日

美輪さん、お誕生日おめでとうございます

一生のうち一度でいいから舞台で歌をうたつてみたい、などと何年も言ひ暮してゐるうちに、至誠天に通ずとやら、丸山明宏君が急に電話をかけて来て、リサイタルをやるから、そのツナギに一曲歌へと言ふ。

 今日は美輪明宏さんのお誕生日、83歳おめでとうございます。母方のばあちゃんも先日5月11日で84歳になりました(電話したら「でけえ年になった」と笑っていた)。

 父方の祖父・祖母は大正生まれで、母方の祖父・祖母は昭和1ケタ生まれ、美輪さんは直後の10年生まれ。皆様ずっと元気で居て下さい、と願うばかりです。



折角の美しい曲が、私が歌つては台なしだが、さうかと云つて、彼の歌をそつくりまねては、鵜(う)の真似する鴉(からす)にすぎない。大それたことに、私は私の味で歌はうと奮起したのである。
-三島由紀夫

 という訳で、美輪さん(当時は丸山さん)自身による訳詞に銀巴里で鍛え上げた華麗な歌唱でもって昭和32年にヒットしたシャンソンの名曲「メケ・メケ(Meque, Meque)」の日本語カバー、の更に手前によるカバーMVを撮りましたので宜しくどうぞ(ずっと歌いたかった己がカラオケの十八番)!!

 因みに、原曲は「オー・シャンゼリゼ」で知られる“ジョー・ダッサン”が1954年に歌ったもので、80年代にもスネークマンショーの1stアルバム・通称「急いで口で吸え」でミカバンドの加藤和彦さんがカバーしておりました(あれはあれで“ピコピコテクノポップ”なアレンジが結構良かった)。

 我がカバー版は“SFフォーク的グラムロックオペラ”をテーマにして演りました。具体的に言えば、ボウイの「スペイス・オディティ」とT.Rexの「コズミック・ダンサー」を高速フル回転のハイテンションなミキサーへ掛けて1曲に仕立てた演奏に、宝塚歌劇団・星組に所属するクイーンのフレディがアコギ1本で堂々と歌唱する感じです☆



 何が言いたいのかと謂えば、“美川憲一/美輪明宏系”男子の第一人者として(上は1年前のツイート画像)、本日5月15日からまた心機一転な訳で御座居ます。あゝ人生の始まる音がする──港~っ♪チャ、チャン


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 相も変わらず今回のMVも顔色悪いし、手荒れ肌荒れが目立つのだが、夜勤明けでボロボロのまま撮影に行ったから勘弁してちょうだい(デカダンとかエログロなんてこれ位でちょうど良い)。

 それと着用していた淡いオレンジ色のフリルシャツは、4年前に下北の古着屋で大雨の中あれやこれや試着して、見て下さった女の店員さんの「似合い過ぎです」という口車に乗せられて買ったもの(袖のまあるいカフスボタンも黒の蝶ネクタイもそのとき選んだもの、可愛いから見てくれい)。

 他にもミントグリーンのカッコ良い“パキパキ”デザインのフリルシャツに、白黒水玉模様の蝶ネクタイ、ひし形のイカしたカフスボタンも持っているのだぞ、いつか別の撮影で使おうぞ(Noriの頭を叩いてみれば、文明開化の音がするッ──やめて~っ)!!



 ※最後に、MVの中でフランスパンを食い散らかす映像が出てきますが、地面に落としたものも含め、全て美味しく頂きました(赤ワインと共に♪う~ん、ルネッサ~ンス)

 それではまた!!


2018年5月1日火曜日

29歳になりました

大人たちが君らを警戒して、子供イビリを企て、千載一遇の恋人との間に、あんなに大ぜいのお巡りさんを配置し、舞台を遠ざけ、十重二十重に君らを取り巻き、おちおち椅子の上に立つこともできないやうにしてガンジがらめにして来たら(もはや、さうしてきかれるビートルズは、ビートルズではないのだから)、こちらもフテくされて、顔色一つ変へず冷然とかまへたらどうだらう。そのはうがしやれた復讐ではないだらうか。

 どうも、復讐のミシマ……でなし「逆襲のシャア」の時の“アムロ”と同い年です(ファーストから逆シャアまで、ガンダムの登場人物の成長過程や心象描写って、こう生きて手前と重ねてみるとよく出来ている)

遠くのはうで車をおろされ、武道館まで、歩くわ、歩くわ、その道ぎはにはお巡りさんが密集してゐて、その整理のうまいこと、誘導の整然としてゐること、まるで警視総監のお葬式に参列するやうな気分である。
-三島由紀夫

 それから、警視総監……でなし“銭形警部”とも同い年に成りました(とっつぁんの様に己の身体一つで頑張らなければならぬ、捕まえられぬが大前提でも腐らずに、懲りずに今日も捕まえにゃならぬ)



 という訳で誕生日記念に、ザ・ビートルズの名曲「Lucy in the Sky with Diamonds」のカバーMVを近所の公園まで撮りに行ってきました(ほんの数日前に)。

 ライヴ活動で鍛え上げられたブリティッシュビートバンドな初期ビートルズも好きですが、スタジオワーク中心に傾倒していった内向的・叙情的な後期ビートルズの方がやはり性に合う。

 この曲はその最たるものでお気にのナンバーでしたから、何時かカバーしようと思っていたの。ジョン・レノン君の原詞と手前の日本語訳詞を載せて置きます。


「Lucy in the Sky with Diamonds」
作詞・作曲:レノン=マッカートニー

Picture yourself in a boat on a river
With tangerine trees and marmalade skies
Somebody calls you, you answer quite slowly
A girl with kaleidoscope eyes


Cellophane flowers of yellow and green
Towering over your head
Look for the girl with the sun in her eyes
And she's gone


Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds

Ah

Follow her down to a bridge by a fountain
Where rocking horse people eat marshmallow pies
Everyone smiles as you drift past the flowers
That grow so incredibly high


Newspaper taxis appear on the shore
Waiting to take you away
Climb in the back with your head in the clouds
And you're gone


Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Ah


Picture yourself on a train in a station
With plasticine porters with looking glass ties
Suddenly someone is there at the turnstile
The girl with the kaleidoscope eyes


Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Ah


Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds



日本語詞:Nori MBBM

君が水色の絵の具を落として
混ざってゆく空はマーマレードさ
朝と夕が一緒になって
あの娘の瞳は夜


真空の造花はイエローとグリーン
君の王冠になって
あの娘を見つけた
瞳はすでに太陽光


Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds

嗚呼、良い…

本当に黄泉の国はあったね
お馬さんと君とマシュマロパイ
木造の家と庭に大きな花は天まで


ふにゃふにゃの紙の車が
君を乗せてゆく
軽いから浮かんで
雲の上、絨毯だね


Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds

嗚呼、良い…

君はとうとう電車で帰る
僕の手作りのお洋服で
そしたら改札に急いで現れた
あの娘の瞳に、ほら!


Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds

嗚呼、良い…

Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds
Lucy in the sky with diamonds




 我が演奏・トラックに関しては、サイケな原曲をもう一度ロック、ポップスに奪還してみようというものです(早い話がグラムロックの存在意義と一緒、手前の誕生日記念だから)。具体的に言えば、ハードに歪ませたストラトにポヨンポヨンな浮遊ビート、さらにメルヘンピコピコシンセサイザーと普段通りの己が宅録です。原曲のイントロやAメロで鳴っているロウリーオルガン(昔の電子オルガン)による印象的なあのキラキラしたフレーズは、エレクトリックギターで一つ一つ音を拾ってリフして演りましたワ。

 映像の方はコズミック・ホールズのそまちゃんに撮って貰いました、有難う御座います!!そまちゃんは運動神経が抜群なので(以前“パルクール”という遊びを教えて貰いましたが、あっしには出来ません)、公園に生えていた高い木に登り、その上からわざわざカメラで撮ってくれたり、あらゆる地点から画角まで考慮して頂いて、本当に心から感謝して居ります。

 素敵なMVが撮れたのは、そまちゃんのお陰です。どうも有難う!!


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 さあ夜勤も明けたし、一眠りしたら自分へのご褒美に「かつ丼(大盛)」か「冷し肉富士そば(大盛)」だ!29歳、肉、29なのよ

 ソロの弾き語りもコズミック・ホールズもアンフィニッシュド・バラッズも、精力的に演って行きます!!それではまた